後悔を重ねながらも、その都度いまを肯定して歌い続ける
──さユりさんが言う、“過去を変えるのではなくいまを肯定する”という部分は、今回2曲目に収録されている「来世で会おう」でも感じ取れるのですが、「来世で会おう」は、さユりさんが作詞作曲をする中で、どういった曲に仕上がっていますか?さユり 「後悔と決意」が大きなテーマになっています。私自身、「あの時こうしていれば」という思いが強いほうなんですけど、“あの時こうしていた”自分が、別の世界には生きているんじゃないかと思っていて。そのもう1人の自分に、来世で会えるのではないか、会ってみたい、という考えでつくりました。
会えるかもしれないと思う一方で、いまの世界にいるのは自分1人だけだし、ここまで歩いてきたのは自分の意志なので、いろいろ後悔はありつつも、いまの自分を肯定できるようになりたい、という願いを込めてます。
──「それは小さな光のような」との関連性はあるのでしょうか?
さユり 「それは小さな光のような」は過去に挑み、過去を変えることで前に進む。対して「来世で会おう」は、「過去は変えられないさって 何度言われても懲りないのね」と、冒頭から、過去を戻れないもの、変えられないものという中で、どう進むかを歌っています。
2曲とも前に進むというメッセージは変わらないんですけど、「来世で会おう」は、過去へは戻れないからいまを生きるしかないと自問自答しつつ、自分に言い聞かせるような感じですね。結局、過去への未練や後悔はあるんですよね。
もう1人の自分は、幸せそう
──普段から自問自答することは多いんですか?さユり そうですね。人と話すよりも、自分自身と話しているほうが多いかもしれない(笑)。
──ちなみにどんなことを……?
さユり それこそ、別の世界を生きる自分が、夢によく出てくるんですよ。もう1人の自分がいるかもしれないと思ったのは、それが理由です。直接会話するというよりは、夢の中でもらった感情を、起きてから自分で洗っていく感覚です。曲をつくるという作業そのものが、自分の中で会話をする、自分と向き合うことなので、夢の自分との会話に近いのかもしれません。
──夢の中にいるさユりさんはどんな姿ですか?
さユり 歌詞にもあるように、結構幸せそうなんです。すごく悲しんでいたら、単純に「助けなきゃ」と思いますけど、幸せそうなので、「私も頑張ろう」とか「なんで幸せそうなんだろう」とか、いろいろな感情が入り混じって朝起きるという(笑)。
幸せな自分へのうらやましさがありつつも、それだけではないと思います。むしろうらやましいだけだったら、もっとスッキリしているはずです。幸せそうな自分とは違う自分が現実にはいて、だからこそ一言で片付けられないんだろうと。
──歌詞には、自分ともう1人の自分、それぞれに違う未来が待っていると書かれています。いつかこの2人が出会えることはあるんでしょうか?
