噛みごたえのある「タフグミ」。皆さんもコンビニやスーパーなどで見かけたことがあるであろう、カバヤ食品が製造するお馴染みのグミです。私も大好き。
そんなタフグミに関するとある動画が、SNSで話題を集めています。食品で遊ぶなんてけしからん?……いえいえ、ちゃんと食べています、魚が。
話題の動画は「釣りのエサなんて『タフグミ』でいいんだよ【グミで鯛を釣る】」。生物ライターとして活動する平坂寛さんの検証動画です。
コンビニお菓子・タフグミは「ルアーとして非常に優れている」
黒潮生物研究所客員研究員としても活動する平坂寛さん。今回の動画の冒頭でこう語ります。
「先日、このグミを食べてハッとしました」「このグミが釣りの餌としてルアーとして非常に優れている」
……釣り人は、グミを食べるときも釣りのことを考えているものなのでしょうか。早速、平坂寛さんが遊漁船で向かったのは大阪湾のベイエリア。
サイコロ状のタフグミを釣り針につけ「一番釣れなさそうな形……」とつぶやきながらも、検証を始めます。
検証を始めるとすぐにアタリが。しかし魚は食いつくものの、なかなか針にかからない様子。検証メンバー内で何度か交代しながら、魚を釣り上げることを目指します。
すると、ついに釣果が! タフグミ(ソーダ味)で釣り上げられたのはチヌことクロダイ。
他にもキチヌ(キビレ)も釣り上げ、検証は大成功に終わりました。でも、なんでタフグミで釣れるのでしょうか……?
何で釣れるの? 意外と筋の通ったその理由
動画の後半、平坂寛さんは、なぜタフグミでクロダイが釣れたのか、そのカラクリを説明してくれています。
その説明によれば、崖壁の近くに住むクロダイやキチヌは、上から落ちてきたカニや貝といった硬いものを好んで食べる性質があるとのこと。
そのため、昔からタフグミより少し小さい「チヌキューブ」というルアーや、消しゴム(現在は環境負荷が問題視されています)で釣る手法が知られていたそうです。
そうしたものに比べると、環境負荷の少なく「チヌキューブ」よりもお買い得なタフグミは、チヌ釣りに最適の餌だったのです。
(ただし、動画中で平坂寛さんは「たぶん……どんなグミでも釣れます」「なんならグミじゃなくてもいい、ハイチュウとかでもいい」とも付け加えています)
「タフグミ」製造業者も思わず反応する釣果
この動画はXにも投稿されると一気に注目を集め、「タフグミ」の製造元であるカバヤ食品も「😲‼️🎣 スゲエや」と反応する事態に。
リプライ欄にも、他のユーザーから釣果が報告されているほか、食品素材からつくられたワームの紹介などの投稿も寄せられています。
平坂寛さんは以前にも、グミをエサにしてウナギを釣る動画を投稿しているほか、YouTubeでは生物に関する様々な動画を投稿。
2018年にはTV番組『情熱大陸』にも出演。生物ライターとしては5月に『釣って 食べて 調べる 深海魚』を刊行するなど、幅広く活動しています。
この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント