ゲーム部プロジェクト、活動継続を発表 声優側告発を運営が認める

ゲーム部プロジェクト、活動継続を発表 声優側告発を運営が認める
ゲーム部プロジェクト、活動継続を発表 声優側告発を運営が認める

ゲーム部プロジェクト/画像は公式サイトより

POPなポイントを3行で

  • バーチャルYouTuberグループ・ゲーム部プロジェクトの告発
  • 運営会社が全面的な非を認めた形
  • 今後の改善と、活動継続を発表
バーチャルYouTuberグループ・ゲーム部プロジェクトの声優が劣悪な労働環境を暴露した問題で、声優と協議中だった株式会社Unlimitedが4月11日(木)、最終的な声明を発表した。

発表では、ネット上で問題となっていた「声優スタッフを軽視する様な言動が、声優スタッフに精神的な苦痛を与えておりました」「声優スタッフへ過度な業務負担を強いる状況となっていた」ことなどを全面的に認めている。

その上で、「待遇条件を改善すること、社内コミュニケーションを改善すること、決して同様の問題を再発させないことがゲーム部プロジェクトでの業務を継続する条件であることを確認・合意し、今後声優スタッフが充実した活動を続けられる体制を当社経営陣が責任を持って構築していくことを約束させて頂きました。」としている。

ゲーム部プロジェクトの内部告発 何があった?

2018年3月にYouTubeでの動画投稿を開始したゲーム部プロジェクト。

メンバーは夢咲楓さん、道明寺晴翔さん、風見涼さん、桜樹みりあさんという、都内の高校のゲーム部に所属する4人。
バーチャルYoutuber『夢咲楓』ポケモンレート対戦やっていきます
超絶技巧のゲーム実況を中心に、キャラクター性と世界観を全面に押し出した物語調、ギャグ調の動画などが人気を博し、VTuberブームメント初期に登録者数と知名度を伸ばした「バーチャルYouTuber四天王」をも上回る再生数や動画投稿の頻度を継続。

2019年以降は名実共にトップVTuberの一角として認知されはじめていた。

順調に見えたゲーム部プロジェクトだが、2019年4月初旬にキャラクターの声優スタッフと思われる人物が、Twitterの別アカウントで過酷な環境や待遇を暴露

その後、運営会社のUnlimitedが8日に「声優との話し合いおよび実態把握」「会社としての責任と改善点を明らかにし、待遇や業務環境の改善も含めた検討協議を進めている」と発表していた。

「過度な業務負担」と「不適切なコミュニケーション」を謝罪

改めて発表された声明では、声優スタッフが告発した内容について、「指摘通りの不適切なコミュニケーションがあったこと、また声優スタッフの業務内容や業務量を適切に管理し、業務情報を共有する立場の人間がいなかったことで、声優スタッフへ過度な業務負担を強いる状況となっていたという問題が明らかになりました。」と全面的に非を認めた。

問題解決のために、新たにマネジメントを専門に行う部署の設置声優スタッフの担当マネージャーの配置を行い、適切な業務量となるよう最大限配慮する体制をとり、これらの問題について解決するとした。

4月11日に発表された株式会社Unlimitedからの声明/画像は公式サイトのスクリーンショット

また問題の本質は、必ずしも声優スタッフに限定されるものではないとして、プロジェクトに関わる人すべてに対する「リスペクトや適切な待遇、コミュニケーションが、事業成長やプロ意識という名のもとに軽視された状態でゲーム部プロジェクトが運営されていたこと」を謝罪、改善していくと宣言している。

「当社としては、必ずや今回の問題を解決し、当社スタッフ全体でこれまで以上にすばらしいコンテンツを届けていく所存ですので、今後とも、ゲーム部プロジェクトをよろしくお願い申し上げます。」として、継続の意向を示した(外部リンク)。

相次ぐ、バーチャルYouTuberの騒動

2017年末から爆発的なブームとなった、バーチャルYouTuber。

新たなネットカルチャー、VRや3Dといった新技術を用いたコンテンツとして注目を集める一方、かつてない速度で産業として急成長を遂げたため、その運営方法やビジネスの在り方を巡っては度々問題が起こっているのもまた事実だ。

2018年11月には、人気バーチャルYouTuberのアズマリムさんが運営会社の株式会社CyberVを告発したことも。

その後の活動継続が危ぶまれたが、「これまで通りアズマリムとして活動を継続することで互いに合意をいたしました」と発表された。 また、株式会社CotoITの運営を告発したバーチャルYouTuberの牡丹きぃさんは、運営会社が最終的に牡丹きぃさんに関連事業一切の権利を譲渡することを発表したばかり。

あくまで趣味として個人で細々と活動する人もいる一方、制作や運営コストが生身のYouTuberと違って多額がかかるため、最初から企業が企画し、運営する場合が多いバーチャルYouTuber。

まだカルチャーとしてはじまったばかり、いわば黎明期ともいえるバーチャルYouTuberシーンだが、中の人(たいていは「魂」と呼ばれる)と運営との度重なる対立が度々露見し、心を痛めているファンは多い。

バーチャルYouTuberとしての生き方

この記事どう思う?

この記事どう思う?

関連キーフレーズ

0件のコメント

※非ログインユーザーのコメントは編集部の承認を経て掲載されます。

※コメントの投稿前には利用規約の確認をお願いします。