ボカロPのいよわさんを特集した雑誌『ユリイカ』(青土社)2024年10月号が、9月27日(金)に刊行される。
定価は1760円(税込)。書店、Amazonほかで予約を受け付けている。
はるまきごはんとの対談掲載 原口沙輔、難波優輝らによる寄稿も
ボカロP・いよわさんを特集する『ユリイカ』には、Flatさんが聞き手をつとめるインタビューや、関係性の深いボカロP・はるまきごはんさんとの対談が掲載。
トラックメイカーの原口沙輔さん、ボカロP・フロクロさんらによるエッセイと、文筆家の木澤佐登志さんやつやちゃん、美学者の難波優輝さん、ライターのnamahogeさんらによる論考も収録。
加えて、名取さなさん、じんさん、煮ル果実さん、長瀬有花さん、しぐれういさん、花譜さんらへのアンケートも実施。
「IMAWANOKIWA」「きゅうくらりん」などを代表作に持ついよわさんの作品世界に迫る。
アニメーション制作も手がけるボカロP・いよわ
いよわさんは、2018年より動画サイトでVOCALOIDを用いた音楽作品の投稿を開始したボカロP。名前は「胃が弱い」ことに由来している。
音楽だけでなく、イラストやアニメーションも手がけ、自身のMVは自ら制作している。
ボカロP・はるまきごはんさんが率いるアニメーション映像制作スタジオ・スタジオごはんのメンバーとしても活動中。
オリジナル楽曲のほか、歌い手やVTuberへの楽曲提供も多数。直近では、イラストレーター/VTuberのしぐれういさんの2ndアルバムに参加。
しぐれういさんが「Vとしてもイラストレーターとしても、とても大事な一曲」とXに投稿した楽曲「勝手に生きましょ」の楽曲制作および映像を担当した。
関連商品
発売日:2024/9/27
出版社:青土社
この記事どう思う?
書籍情報
ユリイカ2024年10月号 特集=いよわ
- 定価
- 1,760円(本体1,600円)
- 発売日
- 2024年9月27日
- 出版社
- 青土社
ボカロP・いよわが垣間見せる世界
いま再びの最盛期にあるボーカロイドシーンにてひときわ複雑かつポップな音楽性で最先端を切り拓き、インディーミュージックの最深部へと潜り続けるいよわ。歌唱のみを人間ならざる少女が担い、楽曲制作からミュージックビデオの作成に至るまでの全工程をたったひとりで完結させることで造られる美しい箱庭、その過度に破滅的・理想的な風景がわたしたちを誘惑している。近年のボーカロイドシーンの様相を見渡しつつ、いよわ固有の作品世界に迫る特集号。
特集*いよわ――「1000年生きてる」「きゅうくらりん」から「熱異常」、そして「一千光年」先…ボーカロイド文化の臨界点へ
■インタビュー
止められない時間の感触 / いよわ 聞き手=Flat
■ポップスの幽谷にて
ありがとう、全てのいよわ氏 / 原口沙輔
大いなるズレ / フロクロ
■聞き逃されない断絶
DTM観点から「いよわ」を分析する / 横川理彦
いよわと、いよわたちの世界を裂くもの――DTM、グリッチ、インターネット / namahoge
■対談
彼女の佇む余白 / いよわ×はるまきごはん
■言祝がれる少女
足立レイと熱異常 / みさいる
腐りかけ、ピンクノイズ、already――いよわについてのダイジェスト / 言稿
物語の断片と、跳梁する言葉の影で――いよわ作品における物語の位相 / 岩倉文也
■少女の肖像を廻って
潜む声、屍としての少女――『わたしのヘリテージ』の(メタ)フィクションを読む / 河野咲子
どこにクリエイトがあるのか――音楽のようなキャラクターの〈いのち〉(アニマシー) / 松浦優
さようなら、「セカイ」――「バベル」から見える女性の自分語りの不可能性 / 角野桃花
■イラスト・マンガ
本当に誰を描こうか悩んだよ、いよわガールズサイコウ~ / ぬくぬくにぎりめし
ウンコ人間が一夜を生き延びるための冷たい速度 / ナクヤムパンリエッタ
■無限のパズル
ボカロ、暗号、いよわ――考察・歌ってみた・寄り添い / 木澤佐登志
いよわと考察の美学――〈明らかに行方不明なペルソナ〉といよわ化する考察者たち / 難波優輝
レイヤーとキャラクター――いよわのアニメーションについて / 米原将磨
■アンケート
いよわさんへ / 名取さな・じん・煮ル果実・笹川真生・yuigot・TOOBOE・長瀬有花・しぐれうい・花譜
■ボーカロイドシーンの現在
多様なボカロ曲――いよわを通して見るシーンのバラエティ / Flat
なぜボカロとヒップホップは交わらないか / つやちゃん
合成音声音楽のオルタナテイブを見つめて / しま
VOCALOIDはじまりの地・ニコニコ動画――一蓮托生に歩んできた一七年間の興隆を紐解く / 曽我美なつめ
■音との邂逅
いよわさんの胃のヨワさ――ツヨさ、ひとりで部屋で楽器を弾く営みについて / 入江陽
和合と解放のアニミズム / スッパマイクロパンチョップ
■声の行方
合成音声と「声の民主化」 / ヲノサトル
声という迷宮――人工音声をとおして考える〈声〉の哲学序説 / 佐近田展康
いよわの惑星――合成音声の化石化はいかにして(不)可能となるか / 青島もうじき
■資料
いよわディスコグラフィ / 栞にフィットする角
■忘れられぬ人々*36
故旧哀傷・平井啓之 / 中村稔
■詩
ホラポロ / 齋藤岳深
■今月の作品
碧はる・河上蒼・佐藤帆菜・岩垣四九 / 選=井坂洋子
■われ発見せり
世界は広くて、地球は丸いらしい / 胡弓かなた
表紙・目次・扉……北岡誠吾
表紙・扉イラスト……いよわ
関連リンク
0件のコメント