マイメロディ50周年&クロミ20周年! おめでとう!
二人の周年を記念して、Netflixでストップモーションアニメ『My Melody & Kuromi』が7月24日より配信開始されました。
サンリオの人気投票企画「サンリオキャラクター大賞」で上位常連のマイメロディ(以下、マイメロ)とクロミの友情を、新たな物語で描くを1話15分程度(全12話)で描く新作アニメーション。
『My Melody & Kuromi』場面画像
この二人のアニメと言ったら「おねがいマイメロディ」シリーズを想起する方も多いでしょう。私は「おねがいマイメロディ」世代で、以後サンリオアニメ作品や女児向けアニメに非常に影響を受けて育ちました。
大人になった今でも見返し、新たな発見や笑いを与えてくれるマイメロたちですが、長らくストーリー性のある大型アニメ作品は発表されませんでした。
そんな中、新アニメシリーズ『My Melody & Kuromi』が公開。二人のキャラクターが歩んだ20年という歴史をしっかりと反映しながら、今までに見たことのなかった一面を新たに発見することができる本作に、私はとても感動しました。
『My Melody & Kuromi』が、いかにマイメロとクロミのキャラクター性を拡張したのか。さらに、優れたシナリオとアニメーションによって新たに描かれた、二人の内面と感情を紐解いていきます。
※本稿は物語中盤までのネタバレも含まれます。
目次
1話完結型の痛快ギャグ! じゃないんです……
Netflixの週間全世界ランキング(非英語作品)で初登場2位を獲得し、すでに世界中で話題になっている『My Melody & Kuromi』。
主人公のマイメロは、メルヘン世界・マリーランドでスイーツづくりに勤しむ人気者。フラットくんとピアノちゃんと共に経営するお店はいつも繁盛し、笑顔にあふれるハッピーな生活を送っています。
もう一人の主人公・クロミは、ひとりぼっちで和菓子屋さんを経営。繁盛しているマイメロのお店とは打って変わって、どら焼きやおはぎに好物のらっきょを入れてしまうせいでお客さんに「まじゅい」と言われ、閑古鳥が鳴いています。
そんなクロミは人気者のマイメロに嫉妬をする日々。地下のラボに籠って商品開発を頑張っていますが、なかなか上手くいきません。結局、マイメロに対して妨害工作を企ててしまいます。
うまくいかないクロミ/画像はNetflix Japan公式Xアカウントより
ここまで聞くと、「子どもっぽい存在が飲食店で働く」「ライバル店が人気な主人公の邪魔をする」「邪魔をする側の家にラボがある」「ちょっとした暴力の存在」などの要素から、シュールギャグアニメの名作『スポンジ・ボブ』の構造と非常に近いことがわかります。
簡単に言うと、マイメロがスポンジ・ボブで、クロミがプランクトンですね。
『スポンジ・ボブ』のプランクトンは、スポンジ・ボブが働くバーガーショップのレシピを盗むため日々奮闘していますが、『My Melody & Kuromi』でも、クロミがマイメロの家からレシピを盗むシーンが存在しています。
こうした共通点もあって、1話だけ観ると、このまま『スポンジボブ』のようなドタバタコメディが続くのかと勘違いしてしまう可能性も。
しかし、物語は段々と進むにつれて、不穏なムードに包まれていくのです──。

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