出版業界の調査・研究機関である全国出版協会・出版科学研究所が、2021年(1月〜12月期累計)の出版市場規模を、1月25日(火)発売の『出版月報』2022年1月号で発表した。
紙と電子を合算した出版市場(推定販売金額)は、前年比3.6%増の1兆6742億円と3年連続でプラス成長。特に漫画の伸長が著しい電子書籍が同18.6%増と引き続き拡大し、紙書籍も同2.1%増と15年ぶりに増加に転じている。
発表によれば、返品率も32%台まで改善。書籍全体の価格上昇も販売金額の上乗せに影響したほか、TikTokやYouTubeで紹介された書籍の売上が伸びるなど、Web・インターネットを活用した企画も目立ったという。
書籍は、児童書、文芸書、中学学参、語学・資格書などが前年を上回る好調を見せ、2006年以来のプラス成長。
一方で雑誌は厳しい情勢が伺える結果に。部数減が続き休刊誌も多いことから、紙媒体での刊行を終え、軸足をWebやSNSに移す動きが顕著になっている。
この調査では雑誌にカテゴライズされるコミックス(漫画)は微減。2020年は『鬼滅の刃』(集英社)ブームで2割増となっていた。
内訳は、電子コミック(漫画)が前年比20.3%増の4114億円、電子書籍が同12.0%増の449億円、電子雑誌が同10.1%減の99億円となっている。
電子でも雑誌の苦境が示されたが、電子コミックは市場占有率が88.2%(前年より1.2ポイント増)と9割に迫るり規模拡大が続いている。
要因は『東京卍リベンジャーズ』(講談社)など映像化作品のヒットと、韓国発の縦スクロールコミック・WEBTOON(ウェブトゥーン)の伸長と分析されている。
紙と電子を合算した出版市場(推定販売金額)は、前年比3.6%増の1兆6742億円と3年連続でプラス成長。特に漫画の伸長が著しい電子書籍が同18.6%増と引き続き拡大し、紙書籍も同2.1%増と15年ぶりに増加に転じている。
発表によれば、返品率も32%台まで改善。書籍全体の価格上昇も販売金額の上乗せに影響したほか、TikTokやYouTubeで紹介された書籍の売上が伸びるなど、Web・インターネットを活用した企画も目立ったという。
書籍は好調も、雑誌は厳しい状況
紙の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は、前年比1.3%減の1兆2080億円。内訳は、書籍が同 2.1%増の6804億円、雑誌が同5.4%減の5276億円となっている。書籍は、児童書、文芸書、中学学参、語学・資格書などが前年を上回る好調を見せ、2006年以来のプラス成長。
一方で雑誌は厳しい情勢が伺える結果に。部数減が続き休刊誌も多いことから、紙媒体での刊行を終え、軸足をWebやSNSに移す動きが顕著になっている。
この調査では雑誌にカテゴライズされるコミックス(漫画)は微減。2020年は『鬼滅の刃』(集英社)ブームで2割増となっていた。
漫画の勢いが止まらない電子書籍
電子の出版物の推定販売金額(広告収入は含まない)は、前年比18.6%増の4662億円と大幅に増加した。出版市場全体における占有率も27.8%と3割に迫りつつある。内訳は、電子コミック(漫画)が前年比20.3%増の4114億円、電子書籍が同12.0%増の449億円、電子雑誌が同10.1%減の99億円となっている。
電子でも雑誌の苦境が示されたが、電子コミックは市場占有率が88.2%(前年より1.2ポイント増)と9割に迫るり規模拡大が続いている。
要因は『東京卍リベンジャーズ』(講談社)など映像化作品のヒットと、韓国発の縦スクロールコミック・WEBTOON(ウェブトゥーン)の伸長と分析されている。
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