異世界VTuberアムフォが深淵　独自の言語、存在しないゲームの実況…

beno nya ine nus kam mi ！（はじめまして！）

これは独自の言語「カムツ言葉」で話すバーチャルYouTuber・アムフォの挨拶です。

1月から活動をスタートさせた異世界YouTuber。彼女は一体なんなんでしょうか。

バーチャルYouTuberブームから生まれた特異な存在

キズナアイに代表されるようにキャラクターとして動画を投稿するバーチャルYouTuber。

「輝夜月」のように自然体で動画を投稿する人もいれば、「げんげん」のように毎回設定が変わる人まで内容はさまざまですが、ブームの広がりとともにその数も急速に増えています。 そんな中登場したアムフォ。バーチャルYouTuberですが人形劇系という副題の通り、人形を用いて動画を配信しています。

異世界から動画を投稿するアムフォ

アムフォが面白いのは「異世界から投稿している」という設定が余すことなく活かされているところ。

ミズダ王国出身の呪術師で、音楽と異世界語の読解に長けている……というのが基本的なプロフィール。ですが、とにかく「カムツ言葉」が最たる特徴です。アムフォは動画の中では日本語も英語もほとんど話しません。 動画ではアムフォが話す「カムツ言葉」は翻訳されて、字幕として表示。それを通して視聴者が内容を理解するという構成になっています。

たまに「YouTuber」「動画」などの単語を発しますが、それもまた呪術師としてこちらの世界を調査している、というアムフォのプロフィールに由来するのだなと納得してしまいます。もちろん彼女の言う「異世界」は私たちのいるこちら側の世界のこと。

kit！
imi minoki wor hovirus ！ pic.twitter.com/n0KEpBKx0T

— non bekit wor amufo(高い城のアムフォ) (@iminyaminokikam) 2018年1月19日

ちなみに、Twitterアカウントまでカムツ語で運用されています。訳者のボンタさんによると「見て　私の名前を書いた」という意味だそう。

そしてこのカムツ語に惹かれた一部の視聴者の間では、読解や考察も盛り上がっている様子です。

現実にはないゲームの実況、ない硬貨、ない言葉……

筆者のお気に入りは、アムフォがゲーム実況に挑戦する回。「王城」と名付けられたアナログゲームをプレイしていきます。 攻めと守りに分かれ、相手の王を取れば勝ちという将棋のようなルールですが……お察しの通り、これは異世界のゲーム。いわば存在しないゲームの実況が延々流れるという謎の動画になっています。深い。

ほかの動画では博識ぶりを発揮していますが、不器用なプレイからゲームは苦手なのかな……？ と思わせます。 2月には初の生放送も実施。もちろんここでも「カムツ言葉」でコミュニケーションをとっており、生放送でもその不思議な世界観は健在です。また、これは筆者の感想ですがノイズまじりの配信環境が異世界から配信することの難しさを表しているようで逆にイイですね。

ほかにもは呪術師である彼秘伝の呪術を紹介したり、異世界の音楽で「踊ってみた」を投稿してみたり、失われた硬貨について教えてくれたり……。

視聴者が異世界の生活に想いを馳せる中で、少しずつ設定を明かしていくアムフォ。紹介されるものはほとんど現実に存在しないため（あるいは存在するものを異世界では呪術の道具として使用していたりするため）時折不穏な空気を感じることもありますが、ファンタジー好きにはとにかくオススメです。