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映連、映画館再開を訴え 緊急事態宣言の延長に「興行だけではない経済的損失」

映連、映画館再開を訴え 緊急事態宣言の延長に「興行だけではない経済的損失」

POPなポイントを3行で

  • 映連が映画館の休業に声明
  • 6月1日の営業再開を訴える
  • 緊急事態宣言の再延長が視野に
5月31日(月)を期限とする東京・大阪など9都道府県の緊急事態宣言について、感染者数の状況を背景に再延長が視野に入ったと報じられている。

それを受け、松竹東宝東映KADOKAWAの映画製作配給大手4社による業界団体・日本映画製作者連盟(映連)は5月24日、「『映画館』再開の要望について」という声明を発表。

声明の中で、東京都・大阪府など一部自治体で国の方針と異なる休業要請が続く映画館について、6月1日(火)からの営業再開を訴えている

映画館の休業要請について、これまで国内に存在する映画館や演芸場、ホールが加盟する全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)が声明を発表していた。

東京・大阪の映画館休業は業界の死活問題

映連は、5月12日以降の宣言延長後、国の方針として一定の制約条件の下に営業再開が認められたものの、東京都や大阪府などの自治体による休業要請に対し、映画業界は「苦渋の思いで従ってきた」と言及。

東京都と大阪府が全国の映画館市場シェアの35%ほどを占有していると説明し、映画館の長期休業およびそれに伴う公開延期・製作中止は、映画館の運営会社のみならず、配給会社や製作会社およびクリエイターにとっても死活問題であると訴えた。

また、5月11日の「映画を愛する皆様へ」と題した全興連の声明に触れながら、東京都が合理的な説明もないまま国の方針に反して休業要請を続けていることを批判。

一方で、休業要請に関する国や自治体からの協力金について感謝を示しつつ、「当業界に限ったことではないと思われますが、本来得られたであろう収入と比べれば、これらは比較にならないほど少ない金額にしかなりません」とコメント。

続けて、映画業界の中でも「製作」の現場に対しては十分な支援が有るとは言えないとして、今後も関係各所に理解を求めていく姿勢を強調した。

最後には「やむを得ず制限をかける場合には、政府の基本的対処方針に沿った扱いをし、『映画館』を不平等に取り扱うことのないように各自治体にお願い致します」と結んでいる。

前年から半減した2020年の興行収入

映画産業の統計データも発表している映連では、1月27日に2020年の日本映画産業統計を発表(外部リンク)。

それによると2020年の邦画・洋画を合わせた興行収入は、過去最高を記録した2019年(2611億円)に比べて54.9%となる1432億円と半減している。

また、興行収入10億円以上の作品の本数でも、邦画が2019年の40本から2020年は21本に。洋画は2019年の25本から2020年は4本と、コロナ禍で大きく数を減らしている。

2020年10月に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の興収が400億円に到達したことは喜ばしいニュースだが、一方で、映画産業全体は厳しい状況が続いている。

2021年に公開予定だった新作でも、『ゴジラvsコング』『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』『シン・ウルトラマン』など、多くの映画が公開延期を決定。新たな公開日を調整している状態だ。

加えて、公開の翌週に緊急事態宣言が発令された劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』、すでに発令の直前に公開された『るろうに剣心 最終章 The Final』など、大ヒットが見込まれる目玉作品に対しても、東京や大阪などの映画館の休業は、大きな影響を与えている。

日頃より映画業界に対して甚大なるご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。また、昨年来の新型コロナウイルス感染症対策に関し、国及び自治体関係者の方々、全国の医療従事者の方々の多大なるご尽力に対し、心より感謝申し上げます。

さて、この度の三度目の緊急事態宣言下におきまして、「映画館」は 4月下旬より国及び対象都府県による特措法に基づく休業要請を受け、5月12日以降の期間延長後は、国の方針では特措法施行令第11条1項4号の対象施設として一定の制約条件の下に営業再開が認められたところ、東京都、大阪府等の一部自治体において、より強い措置の継続が必要との理由から、「映画館」は引き続き休業要請の対象とされました。こうした中、映画館運営各社をはじめとした映画業界は、感染拡大の危機を何としても食い止めるという社会的な要請に応えるため、苦渋の思いでこれに従ってまいりました。

