整然と陳列された携帯電話、携帯電話、携帯電話……。
この写真が撮影されたのは、携帯電話を扱うお店でも、中古品を販売するリサイクルショップでもありません。博物館のようですが当然博物館ではありません。
なんと個人のお宅! スペインの街・バルセロナ在住で、ノキアの熱狂的なファンであるウェンセス・パラウ・フェルナンデスさんのお部屋です。コレクションしているのは、3615種類にも及ぶ携帯電話。
ウェンセスさんは、この膨大な携帯電話のコレクション数で、2024年2月にギネス世界記録に認定(保有している台数だけなら6500はあるそう)。同年8月15日に、ウェンセスさんの紹介映像がギネス世界記録の公式サイトで公開されました。
ちなみに、以前の世界記録保持者はルーマニアのアンドレイ・ビルビ・アルジェンティスさんで、コレクション数は3456台(2023年の記録)だったそうです。以前に世界記録保持者がいたとこにも驚きです。
1999年のクリスマスに運命の出会い? 700種以上のノキアを集めたコレクター
ウェンセスさんと携帯電話を巡る物語は、彼が運営するWebサイト「Nokia Project Dream(ノキア・プロジェクト・ドリーム)」で詳しく説明されています(外部リンク)。
説明によると、ウェンセスさんがノキアの携帯電話に出会ったのは1999年のクリスマス。グレーの「ノキア3210」をプレゼントされた時のこと。
その瞬間に彼の中で何かが目覚めたのか、約10年後の2008年に、ウェンセスさんはノキアの携帯電話を収集開始。
目標は、ノキアのすべてのモデルを集めること。ウェンセスさんのコレクションは年々増加し、今では部屋全体を占領するまでに拡大。2018年には700種類以上のノキアの携帯電話が手元にあったそうです。
ウェンセスさんによると、ノキアは1000種類ほどの携帯電話をリリースしており、自分が保有している「700以上の異なるモデルのコレクションがある場所は、博物館とみなすことができると信じています」と、ギネス世界記録の公式サイトで語っています(外部リンク)。
全モデルの7割近くが一同に会する場所は、もう博物館と言って差し支えないでしょう。
「コレクションはまだ未完成。可能な限り増やし続ける」
2018年以降はノキア以外のブランドや、市販されていないモデルの収集にも着手。
「Sony-Ericsson」「Siemens」「NEC」「Motorola」「Alcatel」「Blackberry」「Samsung」「HTC」「iPhone」などなど、現在までに6500台の携帯電話を保有しているウェンセスさん。
そのなかには入手が非常に難しいものもあり、いわく「多くの忍耐と経済的な努力の結果」です。
一時期収集を止めていた時期もあるそうですが、2008年から2024年まで、16年もの歳月をかけて世界中の携帯電話をコレクションしてきました。もう人生懸けちゃってます。
そんな一大プロジェクトを記録したのが、先ほども触れたWebサイト「Nokia Project Dream」です。
サイト上にはコレクションの詳細が掲載されているのはもちろん、ウェンセスさんの熱意が反映されたノキアの長い歴史の紹介や、機種それぞれの着信音をわざわざ録音した動画レビューなど盛りだくさんの内容。
「コレクションはまだ未完成。可能な限り増やし続ける」と、まだまだやる気十分なウェンセスさん渾身のWebサイトをぜひご覧ください。
その情報量の多さに面食らい、コレクターという生き物の凄さが伝わってきます。
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