連載 | #11 『League of Legends』世界大会「Worlds 2022」特集

「勝てるとわかった上で負けた」LoL世界大会、日本DFMのEvi選手インタビュー

「勝てるとわかった上で負けた」LoL世界大会、日本DFMのEvi選手インタビュー
「勝てるとわかった上で負けた」LoL世界大会、日本DFMのEvi選手インタビュー

強豪相手に金星を上げつつも「Worlds 2022」を敗退したDFMのEvi選手/写真はGetty Images

北米で開催中のオンラインゲーム『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』(LoL)の世界大会「Worlds 2022」。 日本からは、国内プロリーグ・LJL(League of Legends Japan League)を勝ち抜いたプロゲーミングチーム・DetonatioN FocusMe(DFM)が出場。12チームが争うプレイインステージ突破を目指し、メキシコシティで戦った。

大会6日目、DFMはグループステージ進出を賭けて、春の国際大会を連覇している中国「LPL」代表4位・Royal Never Give Up(RNG)とBo5(3本先取)で対決。1試合目では歴史的1勝をもぎ取るも、RNGに対応され1-3で敗北。「Worlds 2022」での戦いに幕を閉じた。

試合終了後のDFM・Evi選手へのインタビューでは、RNG戦やプレイインステージの振り返り、そして今年1年の総括が語られた。

目次

「勝てることがわかって、その上で負けてしまった」

──試合、おつかれさまでした。結果的には敗退となりましたが、RNGという強豪相手に「LJL」代表としては歴史的な1勝を挙げました。ご自身としてはどのような気持ちですか?

Evi選手 RNGは戦う前から本当に強いチームだと思っていたし、それは今でも変わりません。それでも、僕も含め僕ら全員、勝つつもりでこの戦いに挑みました。

しかも1試合目で勝つことができた。1試合勝てるなら2試合、3試合と勝つことができるから「本気で勝ちにいこう、勝ちにいけるよ」ってチームでも話していました。

勝てることがわかって、その上で負けてしまった。それがすごく悔しいし、悲しいですね。

──試合間のインターバルではチームメンバー、コーチ陣とはどのような話をしましたか?

Evi選手 基本的に7割くらいはチャンピオンのバンピックについての話。残りはゲーム内ですぐ修正できそうなところについて、お互い話し合っていました。

──バンピックで言えば、1試合目で有効に機能していたマオカイを、RNG側が2試合目以降バンしていたのが印象的でした。

Evi選手 マオカイはStealもめちゃくちゃ得意で強力なチャンピオンなので、2試合目以降バンしてくるのは当然だろうと思っていました。なので、そこは気にしなかったですね。

──このプレイインステージ序盤では、インヒビターを攻める際に相手の反撃にあって流れが止まる場面もありましたが、見事に修正されていました。1試合目では強豪相手ということで、2021年の「Mid-Season Invitational」(MSI)でのDWG KIA戦を思い出したファンも多いと思います。

Evi選手 僕個人としては、「Worlds」という舞台を通して、冷静になることが本当に大事だとずっと思っていました。

もちろんできない試合もあったんですけど、今日とか昨日のLOUD戦に関しては、チームメンバーが興奮してても「みんな落ち着いて~」みたいなコールを出すことを意識していました。

──つまりみなさん興奮されていたということですね?

Evi選手 うーん、僕とYaharong、Yutaponは落ち着いていて、StealとHarpは興奮していたかな

ただ、その興奮も許容できる範囲の“集中している興奮”という感じでした。とはいえ、みんなが興奮すると試合を投げてしまうことにも繋がってしまうので、今日はブレーキをかける役になることを意識しました。

──対面したRNGのトップレーナー・Breathe選手についてはどのような印象を持ちましたか?

Evi選手 堅実なタイプのプレイヤーなのかなと思います。そこまで無理もせず、でも別に弱気でもなくみたいな。しっかりとプレイしてくるタイプでした。

──それでは、Evi選手にとってはRNGのどこが脅威でやりづらいと感じましたか?

Evi選手 やっぱり僕からするとジャングラーのWei選手ですよね。

試合中、お互いのチームで相手のジャングラーの位置を予測するんですが、Wei選手についてはその予測がほとんどできませんでした。

メンバー同士でも「どこにいるかわからないよ」「下にいるんじゃないか」ってコールをしていたんですけど、その予測を裏切って上から現れる。そういう動きの読みづらさがプレッシャーになっていました。

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