「16Personalities」という性格診断テストの名前を聞いたことはあるでしょうか。
「討論者(ENTP)」や「冒険家(ISFP)」といった診断結果がSNSで多数シェアされているこのテスト。
韓国のポップカルチャーや若者文化から人気に火がつき、日本では婚活やマッチングアプリであったり、推し活などの趣味活動においても自己紹介的に使われることも多くなっています。
特に最近、推し活の文脈で気になる動きが──7月19日にVTuberグループ・にじさんじの月ノ美兎さんが「MBTI診断で相性最悪の人と話してみよう!!」と題した動画を投稿。
にじさんじ所属の人気ライバーたちの性格診断の結果が明らかとなり、ファンの間で、気になるライバーと自身の診断結果の相性を調べるといった動きが生まれています。
約5分ほどで答えることができるアンケートに回答していくことで、16の性格タイプを示してくれます。
この診断サービスは、まず韓国で大流行。名前や年齢の次に、性格タイプがコミュニケーションにおける名刺代わりとなっている、とまで言われています。
16の性格タイプを前提としたマッチングアプリも開発されるほか、K-POPアイドルの多くが自分の性格分類を公言しています。
にじさんじでは鷹宮リオンさんが積極的に他の所属VTuberに診断をすすめており、すでに多くのVTuberが診断を受けています。【#MBTI】超当たると噂のmbti診断テストを受けてみる【にじさんじ/鷹宮リオン】
こうした流れはインフルエンサーやアイドルだけではなく、そのファンたちにも波及していきます。
ポップカルチャーにおけるファンコミュニティの活性化にも、影響を与える診断テストになっています。
現在流行する「16Personalities」は、精神分析学者/心理学者ユングのタイプ論を元にした「MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)」という歴史ある性格検査と同一視される形で流通しています。
しかし実際には似て非なるものとして、日本MBTI協会は「16Personalities性格診断テストを『MBTI(R)』だと思って受けられた方へ」というタイトルの注意喚起を発表(外部リンク)。「質問も結果の出し方も、正式なMBTIとは全く異なる」と明言されています。
「16Personalities」も「MBTI」も、“INTP”のようなアルファベット4文字で性格が分類されるのは同じ。一見すると勘違いしやすい状況です。
また、「知らず知らずに相手を誤解することに拍車がかかったり、何でもタイプにあてはめてしまうこと」で相手を傷つけてしまうこともあるでしょう。特に「自分たる所以」を持たない18歳以下にはMBTIが不適切な検査であることも呼びかけています。
「16Personalities」に限らず、性格診断テストは話題のタネにしたり、あくまで遊びの範疇では楽しいものですが、一方で、のめり込みすぎると差別や偏見を助長する可能性も秘めています。
診断結果を絶対視せず、適切な距離を取って楽しむことをおすすめしたいです。
「討論者(ENTP)」や「冒険家(ISFP)」といった診断結果がSNSで多数シェアされているこのテスト。
韓国のポップカルチャーや若者文化から人気に火がつき、日本では婚活やマッチングアプリであったり、推し活などの趣味活動においても自己紹介的に使われることも多くなっています。
特に最近、推し活の文脈で気になる動きが──7月19日にVTuberグループ・にじさんじの月ノ美兎さんが「MBTI診断で相性最悪の人と話してみよう!!」と題した動画を投稿。
にじさんじ所属の人気ライバーたちの性格診断の結果が明らかとなり、ファンの間で、気になるライバーと自身の診断結果の相性を調べるといった動きが生まれています。
簡単なテストで16タイプに分類する「16Personalities」
「16Personalities」はイギリスのNERIS Analytics Limitedが提供する診断テストサービス。約5分ほどで答えることができるアンケートに回答していくことで、16の性格タイプを示してくれます。
この診断サービスは、まず韓国で大流行。名前や年齢の次に、性格タイプがコミュニケーションにおける名刺代わりとなっている、とまで言われています。
16の性格タイプを前提としたマッチングアプリも開発されるほか、K-POPアイドルの多くが自分の性格分類を公言しています。
K-POP人気が診断テストの流行に影響
日本でもK-POPでの人気と文化を輸入する形もあってか、SNSなどで「16Personalities」が流行中。にじさんじでは鷹宮リオンさんが積極的に他の所属VTuberに診断をすすめており、すでに多くのVTuberが診断を受けています。
K-POPファンやVTuberのファンたちはこぞって自分でも診断を受けたり、推しのアイドルと自分の性格相性や、VTuber同士の性格タイプの相性を確認して楽しむことが可能になりました。
ポップカルチャーにおけるファンコミュニティの活性化にも、影響を与える診断テストになっています。
実は「16Personalities」と「MBTI」は全く違うもの!
一方で「16Personalities」の流行にはいくつかの問題点も指摘されています。現在流行する「16Personalities」は、精神分析学者/心理学者ユングのタイプ論を元にした「MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)」という歴史ある性格検査と同一視される形で流通しています。
しかし実際には似て非なるものとして、日本MBTI協会は「16Personalities性格診断テストを『MBTI(R)』だと思って受けられた方へ」というタイトルの注意喚起を発表(外部リンク)。「質問も結果の出し方も、正式なMBTIとは全く異なる」と明言されています。
「16Personalities」も「MBTI」も、“INTP”のようなアルファベット4文字で性格が分類されるのは同じ。一見すると勘違いしやすい状況です。
性格診断は適切な距離感で楽しもう
診断行為自体について、日本MBTI協会は「自分のタイプが永遠に変わらないかのようにとらえてしまうと、自分で自分をその型にはめてしまい生きづらくさせたり、成長を止めたりしてしまう危険」があるとも説明しています。また、「知らず知らずに相手を誤解することに拍車がかかったり、何でもタイプにあてはめてしまうこと」で相手を傷つけてしまうこともあるでしょう。特に「自分たる所以」を持たない18歳以下にはMBTIが不適切な検査であることも呼びかけています。
「16Personalities」に限らず、性格診断テストは話題のタネにしたり、あくまで遊びの範疇では楽しいものですが、一方で、のめり込みすぎると差別や偏見を助長する可能性も秘めています。
診断結果を絶対視せず、適切な距離を取って楽しむことをおすすめしたいです。
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2件のコメント
恩田雄多
編集部の恩田です。コメントありがとうございます。
ご指摘の件、失礼いたしました。
先ほどリンク先を修正いたしました。
匿名ハッコウくん(ID:8381)
「タイトルの注意喚起を発表(外部リンク」の「外部リンク」が本記事へのリンクになっています。