さユり いままで歩んできた道を肯定して生き抜いたうえで、幸せそうなもう1人の自分に出会えるのかな、という希望はあります。もしかすると、いま死ねば来世に行けるかもしれないけど、それはちょっと違うような……。
幸せな自分に対して、「こっちの自分も幸せにならなきゃ!」と必死に戦い抜いた先じゃないと、もう1人の自分には会えないような気がします。
すべて間違いじゃなかったと信じて
──終盤の「すべて間違いじゃなかったと信じて」というフレーズが印象的でした。10代のさユりさんの表現として新鮮だったので、最後はあえて、この一節に込めた思いをおうかがいできますか?さユり 私自身、自分への自信のなさや、自分を好きになれない弱さを曲にして、日々戦っています。自分を好きになれないということは、現在に至るいままでを否定することになる、それは、周囲の人の存在を否定することに等しい気がしていて。それがすごくイヤなので(自分を)変えたい、自分を好きになりたいと思っています。
そういう意味で「すべて間違いじゃなかった」というフレーズは、過去の肯定である一方で、いまの肯定でもあるんじゃないかと。いまの自分を好きになることで、いろいろなことに前を向いて進んでいきたいんです。
「ミカヅキ」が自分を見つけてほしいと叫んでいる曲なのに対して、「来世で会おう」は、よりその奥にある葛藤を歌った曲です。後悔ばかりだった14歳の頃に戻ってやり直せば、違ういまがあるのかもしれません。でもその場合、現実のいまに生きる私はいないかもしれない、それなら当時感じた後悔もすべて必要だったと思いたいんです。
いろいろな後悔を重ねながらも、その都度いまを肯定して歌い続ける。その先には、すべて間違いじゃなかったと思える未来があると信じていきたいです。デビューして、音楽という道を進む自分にとっても、すごく大切なメッセージになっています。
4月23日、渋谷WWWでワンマンライブ開催
デビューシングル「ミカヅキ」の「それでも」に続き、随所に印象的なフレーズが散りばめられている「それは小さな光のような」と「来世で会おう」。酸欠少女さユりとして、新章のスタートとなる2ndシングルからは、激動の1年を経たさユりさんの新たな決意が感じられる。また、今作では、2曲それぞれのミュージックビデオを制作。前作同様、国内外で活躍中のビジュアルアーティスト・YKBXさんとのコラボレーションによって対になる2曲のMVとなっており、一体どのような世界が描き出されるのか。その新機軸の視覚表現にも注目が集まる。噂によると、2つのMVはタイムリープしてつながっているとか……?!
そして、4月23日(土)には、いよいよ東京・渋谷にあるWWWでメジャーデビュー後、初のワンマンライブ「ミカヅキの航海」を開催。
リリースイベントや定期番組『夜明けのパラレル実験室』でライブを披露してきたさユりさんだが、今回のワンマンライブはこれまで以上のロングセットで開催。圧巻のライブパフォーマンスに、YKBXさんによる映像、キャラクターが交差した唯一無二の世界観を味わってほしい。
チケットは、1月27日(水)23時59分までチケット販売サイト「イープラス」(http://eplus.jp/sayuri-hp/)にてオフィシャル先行を抽選で受付中だ。一般発売は3月19日(土)からとなっている。
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イベント情報
さユりワンマンライブ「ミカヅキの航海」
- 開催日
- 2016年4月23日(土)
- 会場
- WWW(東京都渋谷区 宇田川町13-17 ライズビル地下)
- 時間
- 開場16:30、開演17:00
- チケット
- 前売り¥3,000(ドリンク代別)
- 座席形態
- オールスタンディング(整理番号)
<オフィシャル先行(抽選方式)>
受付期間 : 2016年1月21日(木)12:00〜2016年1月27日(水)23:59
受付URL : http://eplus.jp/sayuri-hp/
受付方法 : 抽選・1回4枚まで
<一般発売>
2016年3月19日(土)10:00〜
問い合わせ:クリエイティブマン 03-3499-6669
備考:未就学児入場不可
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酸欠少女さユり
2.5次元パラレルシンガーソングライター
酸欠少女 さユりは、”酸欠”した世界に対し独自の解釈で『光』や『翳(かげ)』を、アコースティックギターをかき鳴らしながら歌う、19歳の2.5次元パラレルシンガーソングライター。さユりは3人に分裂し生息しており、それぞれの活動領域は2次元・3次元とパラレルで神出鬼没である。
さユりの世界は、数々のプロジェクトを手がける国内外で活躍中のビジュアルアーティストYKBXとのコラボレーションにより新次元で壮大に構築されていく。また2.5Dにてマンスリートーク&ライブを開催(http://2-5-d.jp/sayuri/)等、各種イベントともパラレルに連動。
フジテレビ“ノイタミナ”アニメ「乱歩奇譚 Game of Laplace」エンディング・テーマ「ミカヅキ」で2015年8月26日メジャーデビュー!!
すでに彼女の歌声と、歌世界に共鳴する「さユり」マニアが続出中!
今後の活動に目が離せない新次元アーティスト!
公式Webサイト:http://sayuri-web.com
Twitter:https://twitter.com/taltalasuka
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