インディーゲーム『NEEDY GIRL OVERDOSE』の関連楽曲として3月17日に発表された楽曲「INTERNET YAMERO」が、新たなインターネット発のバイラルヒットソングとして存在感を示しつつある。
配信者や承認欲求、病みをテーマにした本作は、2022年1月21日にSteamで配信されると、実際にバーチャルYouTuber(VTuber)やストリーマーの実況タイトルとしても多く取り上げられ、インターネット上で話題となった。
Steam版の人気を受けてか、2022年10月27日にはNintendo Switch版が発売。
また、秋田書店のWeb漫画サービス・マンガクロスで漫画化されるなど、インディーゲームとしては大きなインパクト・影響力を持ったゲーム作品だ。『NEEDY GIRL OVERDOSE』新トレーラー
“インターネットやめろ”というネットミームを冠した本作は、MV公開とともにSpotifyやApple Musicなど各種音楽配信サービスでもリリース。特にSpotifyでは、5月現在までたびたびのバイラルヒットチャートの上位に食い込んでいる。 また、同曲の「歌ってみた」や「踊ってみた」動画がYouTube ShortやTikTokなどで数多く投稿されており、2023年4月12日付けのBillboard Japan「Top User Generated Songs」チャートにチャートインしている。
MVは販売元のインディーゲームレーベル・WSS playgroundの公式YouTubeチャンネルと作曲を担当したAiobahnさんの2手から公開され、公開から2か月足らずで合計再生数1000万を越えた。ホロライブ所属・尾丸ポルカの「踊ってみた」動画
『NEEDY GIRL OVERDOSE』のヒロイン・あめちゃんの内省をたどる「INTERNET YAMERO」は、いま情報社会を生きてインターネットに触れる人々の琴線にも触れる1曲だろう。
『NEEDY GIRL OVERDOSE』や前作「INTERNET OVERDOSE」の人気という下地がありつつ、“ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)“を彷彿とさせるサビのダンス・歌詞の病みかわいさやハードコア的なサウンドと、TikTokというプラットフォームの相性の良さが、ここまで広まった要因だろうか。Aiobahn feat. KOTOKO - INTERNET YAMERO (Official Music Video)
この曲はヒロイン・あめちゃん自身の抱える痛みを表現したものである一方、“オタクの心を癒してまわる/私はインターネットの天使なのだ”という語りによって楽曲が締めくくられるように、配信者・超絶最かわてんしちゃんがオタクに寄り添うためのパフォーマンスとしての側面もある。
クリエイターらはこの曲の歌ってみた・踊ってみたを投稿することで、自分に「オタクと痛みを共有し、寄り添う人」という側面を見せることができる。
インターネット発のヒットソングとしては、ボカロP・ななぴさんの「強風オールバック」や新しい学校のリーダーズの「オトナブルー」とともに、2023年の上半期を彩る1曲になりそうだ。
目次
承認欲求・病み・インターネットがテーマの『NEEDY GIRL OVERDOSE』
『NEEDY GIRL OVERDOSE』は、心の弱い女の子・あめちゃんを配信者・超絶最かわてんしちゃんに変身させ、その活動をサポートしながらフォロワー100万人獲得を目指すマルチエンディングアドベンチャーゲーム。配信者や承認欲求、病みをテーマにした本作は、2022年1月21日にSteamで配信されると、実際にバーチャルYouTuber(VTuber)やストリーマーの実況タイトルとしても多く取り上げられ、インターネット上で話題となった。
Steam版の人気を受けてか、2022年10月27日にはNintendo Switch版が発売。
また、秋田書店のWeb漫画サービス・マンガクロスで漫画化されるなど、インディーゲームとしては大きなインパクト・影響力を持ったゲーム作品だ。
「INTERNET YAMERO」ショート動画でバイラルヒット
そんなゲーム『NEEDY GIRL OVERDOSE』から生まれた楽曲としては「NEEDY GIRL OVERDOSE」に続く第2弾となる「INTERNET YAMERO」。“インターネットやめろ”というネットミームを冠した本作は、MV公開とともにSpotifyやApple Musicなど各種音楽配信サービスでもリリース。特にSpotifyでは、5月現在までたびたびのバイラルヒットチャートの上位に食い込んでいる。 また、同曲の「歌ってみた」や「踊ってみた」動画がYouTube ShortやTikTokなどで数多く投稿されており、2023年4月12日付けのBillboard Japan「Top User Generated Songs」チャートにチャートインしている。
MVは販売元のインディーゲームレーベル・WSS playgroundの公式YouTubeチャンネルと作曲を担当したAiobahnさんの2手から公開され、公開から2か月足らずで合計再生数1000万を越えた。
情報社会に生きる人々の琴線に触れる
インターネットをモチーフにしつつ、ネットスラングを挟みながら鋭い自己言及を重ね、精神的な闇を歌っていく。『NEEDY GIRL OVERDOSE』のヒロイン・あめちゃんの内省をたどる「INTERNET YAMERO」は、いま情報社会を生きてインターネットに触れる人々の琴線にも触れる1曲だろう。
『NEEDY GIRL OVERDOSE』や前作「INTERNET OVERDOSE」の人気という下地がありつつ、“ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)“を彷彿とさせるサビのダンス・歌詞の病みかわいさやハードコア的なサウンドと、TikTokというプラットフォームの相性の良さが、ここまで広まった要因だろうか。
クリエイターらはこの曲の歌ってみた・踊ってみたを投稿することで、自分に「オタクと痛みを共有し、寄り添う人」という側面を見せることができる。
インターネット発のヒットソングとしては、ボカロP・ななぴさんの「強風オールバック」や新しい学校のリーダーズの「オトナブルー」とともに、2023年の上半期を彩る1曲になりそうだ。
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