連載 | #9 藤本タツキ『チェンソーマン』超特集

『チェンソーマン』はアニソンの常識を破壊する 週替わりED曲&映像という挑戦

ガラパゴス化する日本の音楽の中で

みずほ銀行が2022年に公開した産業調査レポートの中でも言及されているが、日本の音楽産業は「日本語の楽曲を活用した展開が戦略が主軸となっている」ことなどを理由にガラパゴス化している。

その良し悪しはともかくとして日本の音楽は、世界2位・アジア1位の市場を持っているのにも関わらず、世界的に評価されてきたとは言い難い(外部リンク)。しかし、それでも「アニメソング」はアニメとの相乗効果もありワールドワイドに広がっていった。

そういった背景の中、今回発表されたのが、TVアニメ『チェンソーマン』の週替わりのEDテーマおよび映像という異例の試みである。

『チェンソーマン』がアニメソングの常識を破壊する

もちろん、各楽曲それぞれ1回ずつしか放送されないという関係上、アニメのEDテーマとしての印象(アニメとの相乗効果)は薄れてしまうという懸念もある。

しかし、アニメ『チェンソーマン』公式サイトで公開されたAnoさんやAimerさんのコメントなどでは、自身が担当したエピソードの内容を楽曲制作に活かしたことが語られている(外部リンク)。

仮にそれだけ各話に寄り添う楽曲なのであれば、視聴者のアニメに対する没入感が高まり、たとえ1話・1曲であったとしても、強烈な印象に残る可能性もある(例えば、配信サービスでは飛ばされがちなOP・EDだが、スキップする手が止まるかもしれない)。

少なくとも、これだけの“力”をもつ『チェンソーマン』に参加するアーティストに対して、注目が集まっているのは間違いない。国内外において、『チェンソーマン』の音楽はどれほどのインパクトを残すのだろうか。

【OPテーマ】
米津玄師「KICK BACK」

【挿入歌】
マキシマム ザ ホルモン「刃渡り2億センチ」

【EDテーマ】
ano「ちゅ、多様性。」
Eve「ファイトソング」
Aimer「Deep down」
Kanaria「大脳的なランデブー」
syudou「インザバックルーム」
女王蜂「バイオレンス」
ずっと真夜中でいいのに。「残機」
TK from 凛として時雨「first death」
TOOBOE「錠剤」
Vaundy「CHAINSAW BLOOD」
PEOPLE 1「DOGLAND」
マキシマム ザ ホルモン「刃渡り2億センチ」 アニメ『チェンソーマン』|MUSIC

TVアニメ『チェンソーマン』は、10月11日(火)24時からテレビ東京系6局ネットで全12話が放送される。
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藤本タツキ『チェンソーマン』超特集

2019年1月より『週刊少年ジャンプ』で第1部が連載、2022年7月より『少年ジャンプ+』で第2部の連載がスタートした漫画『チェンソーマン』。 ダーティーかつスタイリッシュな描写とアクの強いキャラクターを武器に次々とヒット作を生み出していく、さんの代表作です。 2022年10月からはMAPPA制作のTVアニメが放送が決定。「藤本タツキ『チェンソーマン』超特集」では、『チェンソーマン』に魅せられたKAI-YOUの面々が、その魅力を紐解いていきます。

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