ゲーム『パルワールド』開発会社・株式会社ポケットペアが、任天堂およびポケモン社による特許権侵害の提訴発表を受け、声明を発表した。
声明では「現時点において、当社は訴状を受領しておらず、先方の主張や侵害したとする特許権の内容等について確認できておりません」とし、「パルワールドの運営及び提供においても、中断や変更の予定はございません」と、運営に影響は起きない旨をユーザーに対して示している。
ポケットペア社の声明では“インディーゲーム”である点を強調
声明の中では「当社は東京を拠点とする小規模なインディーゲーム開発会社です」「インディーゲーム開発者が自由な発想を妨げられ萎縮することがないよう、最善を尽くしてまいります」と、ポケットペア社がインディーゲームの開発会社であること、『パルワールド』がインディーゲームである点を強調している。
現在、インディーゲームは文化的/商業的にブームとなりつつある。
AppleやGoogle、そしてゲームプラットフォーム・Steamの隆盛を中心に、個人や小規模の開発者であっても、インターネットを介して販路を獲得し、ゲームタイトルを全世界に流通させられるようになった。
自作ゲームを世の中に届けるハードルが下がったのは大きな変化である一方、近年はゲーム企業間で著作権や特許権を争う事例も目立っている。
特に小規模開発の場合は、それらのリスクヘッジがおざなりになりやすいのは想像に難くない。
『パルワールド』は“インディーゲーム”なのか?
一方、『パルワールド』を巡っては、7月に株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)およびグループ会社の株式会社アニプレックス、そして株式会社ポケットペアがジョイントベンチャー・株式会社パルワールドエンタテインメントの設立を発表している。
また、ポケットペア社代表の溝部拓郎さんは、『パルワールド』の開発費用について、ローンチまでに「10億円ぐらいかかった」とブログに記している(外部リンク)。
巨大資本の参画や10億円の開発費が投じられた作品を“インディーゲーム”と呼ぶことの違和感については、筆者だけでなく、SNS上での声からも聞こえる。しかし“インディーゲーム”の流行は、明確な定義がないまま突き進んできたという実情もある。
任天堂は『パルワールド(Palworld)』について、複数の特許権を侵害していると主張。それにより、侵害行為の差止および損害賠償を求めている。
今回のポケットペア社の“インディーゲーム”であることを免罪符とするかのような声明と、訴訟の行方によって、本来の豊穣な想像力の場である“インディーゲーム”の文化や立場が窮することはあってはならない。
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1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:10616)
いつまでポケモンやねん
サトシ君の主人公じゃなくなったと同時に終わったじゃん