現在はWeb上で展開されている徳間書店の漫画誌『COMICリュウ』の創刊18周年を記念したセールが、Kindleストアで開催されています。
期間は10月10日(木)まで。『アリスと蔵六』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』などが、最新刊を除く既刊が全巻77円で発売中。完結作品は最終巻まで77円と超お買い得です。
この記事ではセール中のオススメ漫画を紹介します。購入の参考にしてみてください。
今井哲也『アリスと蔵六』
超能力を持つ少女・紗名と頑固おやじ・蔵六が主人公の漫画『アリスと蔵六』。『COMICリュウ』きってのSF作品です。
謎の施設に閉じ込められていたため、一切の社会常識が欠落した紗名。一方で持っている超能力は、悪意を持って使えば容易に社会を混乱に陥れることのできるレベル。小さな身体に大きすぎる能力を抱えた紗名は、蔵六と出会うことで、少しずつ確かに成長していきます。
しかし、その道中は生易しいものではなく、時に残酷な現実を叩きつけられることもある。最新刊が出るたび、読み応えに唸る名作です。
平尾アウリ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』
推しのアイドルが武道館ライブを開催しようものなら死ぬほど高ぶる……! そんなファンとアイドルグループの群像劇が『推しが武道館いってくれたら死ぬ』です。
推しとの距離に一線を引く者や、推しと結ばれることを夢見るガチ恋勢など、様々なファン心理を事細かに描写。様々な感情を向けられるアイドルたちの心情も丁寧に描いています。
推し活が当たり前になった今だからこそ、本作のキャラクターのスタンスは共感できるところも多いはず。推しとの関係はどうあれば良いのか。ドルオタでなくとも一読すべき漫画になっています。
石黒正数『ネムルバカ』『響子と父さん』『石黒正数短編集』
2025年春に実写映画が公開されることが決まった『ネムルバカ』。『それでも町は廻っている』『天国大魔境』などで知られる石黒正数さんの短編漫画です。
特に夢もなく、だらだらと生きている大学生の入巣柚実と鯨井ルカ。ぬるま湯に浸かるような心地よい日々を送っていた2人の関係が、とある転機によって一変。将来に向けて慌ただしく事態が動いていくなかで、いろんなものがすれ違っていきます。
同時にセール中の『響子と父さん』は、本作と密接に関わる短編になっているためセットでの購入がオススメ。併せて石黒正数さんの秀逸な短編を集めた『石黒正数短編集』もどうぞ。
松田未来/※Kome『夜光雲のサリッサ』完全版
そこに居ても全く存在を認知できないという異能を生まれながらに持つ主人公の少女・隠忍が、成層圏から来訪する謎の巨大飛行生命体・天翔体に対抗するため、超国家機関に駆り出される怒涛の1話。
ここで一気に引き込まれる漫画が『夜光雲のサリッサ』です。今回紹介するのは、巻末に設定資料が追加された完全版となります。
主人公が何もわからないまま戦いに巻き込まれていくストーリーは、ロボットものの名作を彷彿とさせる王道展開。この手の作品の肝である天翔体と、これに対抗するための戦闘機のデザインもスタイリッシュでグッときます。
速水螺旋人『靴ずれ戦線 ペレストロイカ』
最後は、速水螺旋人(はやみらせんじん)さんによる『靴ずれ戦線 ペレストロイカ』。
第二次世界大戦の最中を行く真面目一徹なロシアの軍人・ナージャと、好奇心旺盛な魔女・ワーシェンカの凸凹コンビが主人公。彼女たちが精霊や聖人など不思議な存在と戯れながら、各地を転戦して戦う旅物語です。
血なまぐさい戦争を下地にしながら、どこか牧歌的な雰囲気が漂うファンタジー戦記。各話の間に挟まる戦闘機や小・重火器を解説したコラムは圧巻の読み応え。もう一つの本編のような充実度になっています。
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