日販とTikTokのコラボフェアや『東リベ』のヒット
調査でも触れられていたTikTokやYouTubeの活用だが、代表的な例として日本出版販売(日販)の取り組みが挙げられる。同社は2021年8月に、TikTokと集英社など出版各社とともに「10代が夏に読むべき作品」を選出する企画を開催。全国の約600店舗と特設サイトでフェアを行った。 また大ヒット作品として、実写映画も好評だった『東京卍リベンジャーズ』が台頭。現在までに累計5000万部を突破している。
その影響は、作品のキャラクターがご当地の方言で喋る地域限定広告が各地の朝日新聞の1面に掲載されるなど、全国規模の大型企画も行われるほどだった。
復刊する『Zipper』とWebに移行した『小悪魔ageha』
苦境が数字ではっきりと示された雑誌だが、2020年も相次いだ休刊が2021年もたびたび伝えられた。その反面、季刊誌としてこの3月に復刊する『Zipper』や、WebやSNSに活路を見出した『小悪魔ageha』など、形を変えて再開する雑誌も多かった。 先日も『anan』が創刊52年にして初のゲーム特集を組むなど、これまでのブランディングに縛られず、時流に合わせた企画を打ち出す雑誌も散見される。
ここ数年、電子書籍への移行を地道に進めてきた漫画がここに来て好調を示すなど、施策の効果はすぐに出るものではないが、雑誌業界も刷新・改善に向けてすでに動き出している。
“読む”に没頭させるヒント
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