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  • VTuber 樋口楓がランティスよりメジャーデビュー
  • にじさんじの歌姫に聞く「VTuberの音楽」の本質
  • 「樋口楓の生活がなければ、樋口楓の音楽は生まれない」
にじさんじの歌姫 樋口楓インタビュー「ロックは、口下手な私でも思いを伝えられる手段」

樋口楓さん

バーチャルYouTuber(VTuber)シーンにおいてもっとも勢いにのるグループとして知られるようになった「にじさんじ」。破竹の勢いで躍進を続ける同グループの中で、音楽面の活躍で強い存在感を表すのが樋口楓さんである。

樋口さんはにじさんじ発足時にデビューした元一期生のメンバーの1人。力強い歌声と爽快なキャラクターで人気を博すと、ファンが制作したオリジナルソングやカバー曲などの歌唱動画を数多く投稿し、歌に強いVTuberとして頭角を表していった。

2019年1月の1stライブ「KANA-DERO」では、Zepp Osaka Baysideという大型ライブハウスを満員にしてみせ、その後も数多くのVRライブにも参加するなど、精力的に活動を続けてきた彼女。

3月25日(水)には、念願のメジャーデビューシングル「MARBLE」のリリースが控えている。本人たっての希望によりアニソン界の老舗レーベル・Lantis(ランティス)からのデビューが決まり、表題曲の作曲に光増ハジメさん、カップリングには影山ヒロノブさんが参加。

デビューに際してこれ以上ない豪華な花道を用意された彼女だが、ここまで歩んできた道は決して順風満帆ではなかったと振り返る。「本当はやめるつもりだった」とまで語る彼女が、それでも歌い続け辿り着いた「VTuberの音楽」の本質とは。

取材・文:オグマフミヤ 編集:森田将輝

樋口楓の生活がないと樋口楓の歌は生まれない。

樋口楓さんアーティスト写真

──KAI-YOU.netで樋口楓さんを取材させていただくのは今回が初になります。まずはじめに自己紹介をお願いできますか?

樋口楓 でろーんでろーん、こんでろーん。にじさんじ所属の樋口楓です! バーチャル関西出身の17歳、高校2年生です。好きなものを広めたくてVTuber活動はじめました、よろしくお願いします。
【樋口楓】はじめましての自己紹介【にじさんじ】
──定番のあいさつを聞けて感激です! 早速ですが、「にじさんじ」といえば個性豊かなメンバーが揃っていますよね。その中でも樋口さんは「歌といえば樋口楓」といったポジションを築いている印象です。ご自身ではそのことについてどう思われてますか?

樋口楓 自分で「歌といえば樋口楓」と思うことはないんです。でもにじさんじの中でファンの方につくっていただいたオリジナル曲を歌いはじめたのは私たち元一期生ですし、その中でも私が歌を歌う機会が多いのは確かです。

なので、「歌といえば樋口楓」と言っていただくのはくすぐったくもあり、ありがたい感じですね(笑)

──歌が魅力的なのはもちろんですが、普段の配信ではゲーム実況をしたり、最近では異次元の食レポをするという新たな才能が開花したりと配信者としての活動の幅は広いですよね。

樋口楓 歌が好きなので歌い続けていきたいとは思っていますが、歌だけで生きていきたいとは思っていないんです

普段の配信活動があって、それを好きになってくれたファンの方が曲をつくってくださったからこそ音楽活動ができていますし、それが今回のメジャーデビューにも繋がっているので、樋口楓の生活がないと樋口楓の歌も生まれません

だから興味を持ったものはなんでも試してみたり、好きなことを好きにやる日々の配信活動も大事にしているんです。

クリエイターのことも知ってもらいたい

©2017 Ichikara Inc.

──とは言え、VTuberによるオリジナル楽曲の発表やCDリリースも当たり前に行われるようになってきましたし、大型リアルイベントといえばほとんどが音楽ライブになっています。そのようにVTuberといえば音楽がメインコンテンツのように扱われる流れになっていますが、樋口さんとしてはそんな現在のシーンの流れをどう感じていらっしゃいますか?

樋口楓 音楽はファンの方と一緒に楽しめるし、相性がいいのは確かだと思います。だから市場的にも勢いがあって、ライブイベントもたくさん開かれているんだと思いますが、音楽がVTuberの魅力のメインだとは思っていません

配信活動や動画投稿など、普段の姿から生まれるストーリーがあって、その上ではじめてVTuberの音楽が生まれるので、あくまでメインは配信や動画投稿にあると思うんです

リアルイベントも今は音楽ライブが多いですが、今後市場が広がっていけばもっといろんなことに挑戦できるんじゃないでしょうか。私もフリーマーケットとかやってみたいです(笑)。

今の流れがよくないと思っているわけではありません。音楽がいろんなところで流れることで、それをきっかけにVTuberを知る人も多いだろうし、リアルイベントの規模の大きさでVTuberの勢いをわかってもらうことに繋がっているとも思います。

でもまだVTuberみんなで支え合って助け合っていかないといけない段階なので、音楽活動を含めみんなの日々の活動に注目してもらいたいと思っています。それぞれの日々があってはじめて音楽は生まれるので
【リングフィットアドベンチャー】体力テストはA。ゲームの腕前は…。
加えて、活動を支えるたくさんのクリエイターさんがいることもファンの方々に知ってもらいたいとも思っています。

