2022年7月6日(水)は35回目の「サラダ記念日」。「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 俵万智さんの歌集『サラダ記念日』より
1987年5月に刊行された歌人・俵万智さんの歌集『サラダ記念日』(河出書房新社)が、2022年に35周年を迎えた。
刊行年のユーキャン新語・流行語大賞「新語部門・表現賞」を受賞し、教科書にも掲載。累計部数は285万部(単行本403刷・251万5千部/文庫版63刷・33万5千部)を突破している。
刊行から35年が経った今でもその人気はおとろえておらず、7月6日には朝から「サラダ記念日」というワードがTwitterのトレンド入りを果たしている。
俵万智「みんな、たった一つのいいねの大切さを感じ、求めているんだなあ」
35回目の「サラダ記念日」にあたり、俵万智さんからのメッセージが河出書房新社に寄せられた。TwitterやInstagramなどのSNSが普及する現代。俵万智さんは「いいね」の元祖と言われることもあるという。「こんなに『いいね』がポピュラーな表現になるとは、35年前には想像もつかないことだった」と俵万智さんは語った。
また、俵万智さんが自身のTwitterで「今は『いいね』の数を競うような風潮があるけれど、これはたった一つの『いいね』で幸せになれるという歌です」とツイートしたところ、18万あまりの「いいね」が付いたことも。「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
— 俵万智 (@tawara_machi) July 6, 2020
今は「いいね」の数を競うような風潮があるけれど、これはたった一つの「いいね」で幸せになれるという歌です☺️ #サラダ記念日
そのことにも触れ「みんな、たった一つのいいねの大切さを感じ、求めているんだなあと思った」とコメントしている。
35回目のサラダ記念日に寄せて
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
歌集『サラダ記念日』のタイトルの元になったこの一首、35年前には、どちらかというと下の句が注目された。丸谷才一先生からは「七月六日は芭蕉の句を踏まえていますね」と感心され、小田島雄志先生には 「サラダ記念日は、シェイクスピアからの引用ですね」と喜ばれた。 「○○記念日」という語が巷に溢れ、スポーツ紙の見出しにまで躍った。
それが最近では上の句が注目を集め「万智さんは、いいね!の元祖ですね」と言われている。たしかにFacebookやTwitterで「いいね」を見ない日はない。こんなに「いいね」がポピュラーな表現になるとは、35年前には想像もつかないことだった。
時代という波をくぐりながら、多くの読者に出会いながら、短歌は生き続け、新しい輝きをもらうことができる。35年目の『サラダ記念日』は、どんな出会いをしてくれるだろうか。
ちなみにTwitterで「今はいいねの数を競うような風潮があるけれど、これはたった一つのいいねで幸せになれるという歌です」とつぶやいたら、一つどころか18万余りのいいねが付いた。SNS全盛の時代ではあるが、みんな、たった一つのいいねの大切さを感じ、求めているんだなあと思った。
俵万智
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発売日 : 2010/8/3
言語 : 日本語
文庫 : 201ページ
ISBN-10 : 4309402496
ISBN-13 : 978-4309402499
寸法 : 10.8 x 1 x 15 cm
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