無料で遊べる『エモクロアTRPG』運営が新体制に 人気シナリオ製作者が集結

無料で遊べる『エモクロアTRPG』運営が新体制に 人気シナリオ製作者が集結
無料で遊べる『エモクロアTRPG』運営が新体制に 人気シナリオ製作者が集結

更新された『エモクロアTRPG』公式サイト/画像は『エモクロアTRPG』公式サイトより

Webでルールが無料公開されているTRPGシステム『エモクロアTRPG』を運営するダイスタス・チームが、体制の刷新を発表した。

ダイスタス・チームは、TRPGの配信やシナリオの制作等を行うぱぱびっぷさんとまだら牛さんによって結成されたチーム。

結成後、まだら牛さんが自身の「狂気山脈アニメ化プロジェクト」に集中するため脱退。チームメンバーは名義上はぱぱびっぷさんのみとなっていた。

今回、配信にてTRPGのシナリオ製作者としてそれぞれ人気シナリオを執筆するあおさん、文町さん、ありあさん、サークル「ねこずし卓」のアキエさん、necozeさんの加入が発表。ぱぱびっぷさんを含む6人で運営を行っていくことが明かされた。

TRPGシナリオ作者の俊英が集まった新生ダイスタス・チーム

『エモクロアTRPG』は、TRPG自体が配信などオンライン環境で盛り上がっていることを受け、ルールブックのWeb上での無料公開や配信・オンラインでのプレイへのサポート、シナリオ作者が2次利用に関して意思表示をできる制度「ダイスタス・コモンズ」などを備えてリリースされたシステム。

今回メンバーを増員した理由についてぱぱびっぷさんは、TRPGをもっと手軽に、創造的に、自由・安心に、豊かにするために始まったプロジェクトだと振り返り「やりたいことはまだまだある、でも一人じゃ無理」だとコメントしている。

今回加入したメンバーは、「Good Moning ALL」「ソープスクール」「まれびとこぞりて」「ヴェルネの天使は死を歌う」など、いずれもBOOTHにて数千いいねを獲得する人気シナリオの書き手たち。

KAI-YOUスタッフ随一の卓修羅・うぎこが個人的に推しているサークルを紹介したnoteでも、ねこずし卓を紹介させてもらっている。

新ルールも追加され、より使いやすく、広げやすく

配信では、『エモクロアTRPG』の新展開や今後についても言及。

まず、これまではコンセプトを重視し、様々なことを「伝える」ことを重視していた公式Webサイトを「使える・広げる」サイトへとリニューアル。UIの改善や、ルールブックのテキストの再編集を行い、より使いやすいように更新が行われた。

新メンバーもスタッフ欄に追加/画像は『エモクロアTRPG』公式サイトより

さらに、感情をコンセプトの1つとする『エモクロアTRPG』の新ルールとして、過剰に対象に共感してしまう状況を表現した「極限共鳴(ハウリング)」が追加。

ダイスの出目が一定の条件を満たした際に発生し、キャラクターに一時的な効果をもたらすハウリング用に、その効果を決定するカードも発表された。このカードは、公式で99種類が用意されているほか、オリジナルカードの制作や素材としての配布も可能となっている。

「極限共鳴(ハウリング)」カード/画像はダイスタス・チーム公式Twitterより

活動資金にあてるべく、プレミア版カードも販売

新展開への前段として、ぱぱびっぷさんはダイスタス・チームは現在無収入であり、サーバーの運営費などを持ち出しで支払っていることを明かした。

しかし現状の体制だと、ぱぱびっぷさんがもし活動の継続が困難になった場合、運営そのものが危ぶまれてしまうという可能性もあるため、活動資金にあてるための商品展開を行うことを発表。

イラストレーター・朽縄さんとしまどりるさんが「プレミア版ハウリングカード」を制作。通常版が500円、同デザインでのオリジナルカードを頒布するためのライセンスが2000円で販売される。

さらに今後、立ち絵付きサンプルキャラクターの素材配布や、シナリオ作者の視点から見るシナリオ紹介・セッション紹介動画が制作予定であることが明かされた。

朽縄さん制作「プレミア版ハウリングカード」/画像は『エモクロアTRPG』公式サイトより

しまどりるさん制作「プレミア版ハウリングカード」/画像は『エモクロアTRPG』公式サイトより

TRPGの新たなムーブメントを起こすのは誰だ

TRPGプレイヤーを支えるサービス・ココフォリアを運営する鳥頭めうさんも、KAI-YOU Premiumにて行われたBOOTHのプロダクトオーナー・杉本紳一郎さんとの対談にてココフォリア運営の法人化について、個人でサービスを運営することには限界があり、みんなが使えるサービスとして継続的に運営していくための組織づくりが必要だったと言及している。 ぱぱびっぷさんとまだら牛さんは、『エモクロアTRPG』のリリースに際して行われたKAI-YOU.netのインタビューにて、自分たちはとにかくTRPGのすそ野を広げたい、そして、その中から新たな力が生まれてきてほしいと語った。 今回の発表を含め、TRPGでは新たなムーブメントを支えてきたプレイヤーたちが、確かな地盤をつくり、より文化を発展させるために動き出している。

彼らが何をつくりだしていくのか、そして、その動きを見てきた世代が何を生み出すのか、TRPGからはまだまだ目が離せない。
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