技術革新の象徴でもあるラスベガスのランドマーク「スフィア」
ラスベガスは長年、世界中の観光客を魅了するエンターテインメントの中心地として知られています。
そして現在、その象徴とも呼べる存在が、2023年にオープンした巨大な球体型シアター「スフィア(Sphere)」。高さ約112メートル/幅約157メートルの巨大劇場には、世界最大級の技術力が詰め込まれています。
外装には54000平方メートルのLEDスクリーンが使用され、360度にわたる映像が観客を圧倒。内部には16K解像度のLEDスクリーンと、16万8000個のスピーカーを搭載しています。
「スフィア」のこけら落としとなったU2のコンサートでは、こうした技術が駆使され、これまでにないほど没入感の高い音楽/映像体験が実現しました。
さらに「スフィア」では、AIヒューマノイドロボット「Aura」による来場者対応など、未来的な体験が提供されています。
「スフィア」の成功は、ラスベガスを含む米国IRが、従来のカジノ中心型エンターテインメントから、技術革新を活用した総合型体験へと進化していることを象徴しています。
メタバースエンタメ市場は数年で1800億円規模に
こうしたエンターテインメント業界における技術的な革新は、数字の面でも明らかになっています。
メタバースで言えば、世界最大級の統計データプラットフォームを運営するStatistaの調査によると、アメリカにおけるメタバースライブエンターテインメント市場は、2024年に約7億ドル(日本円で1092億円)、2027年には12億ドル(同1874億円)に達すると予測されています。
2027年には12億ドルになるというアメリカにおけるメタバースライブエンタメ市場。背景にはVRやAR技術の発達がある/画像:WHYFRAME/Shutterstock.com
この成長の背景には、VRやAR技術の進化と消費者のライフスタイルの変化があります。
たとえば、北米各地で同名の遊園地を展開するシックス・フラッグス(Six Flags)は、仮想空間プラットフォーム「Roblox」と連携し、バーチャルテーマパークを構築。
ユーザーが仮想のジェットコースターやミニゲームを楽しみ、収集したポイントを現実世界の施設で使用できる仕組みを提供しています。
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