アクシデントをエンタメに変える力
ここで、機材トラブルに伴い急遽本日最初のMCタイム。本来なら焦る場面のはずが、さすがは長年生配信を行ってきたベテランライバー。FreFlowの制御機能を活用して会場を盛り上げ、むしろライブでしか味わえない特別な体験をプレゼントしてみせた。
ステージには、再び2人の叶さん。今度は私服の叶さんがガラス越しにいて、flores衣装の叶さんがこちら側にいるという、先ほどと逆の立ち位置。
聞き入っていると、今度はグレーのニット姿の叶さんが登場。対話を終え、ステージに残った叶さんは「セイテイノア」を披露。こうして見ていると、複数の叶さんが登場し対話する幕間演出はコンセプト上の表現でもあり、衣装チェンジをシームレスに行っているとも言える。
最後にはウインク+投げキスの特大サービスで観客を虜にすると、そのまま「ハルを追いかけて」をたたみかける。にじさんじの展開するメディアミックス作品「Lie:verse Liars(リーバース・ライアーズ)」の主題歌であり、桜の花びらが舞い散る幻想的な世界の中、叶さんの高音が感動を誘った。
楽曲ごとの衣装で感じる叶の歩み
<今日と明日の中間地点><時計の針戻らなくて><平行線を捻じ曲げたくて もがいてる>といったフレーズを聴けば、思わず頭の中で今回のライブコンセプトとリンクさせてしまう。
VTuberの在り方を綴ったような独白とともに、初期衣装であるパジャマに眼鏡姿の叶さんが現れる。
切なくも爽やかなリリースカットピアノが空気を塗り替え、傘村トータさんの「晴天を穿つ」へ。振り付けなしで続けてカバー曲を歌う初期衣装の叶さんは、まだオリジナル曲やステージ経験がなかった頃を想起させる。そんな姿で歌われる<共犯者になろう>という歌詞が、ひときわ心を揺さぶった。
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