カリフォルニア州、大麻の税収が1000億円突破 増税・コスト増で違法市場拡大も

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カリフォルニア州、大麻の税収が1000億円突破 増税・コスト増で違法市場拡大も

Photo by Tim Mossholder on Unsplash

POPなポイントを3行で

  • カリフォルニア州の大麻税収が1000億円突破
  • 一方大麻産業の成長鈍化も
  • 増税・コスト高により違法市場が活性化
カリフォルニア州が2018年1月に嗜好用大麻を合法化してから2年、同州の大麻による税収が累計で10億ドル(約1060億円)を超えたことを、カリフォルニア州税金管理局(CDTFA)が発表した。

このうち、約4億9千万ドルが物品税、約4億ドルが消費税、約1億2千万ドルが栽培税。税収のほとんどが、大麻産業に関するリサーチや州の助成金、違法大麻栽培による環境破壊の改善、貧困家庭やこどものケアを含む社会問題にあてられたとした。

大麻産業の成長は鈍化

しかしながら、カリフォルニア州の大麻産業の成長は想定よりも鈍化しているという。

米メディア『HIGH TIMES』によると、昨年第4期の産業の成長は1.5%にとどまり、前期の15.5%から下がっている(外部リンク)。

原因として挙げられるのは、認可されていない大麻が流通するアンダーグラウンドマーケットが勢いを増していることだ。税金や認可されたレギュレーションに適応するためのコストは非常に高く、違法な大麻であれば80%のコストカットが可能になるのだという。

州は15%の消費税、重量ベースの栽培税、物品税を徴収しているが、さらに市や群もローカルの税制を制定することが許されている。また1月1日には、栽培税の増税も行われた。認可された大麻栽培や事業のコスト増加にともない、嗜好用の大麻製品のマークアップ率(※)が60%から80%へと上昇していることもわかっている。

こうした規制によるコスト増や増税、末端価格の上昇が、大麻の取引がアンダーグラウンドマーケットに流れている要因となっている可能性が高い。

大麻産業に課す税金の緩和を促すカリフォルニア州の議員もいるようだが、あまり現実的ではないとの見方が強い。

※:原価に加えられる売値の利益幅。原価100円の商品を150円で売った場合、マークアップ率は50%

どうなる世界の大麻市場

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