NFTは何を与え、何を奪っているのか
上記のアンケートでも意見に上がっていたように、NFTや暗号通貨には環境問題を促進するという批判が向けられている。両者は「ブロックチェーン」という技術を利用しており、データのセキュリティ性は高いものの、取引の承認に際しては膨大な量の計算が必要になる。その計算には膨大な電力が消費されるため、環境破壊を促進しているとされている。
また、それだけでなく暗号通貨やNFTを投機対象として詐欺や怪しい勧誘が行われていることも懸念の対象となっている。
そういった意見がある一方で、大企業の上層部は暗号通貨やNFTの導入に対して積極的な姿勢を見せており、1月にはスクウェア・エニックスの代表取締役社長・松田洋祐さんが「年頭所感」(外部リンク)においてブロックチェーンゲームの事業展開を本格化させていく旨を発言している。
上記の発言に対しては厳しい意見も多く、海外メディアの「Kotaku」(外部リンク)は松田さんの発言には批判的な意見が集まったと報じ、「TheGamer」(外部リンク)は批判的な意見を記事として掲載している。
NFTに関しては上記のように批判的な意見も多いが、これまでクライアントワークをこなすこと以外に生計を立てることが難しかったイラストレーターやアニメーターにとっては、自身の作品を直接販売し生計を立てるための選択肢を広げているというのも事実だ。The Japanese internet reacts to Square Enix's crypto plans: https://t.co/xW4cT4YR6f pic.twitter.com/fWAsCzllXJ
— Kotaku (@Kotaku) January 3, 2022
また、クリエイターが作品から直接収益を得られるようになることは、不利な条件のクライアントワークから身を守る盾にもなり、業界の健全化へもつながっていく可能性がある。
まだ過渡期にあり問題も抱えているNFTだが、何を与え、何を奪っているのかを正しく把握するためにも、情報収集が必要となるだろう。
賛否両論が分かれるNFT、ニュースや利用者の声
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