そんな承認欲求をテーマにしたのが、ゲーム『NEEDY GIRL OVERDOSE(ニーディガールオーバードーズ)』だ。
1975年から始まり今回でいよいよ記念すべき100回目を迎えた同人即売会「コミックマーケット」(コミケC100)。コロナ禍にあって、夏コミとしては3年ぶりの開催となった。
開幕初日の朝から参加した筆者は、お目当の一つである『NEEDY GIRL OVERDOSE』の作者・にゃるらさんのブースを訪れた。
承認欲求と配信と病みと…『NEEDY GIRL OVERDOSE』ブース大盛況
最強の配信者を目指す承認欲求強めな女の子との生活を描いたPC向けの育成アドベンチャーゲーム。それが、2022年1月に発売されたPC向けゲーム『NEEDY GIRL OVERDOSE』だ。プレイヤーである「ピ」は、少しだけ心の弱い女の子「あめちゃん」をサポート。彼女の精神状態を管理しながら、配信者「超絶最かわてんしちゃん」に変身させてフォロワー100万人獲得を目指す。
……のだけど、『NEEDY GIRL OVERDOSE』では、ちょっとでも油断するとすぐに破滅が待っている。バリエーション豊かな破滅エンドをかいくぐって、プレイヤーは無事彼女の承認欲求を満たすことができるのか……?
現実と照応するようにインターネットの“病み”カルチャーを抉り出した本作は、ネット上で大きな反響を呼んだ。ゲーム実況者やバーチャルYouTuber(VTuber)らがこぞってゲーム実況を行い、それぞれの選択肢から導かれるエンディングに胸を痛めた視聴者も少なくないことだろう。
ネット上で一種の社会現象となったこの『NEEDY GIRL OVERDOSE』、そのシナリオ・企画を担当したのがにゃるらさんだ。
同人イベントの常連であるにゃるらさん、ブース番号を調べると、壁サーでもシャッターでもなくいわゆる“お誕生日席”である(複数のブースで構成された島における端っこのスペース)。
にも関わらず、スタッフさんいわくこの日1500部は頒布しているとか……?
筆者が滞在していた15分ほどの間も、本を買い求める列がほとんど途切れることがない。
男性から女性まで、幅広い層の一般参加者がひっきりなしにやってきて、にゃるらさんにサインを頼んでいた。 すでに小慣れた感じでサインを書き続けるにゃるらさん、売れっ子の風格である。
ブースには、あめちゃんや超てんちゃんの格好をしたコスプレイヤーも訪れたそうだ。
— にゃるら 土曜日 東ヘ20a (@nyalra) August 13, 2022
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連載
2022年8月13日(土)・14日(日)の2日間にわたって東京ビッグサイトの東・西・南展示棟(サークル・企業ブース)で開催される「コミックマーケット100」(C100)を特集。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で中止・延期を経て、2021年12月に2年ぶりに現地開催された世界最大級の同人誌即売会が迎える、記念すべき100回目。 冊子版カタログの復活、ワクチン・検査パッケージの非導入、東西エリアの移動制限解除、そして来場者数上限を8〜9万人に引き上げ──。 1975年の第1回開催以来、コロナ禍という特殊な状況でも歩みを進めるコミケ。サークル、コスプレ、一般参加者、さらには準備会と全参加者を追う。
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