「みんないい顔してるね」Guianoの自然体なステージ
続いては、両手をいっぱいに振りながら歩いてきたGuianoさん。青空を泳ぐような軽やかな歌声を灯した「花」から、ノスタルジックで独特な世界観を押し広げていく。彼も実績あるボカロPでありつつ、シンガーとしての才能をKAMITSUBAKI STUDIOで見出されたひとりだ。ステージングのスキルもボーカル表現も多彩で、自分の色を魅せることに長けている。「みんないい顔してるね、最高!」と観客に言葉を送りながら「鳥」へ。
まさに‟自然体”の言葉が似合う歌声は、聴く者の心をすっと軽くする。この日の出演者に共通しているのは、自由自在なアプローチでパフォーマンスを行っている点。その姿は清々しく、マニュアルに縛られない様が印象的だ。 「今日は人生最高の夜にしよう!」。尖った曲調の「風」から、人間の醜さや嫌悪感などのドロドロと渦巻く感情を表現していく。
彼のステージは、最後に披露した「月」の歌詞をまさに具現化した自由な時間だった。“世界が終わるまで歌おうぜ 叫んだって世界は変わらないね それで結構 それで結構”
生命力あふれる歌声とストリングスの音色がきらめくDUSTCELL
ステージ上のDJブースは、ボーカルのEMAさんとコンポーザーのMisumiさんから成るDUSTCELLのために用意されていた。「CULT」で現実ではないような不思議な空気を生み出すと、観客はふたりがつくる世界観に陶酔。ダンサンブルなサウンドにジャンプしながら歌うEMAさんの動きは激しさを増し、ディープな場所へと導いてくれる。 「ライブはこれまでもやってきましたが、声出しありは今回が初です。みんな、盛り上がっていますか?」(EMAさん)
MisumiさんがDJブースからクラップを煽ると、生命力あふれる歌声とストリングスの音色がきらめく「命の行方」を披露。続く「過去の蜃気楼」も含めて、常に観客が声と手拍子で演出を盛り上げているのが印象的だった。
ポエトリーリーディング形態の「独白」では、後半へ進むに連れ、EMAさんの声に乗せる感情は剥き出しに。「生きて」と3文字に魂を込めて、最後に片腕を力強く客席に伸ばした。
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