「ジャンプ+」編集部とけんすう、ChatGPTを使った漫画制作サポートAIを開発

「ジャンプ+」編集部とけんすう、ChatGPTを使った漫画制作サポートAIを開発
「ジャンプ+」編集部とけんすう、ChatGPTを使った漫画制作サポートAIを開発

漫画制作サポートAI「Comic-Copilot」

古川健介(けんすう)さんが代表をつとめるアル株式会社が、集英社の漫画アプリ「少年ジャンプ+」編集部と共同で、漫画制作サポートAI「Comic-Copilot」(コミコパ)をリリースした。

「コミコパ」は、米OpenAI社が提供する対話型AI「ChatGPT」を活用した、無料の漫画制作サポートサービス。

セリフの言い回しやキャラクター名のアイデアを提案させるといった活用法が想定されている。

また、リリースにあわせて、漫画投稿・公開サービス「ジャンプルーキー!」と「マンガノ」とのコラボもスタートした。

漫画制作に特化したAIツールとしての発展に期待

「コミコパ」は、あらかじめ用意されたメニューの中から使いたい機能を選ぶだけで、漫画制作の面倒な作業や、詰まりがちなアイデア出しなどに対し、AIが相談に乗ってサポートするサービス。

まだ発展の余地があるものの、現在はセリフやテーマに関するアイデア出し、客観的な視点からの感想の出力、仮想的な相談相手として使用できる。

コミコパとのやりとりイメージ(画面は開発中のもの)

これだけであれば「ChatGPT」を使用するのと大きな変わりはないように思えるが、導入にかかる手間などを鑑みれば、即座に使用できる点で強みがある。

さらにユーザーからのフィードバックを受けながら改善が施され機能も随時追加。今後、漫画制作に特化したAIツールとしての発展が大いに期待される。

【「コミコパ」がサポートする漫画の制作工程】
●手間のかかる作業を一瞬で
・セリフを短くしたい
・別の文章に言い換えたい
・セリフを校正してほしい

●アイデア出し・ブレストに
・テーマを一緒に考えたい
・マンガのタイトルを提案して
・キャラクター名を考えて
・必殺技名の案を出して
・固有名詞を考えて
・もし〇〇が言ったら

●相談相手として
・とにかく励ましてほしい
・とにかく話をしたい

●客観的な視点で
・評価や感想を聞きたい
・仮想読者のフィードバック
※機能は今後、随時追加予定です。

「コミコパ」開発には集英社「少年ジャンプ+」編集部が協力

「コミコパ」の開発には、『SPY×FAMILY』をはじめとした大ヒット作を続々と発表する「少年ジャンプ+」の編集部が関わっている。

集英社「少年ジャンプ+」編集長の細野修平さんは、「AIの良さは人間の思考の補助だと思います。それは漫画創作にも必ず役に立つはずです」と、AIの可能性についてコメント。

同副編集長・籾山悠太さんも「AIがどのように漫画を描くクリエイターの創作支援に繋がるのか。フィードバックをもらいながら改良を重ねて、どんどん役立つツールに成長させていきたいと思っています」と、今後に向けた展望を語っている。

古川健介(けんすう)さんのコメント
AIによって、クリエイターの仕事を奪うのでは?という予想もありますが、僕個人でいうと、逆だと思っています。AIによって、むしろ、創造性は拡大していくのではないかと。今回のコミコパでは、漫画家さんの創造性をより広げ、また創造的な活動により集中できるような形になればいいなと思っています!

『少年ジャンプ+』編集長・細野修平さんのコメント
AIの良さは人間の思考の補助だと思います。それは漫画創作にも必ず役に立つはずです。今回の企画「コミコパ」では、アルさんと一緒にAIがどこまで漫画創作に役立つか試したいと考えています。みなさんに使っていただいて、面白いツールに育てていきたいです。

『少年ジャンプ+』副編集長・籾山悠太さんのコメント
漫画家・漫画家志望者のための新しい企画にトライしました。AIがどのように漫画を描くクリエイターの創作支援に繋がるのか。フィードバックをもらいながら改良を重ねて、どんどん役立つツールに成長させていきたいと思っています。たくさん活用いただければ嬉しいです。

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