Amazonで年に一度行われるプライムデーセールにあわせて、小説や漫画もセール価格になって販売されています。期間は7月17日(水)まで。
この記事では、全巻購入すると20%OFFになる、講談社のまとめ買いセールの対象からオススメ作品を紹介します。
ほかにも早川書房の小説や『週刊ヤングジャンプ』作品のセールも開催中。別の記事でもオススメ作品を紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
諫山創『進撃の巨人』
言わずと知れた名作『進撃の巨人』をまずは紹介。
天敵・巨人に追われ、高い壁の中に築いた街で平和を謳歌する人類。しかし、壁が破壊され街は惨劇に見舞われます。5年後、多くを失った主人公の少年が復讐のために巨人たちの侵攻に挑む……。
人々を蹂躙する巨人の脅威が最後まで素晴らしい絶望感と共に描かれました。巨人の謎や徐々に明らかになる世界の秘密など、ストーリーテリングも抜群に上手く、まさに名作です。
岩明均『寄生獣』
動物の頭部に宿り身体を乗っ取るパラサイトと、パライサイトに捕食される人類の攻防を軸にした漫画『寄生獣』。
パラサイトに寄生されるも運良く支配されず、共生生活を送る羽目になった高校生が主人公。パラサイトによる事件が頻発する世界で、人間でありパラサイトである主人公の葛藤と成長が描かれました。
パラサイトが人間を食い散らかす等の過激な描写にインパクトがありますが、何より主人公の数奇な運命が、類まれな読後感を生み出す名作です。
岩明均『ヒストリエ』
『寄生獣』の岩明均さんの現在の連載作品であり、なんと連載21年目を迎えた『ヒストリエ』。マケドニア王国のアレキサンダー大王の書記官となる人物、エウメネスが主人公。
幼い頃から大器を感じさせるエウメネスが紆余曲折を経てマケドニア王国へたどり着き、そして──波乱万丈の人生を歩むエウメネスと覇権国家、マケドニア王国を描く歴史大作です。
岩明均さんは台詞で多くを語らず、登場人物の表情で物語を語らせる作家であり、本作は歴代作品のなかでもこの特徴が最も現れているように思います。何気ない瞬間すら叙情的で唸る。
漆原友紀『蟲師』
いわゆる精霊や妖怪に近しい“蟲”と呼ばれる存在と、その蟲への対処や付き合い方を心得た、蟲師と呼ばれる主人公の一期一会を描いた漫画です。
蟲が引き起こす不思議な現象に悩まされる人々を訪ねる主人公が、行く先々で蟲と語り、寄り添い、時には退けることで問題を解決していきます。
基本的に1話完結。毎話で描かれる不思議で、どことなくノスタルジックな物語は非常に独特で、だからこそ魅力的です。
泉光『図書館の大魔術師』
素晴らしい画力が生み出す圧巻の世界観でわくわくさせてくれるファンタジー『図書館の大魔術師』。まだ完結は先になりそうですが、すでに傑作の予感が漂う作品です。
図書館の司書に憧れる孤独な少年が、運命の出会いを果たし、広い世界へ旅立つという王道の展開を、ドラマチックな演出で魅せるストーリーテリングが際立ちます。
魔法が存在するファンタジーでありながら、情報や知識が集約される図書館の功罪を描く場面もあり、現実的な問題にも話が及ぶ、非常にバランスが取れた漫画です。
西尾維新&大暮維人『化物語』
吸血鬼の眷属である高校生の青春を描く、西尾維新さんによる〈物語〉シリーズを、『エア・ギア』などで知られる大暮維人さんが漫画化した『化物語』。
独自の世界観を有する西尾維新さんと大暮維人さんの化学反応が生み出した、秀逸なコミカライズです。
原作のすべてを漫画化したわけではなく、原作と違った展開もありますが、「〈物語〉シリーズ」を漫画にするなら、大暮維人さん以外には考えられないというほどの親和性がありました。
日向武史『あひるの空』
“身長”という才能に恵まれなかった少年が、不断の努力と持ち前のバイタリティで突き進むバスケットボール漫画『あひるの空』。
不良のたまり場である部の再興や不祥事による謹慎など、部活モノとして王道の展開をなぞりつつ、“部活が全てではない”といったメッセージ性や、登場人物の懊悩を丁寧に描く作風など、独自色が強め。
また、主人公が常に勝者ではなく、どちらかと言えば多くの挫折を経験するのも特徴。逆境であがく姿が胸にグッと来ます。
泰三子 『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』
元警察官の作者による、ちょっと引いちゃうほどブラックな警察コメディ『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』。
労働基準法をぶっちぎる台詞がホイホイ出てくるところや、軽いノリでえげつない業務に臨む警察官たちの黒色な日常が、思わず笑ってしまうユーモアたっぷりの展開で描かれています。
フィクションとは言えど、時に壮絶な現場に命を懸けて向かわなければならない警察官たちを見ることで、日々働くその姿に敬意を抱くこと間違いなしです。
椎名うみ『青野くんに触りたいから死にたい』
夏といえばホラー! 背筋がゾッとする漫画が読みたいなら、今連載されている作品の中でも一二を争うほど怖い『青野くんに触りたいから死にたい』をオススメします。
亡くなってしまった彼氏に会うため、自殺しようとする主人公。彼女の前に、幽霊となった彼氏が現れる──というあらすじ。
最初は幽霊との恋物語なのかなと思うのですが、ちょくちょく挟まれるホラー描写が本当に恐ろしいです。スプラッタ表現等ではなく、人間の狂気、そのおぞましさに震える怪作です。
幸村誠『ヴィンランド・サガ』
かつて北海で暴れまわっていた民族・ヴァイキングの中でも最強と謳われた戦士の息子が戦場に身を落とし、おびただしい死を目の当たりにしながら彷徨う『ヴィンランド・サガ』。
父から伝えられた“本当の戦士”になるために、悩みもがきながら道を見つけていく主人公の長い長い冒険譚が描かれています。
暴力で栄えるヴァイキングがいれば、暴力に頼らない人々もいる。多くの人生を通し、何かを傷つけずにはいられない人間の生き方の是非を問う。そんな哲学的なテーマに挑む、骨太の漫画です。
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