叶の楽曲を憑依させたかのようなパフォーマンス
再びMCパートを挟み、アルバム収録曲でもあるオリジナル曲「ANEMONE」へ。後のMCで、叶さんは「アネモネは色によって花言葉が違っていて、曲の受け取り方も人によって違うと思う」と発言していたが、叶さんのもがくような動きや時折見られた憂いを帯びた節目がちな表情から、叶さんとしての「ANEMONE」の解釈の一端を見たような気がする。続いて、にじさんじとKADOKAWA、BALCOLONY.の3社共同メディアミックス作品『Lie:verse Liars』の主題歌である「ハルを追いかけて」をフル尺初披露。ダンスを交えた曲も多かった叶さんのステージだが、「ハルを追いかけて」は動きを抑え、歌に集中するパフォーマンス。切なさと力強さを併せ持った楽曲を存分に聴かせる。
歌における叶さんの身体表現の豊かさを見せつけたのがバルーンさん「パメラ」のカバーだ。
イントロに合わせてゆっくりと目を開けるところからはじまり、王子のような優雅な笑顔と振りを披露。かと思えば、突如曲中に崩れ落ちるような動きを見せ、曲の世界観が憑依したかのようなパフォーマンスには、儚いものに触れたときのような危うさすら感じさせた。
ファンへの思いを真っ直ぐに向けたラスト2曲
次に披露されたのはYOASOBI「群青」。サビで繰り返される「好きなことを好きだと言う」というフレーズは、2018年にデビューしてから4年、ライバーとしてゲーム配信を続け、人気を博してきた叶さんが歌うからこそ、説得力のあるカバーだ。「群青」で見せた笑顔は、叶さんを応援し続けたファンに向けられた一点の曇りもないものだった。MCを挟んだ後、ラストを飾ったのはオリジナル曲「花束の行方」。言葉を噛みしめるように歌いながらも、ペンライトを左右に振らせる、客席に向かって手を振る、投げキッスをするなど、ファンサービスも忘れない。
最後に「愛してるぞー!」と言い残し去っていった叶さん。思わずときめいてしまった人も多いのではないだろうか。
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