「ここからは完全にギャンブルです!」サークルスタッフの雄叫びがこだまする
気温35度の猛暑の中、いったん行列を離れて体力を回復した取材班が戻ったのは13時頃。
すると、状況が大きく変わっていました。
行列は東7ホールの建物沿いだけに、つまり開幕時の長さまで減っていました。
そうこうしていると、最後尾札を持つサークルのスタッフから「手島nari『meisaiya』、現在購入できる可能性は五分五分です!」というアナウンス。
続けて「でもこの列の長さなら、並んでも後悔は少ないんじゃないでしょうか!!?」という、完全にコミケの空気と暑さにやられたかのような発言が飛び出し、周囲の人たちもニッコリ。
そうかと思えば、13時15分には「(可能性としては)ちょっとギャンブルになってきました! 9割買えません! 1割買えます!」と、分単位、いや秒単位で状況が刻一刻と変化していきました。
直後には「完全にギャンブルです!!! この列の長さなら並んでもいいと思います! 並ぶ価値ありと、僕は思います!!」と、残り冊数が減るのに反比例してサークルスタッフのボルテージは最高潮。
確実に“その時”は近づいていました。
有明に轟く完売宣言 周囲からは拍手が自然発生
その瞬間は唐突に訪れたのです。
「手島nari先生『meisaiya』なくなりました! 完売です! ありがとうございます!!!」
開幕からおよそ3時間。ついに手島nariさんの『ガルクラ本』が完売しました。
サークルスタッフから力強く完売がアナウンスされると、並んでいた人や周囲にいた人たちから、自然発生的に拍手が生まれていました。
運良く購入できたという男性は、「以前の夏コミで、けろりらさん(※)が出した“ぼざろ本”と同じくらいの注目度でしたね。なんとか買うことができてよかったです」と興奮気味に語りました。
※けろりら:TVアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』でキャラクターデザインや総作画監督などを担当したアニメーター。
途中、最後尾札を持つサークルスタッフに、「にいちゃん、これあげるよ! 頑張って!」と水を差し入れする人がいたりと、とんでもなく暑い夏コミならではのテンションと雰囲気と一体感を感じられる光景が繰り広げられていました。
次回「コミックマーケット105」は12月29日(日)・30日(月)に開催。さらに2025年には、コミケ50周年を控えています。
次なるコミケで、私たちはどんな行列に出会えるのでしょうか? 楽しみです(と言いつつ、あと1本くらい夏コミの記事出ます)。
この記事どう思う?
関連リンク
連載
2024年8月11日(日)・12日(月)の2日間にわたって、東京ビッグサイトの東・西・南展示棟(サークル・企業ブース)で開催される「コミックマーケット104」(C104)を特集。
0件のコメント