一方で、全国興行生活衛生同業組合連合会が5月11日付で「映画を愛する皆様へ」として発表した声明文の通り、東京都が国の方針と異なる施設区分を適用し「映画館」に休業要請を継続した根拠につき、合理的な説明を求めてまいりましたが、これまでのところ納得いくような説明をいただいておりません。また、「映画館」におけるクラスター発生のエビデンスはなく、「人流の抑制」という観点からも、他の集客施設やイベント等と比較して特段その効果が異なるとは考えられず、業界関係者のみならず一般の方からも、「なぜ映画館だけが」と、今回の措置に対する平等性への疑問が生じているところです。

映画産業は「興行」「配給」「製作」が三位一体で構成されております。「映画館」は、製作者にとって作品発表の場であるだけでなく、投資資金の回収のための最も重要な場であります。「映画館」が長期間休業することは、それを運営する事業者だけでなく、作品を配給する事業者や映画を製作する事業者及びクリエイター等にとっても死活問題と言えます。東京都と大阪府だけでも、全国の映画館市場のシェアの35%程度を占有する最大のマーケットであり、そこでの上映ができないことは相応の収入減を意味します。さらに、こういった状況下での上映を回避するため、配給会社が公開時期の延期を決定するケースも相次いでおりますが、その場合は既に投下した宣伝経費等が水泡に帰すことに繋がります。また、このような状況が長く続けば作品の製作そのものを延期または中止するケースも想定され、そうなると製作会社のみならず、フリーランスのスタッフをはじめ多くの製作関係者の生活に多大な影響を及ぼすことになります。このように「映画館」の休業は、「興行」だけでなく「配給」「製作」その全てに携わる者が大きな経済的損害を被ることになるのです。

なお、今回の休業要請に関し、国及び自治体から規模に応じた「協力金」を拡充してご支給いただけること、また、映画配給会社に対しても一定のご配慮をいただけることにつきましては、誠にありがたく深く感謝を申し上げます。しかしながら、当業界に限ったことではないと思われますが、本来得られたであろう収入と比べれば、これらは比較にならないほど少ない金額にしかなりません。また、映画業界の中でも「製作」の現場に対しては十分な支援が有るとは言えず、今後も関係各所にご理解を求めるべくお願いしていく所存です。1年以上にわたる新型コロナウイルス感染拡大は、映画業界全体に深いダメージを与えており、何よりも一刻も早い「映画館」の営業再開による事業活動の正常化こそが求められているところであります。

以上のような厳しい業界の現状を広く関係各位にご理解いただくとともに、現下の感染状況に鑑み緊急事態宣言のさらなる期間延長の可能性が報道されていることから、映画産業に携わる全関係者を代表して、私ども(一社)日本映画製作者連盟として、以下の通り、強い危機感を持って要望する次第です。

①映画館はクラスターが発生していないことも踏まえ、感染症対策に万全を期すことを前提に、6月1日からの営業再開について認めていただきたい。

②感染状況に応じて、「映画館」の利用にやむを得ず制限をかける場合には、政府の基本的対処方針に沿った扱いをし、「映画館」を不平等に取り扱うことのないように各自治体にお願い致します。


令和3年5月24日

一般社団法人日本映画製作者連盟
会長 島谷 能成(東宝株式会社 代表取締役社長)
常務理事 迫本 淳一(松竹株式会社 代表取締役社長)
理事 手塚 治 (東映株式会社 代表取締役社長)
理事 井上伸一郎(株式会社 KADOKAWA 代表取締役)

#NOMORE 映画館休業 「映画館」再開の要望について

厄災によるエンターテインメントの被害と対応

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匿名ハッコウくん

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