漫画家の楳図かずお(うめずかずお)さんが、10月28日に亡くなっていたことがわかった。88歳だった。
小学館の漫画誌『週刊ビッグコミックスピリッツ』公式サイトでの発表では、一般財団法人UMEZZと小学館、小学館集英社プロダクションのコメントが掲載されている。
葬儀はすでに関係者のみで執り行われているという。
『漂流教室』『まことちゃん』で知られる楳図かずお
楳図かずおさんは、『漂流教室』『まことちゃん』などで知られる漫画家。
1936年に和歌山県の高野山で生まれ、奈良県で育つ。 小学校4年生のころから漫画を描き始め、高校3年生になると、『別世界』『森の兄妹』をトモブック社から単行本で出版し、プロの漫画家としてデビュー。
ホラー漫画『へび少女』『猫目小僧』などをヒットさせる中、ギャグ漫画『まことちゃん』でも高い評価を獲得。作中のギャグ“グワシ”は社会現象となった。
このほか、『おろち』『洗礼』『わたしは真悟』『神の左手悪魔の右手』『14歳』など、数多くのヒット作を生み出している。
赤白ボーダーがトレードマーク 文化庁から表彰も
楳図かずおさんは2014年に、自伝的映画『マザー』で映画監督デビュー。赤と白のボーダー柄のTシャツをトレードマークに、タレントとしても活躍していた。
1975年には 『漂流教室』などで第20回小学館漫画賞を、2018年には 『わたしは真悟』で仏・アングレーム国際漫画祭「遺産賞」を、2023年には第27回手塚治虫文化賞・特別賞を受賞。
2019年には、「永年にわたり、漫画家として優れた作品を数多く発表するとともに、各賞の審査員など後進の育成にも努め、我が国の芸術文化の振興に多大な貢献をしている」として文化庁長官表彰を受けている。
小学館「様々なジャンルで革命的な作品を残された」
楳図かずおさんの訃報にあたって、一般財団法人UMEZZと小学館、小学館集英社プロダクションはコメントを発表。
一般財団法人UMEZZは「生前、楳図は自分の作品が世界中の人々に届いて欲しい、永遠に読み継がれて欲しいと願っていました。また、自分の作品の芸術的価値を信じておりました」と振り返る。
小学館および小学館集英社プロダクションは、「様々なジャンルで革命的な作品を残されたのみならず、映画製作や『楳図かずお大美術展』の101枚の連作に見られるように、漫画という表現手法さえも超越した挑戦を続けておられました」とその功績を称えた。
漫画家・芸術家の 楳図 うめず かずおが、2024年10月28日88歳にて永眠いたしました。なお、葬儀は関係者のみで執り行いました。生前、楳図は自分の作品が世界中の人々に届いて欲しい、永遠に読み継がれて欲しいと願っていました。また、自分の作品の芸術的価値を信じておりました。その志がこれからも皆様の心に留まり続けることを願っております。
これまでご愛読、応援いただいた読者の皆様、お世話になりました関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
一般財団法人UMEZZ
楳図かずお先生は恐怖、ギャグ、SFと漫画の様々なジャンルで革命的な作品を残されたのみならず、映画製作や「楳図かずお大美術展」の101枚の連作に見られるように、漫画という表現手法さえも超越した挑戦を続けておられました。先生の生前のご功績に対して、心からの敬意と感謝とともに、謹んで哀悼の意を表します。
小学館
小学館集英社プロダクションビッグコミックスピリッツ公式サイトから
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