紙の書籍15年ぶり販売増、2021年の出版市場 TikTokの活用も追い風

日販とTikTokのコラボフェアや『東リベ』のヒット

調査でも触れられていたTikTokやYouTubeの活用だが、代表的な例として日本出版販売(日販)の取り組みが挙げられる。

同社は2021年8月に、TikTokと集英社など出版各社とともに「10代が夏に読むべき作品」を選出する企画を開催。全国の約600店舗と特設サイトでフェアを行った。 また大ヒット作品として、実写映画も好評だった『東京卍リベンジャーズ』が台頭。現在までに累計5000万部を突破している。

その影響は、作品のキャラクターがご当地の方言で喋る地域限定広告が各地の朝日新聞の1面に掲載されるなど、全国規模の大型企画も行われるほどだった。

復刊する『Zipper』とWebに移行した『小悪魔ageha』

苦境が数字ではっきりと示された雑誌だが、2020年も相次いだ休刊が2021年もたびたび伝えられた。

その反面、季刊誌としてこの3月に復刊する『Zipper』や、WebやSNSに活路を見出した『小悪魔ageha』など、形を変えて再開する雑誌も多かった。 先日も『anan』が創刊52年にして初のゲーム特集を組むなど、これまでのブランディングに縛られず、時流に合わせた企画を打ち出す雑誌も散見される。

ここ数年、電子書籍への移行を地道に進めてきた漫画がここに来て好調を示すなど、施策の効果はすぐに出るものではないが、雑誌業界も刷新・改善に向けてすでに動き出している。

“読む”に没頭させるヒント

1
2

SHARE

この記事をシェアする

Post
Share
Bookmark
LINE

関連キーフレーズ

0件のコメント

※非ログインユーザーのコメントは編集部の承認を経て掲載されます。

※コメントの投稿前には利用規約の確認をお願いします。

コメントを削除します。
よろしいですか?

コメントを受け付けました

コメントは現在承認待ちです。

コメントは、編集部の承認を経て掲載されます。

※掲載可否の基準につきましては利用規約の確認をお願いします。

POP UP !

もっと見る

もっと見る

よく読まれている記事

KAI-YOU Premium

もっと見る

もっと見る

本・文芸の週間ランキング

最新のPOPをお届け!

もっと見る

もっと見る

このページは、株式会社カイユウに所属するKAI-YOU編集部が、独自に定めたコンテンツポリシーに基づき制作・配信しています。 KAI-YOU.netでは、文芸、アニメや漫画、YouTuberやVTuber、音楽や映像、イラストやアート、ゲーム、ヒップホップ、テクノロジーなどに関する最新ニュースを毎日更新しています。様々なジャンルを横断するポップカルチャーに関するインタビューやコラム、レポートといったコンテンツをお届けします。

ページトップへ