私も今回メジャーデビューするにあたって、多くの大人の方に関わってもらいましたし、普段もファンの方々やクリエイターさんと一緒に曲をつくり上げているからこそ、クリエイターさんの凄さも身近で感じています。

普通に見ている側だったら気づかなかったかもしれませんが、歌っているその裏にもスポットライトを浴びるべき素晴らしいクリエイターさんがたくさんいるんです

──それを表に立つアーティストさんにおっしゃっていただくのはものすごく大事なことだと思います。……そして失礼ながら普段の配信からはうかがえない鋭いご意見をうかがえて少し驚きました。

樋口楓 配信では適当に好きなことを話してますからね(笑)。弱音は吐いてもネガティブな部分は見せすぎないようにしたり、しっかり考えてることは考えてますよ。

生活や環境が大きく変わった

2周年ありがとう!【にじさんじ/樋口楓】
──にじさんじのグループ発足と同時に元一期生としてデビューした樋口楓さんも活動二周年を迎えられました。改めて、この二年間で生活や環境、ご自身の意識も大きく変わったと思いますが、振り返ってみていかがですか?

樋口楓 配信でも明かしているんですが、デビューして半年くらいしたらVTuberのブームが終わると思っていましたし、夏休みが終われば学校生活も忙しくなるので、その時期には活動を辞めるつもりでいたんです。

でも4月の「ニコニコ超会議」に出演した時に、応援してくれるファンの方々を目の当たりにして思いを直接受け取ったことで、一気に意識が変わっていきました。

ファンメイド曲もいっぱいつくっていただけて、リアルライブの話までいただけるようになって……本来なら辞めるはずだった夏の終わりには、もう活動を続けていくことに気持ちが向いていたんです。そうして、ファンの方がいるからこそこうして活動できるんだなと実感するようになっていきました。

1年目はそうした意識の変化が大きかったですが、2年目は生活や環境が大きく変わった感じがします

いろんな挑戦ができるのは楽しかったんですが、活動が大きくなるにつれて今まで遊んでいた地元の友達と予定が合わなくなってしまって、みんなが味わっている青春みたいなものを感じられないことに焦りみたいなものを感じるようになっていました。

でも先日そんなことをツイートしたら、「でろーんも青春してるよ」ってファンの方々に言ってもらえて、同年代の女の子たちみたいにわいわいできなくても、これはこれで青春なのかなと思うようにもなったんです。

振り返ってみると自分でも自覚しないうちにいろんな事が変わっていって、ふとした瞬間にそれに気づかされる事が多かった気がします。 ──両国国技館でのライブも大成功し、現在はZeppツアーも開催中とリアルイベントの規模が益々大きくなっていますし、大型コラボ配信をすればTwitterトレンドを席巻するのも珍しい光景ではなくなってきました。にじさんじはVTuberシーンにおいて勢いを感じさせるグループとなりましたが、メンバーとして中からも勢いを感じますか?

樋口楓 私はにじさんじ以外のVTuberさんとも仲が良いんですが、一緒にご飯に行った時に「にじさんじってすごいよね」って言われて、確かにすごいことしてるかも、と思わされることはあります。

でも自分では勢いを感じることはあまりないですね。にじさんじのライバーはみんな自然体すぎるので、むしろなんでこんなところまできたんだろうって疑問の方が大きいです(笑)。

大人な話をすると、にじさんじはいろんな強みをもったメンバーがいるので、いろんな案件に対応できるというのは実際かなり長所だと思っています。そういうところも含めて、一期生だけではなくたくさんのメンバーの活躍があってグループとしてもここまで大きくなれたと思うので、みんなには本当に感謝しています。
第2回マリオカートにじさんじ杯【#マリカにじさんじ杯】
そうやって個性豊かなライバーが活躍しているのはもちろんですけど、いちからの社員さんの頑張りもめちゃくちゃ大きいと思います。

私は元一期生だからこそ、社員さんと一緒に成長している感覚がものすごくあるんです。私から見ても大変だと思うし、見えない部分でもきっとものすごく苦労をかけてると思います。そんな社員のみなさんの愛もあって今の勢いに繋がってるんじゃないでしょうか。

よく遊んでいる友達は…?

©2017 Ichikara Inc.

──にじさんじと言えば、以前樋口さんの同期である月ノ美兎さんの洗濯機イベントを取材した際に、「パスピエ」のTシャツ着ていったところ、「楓ちゃんに教えてもらったから知ってる」と言われた思い出がありまして。

樋口楓 ナハハ(笑)、そんなことあったんですね、確かにみとちゃんにこれ聞いてって教えた記憶があります。 ──以来樋口さんの聞く音楽について強い興味を持っておりまして、せっかくなのでおうかがいしたいのですが、普段はどんな音楽を聞くことが多いですか?

樋口楓 ジャンルとしては幅広く聞きます。でも、みとちゃんと音楽の趣味が合うのはアニソンとか東京事変くらいですかね。
【楓と美兎】ロキ【歌ってみた】
歌も好きですけどインストも奥が深くて好きなんです。「普段の配信のBGMもオシャレでいいね」と褒めてもらうことがあるんですが、歌詞がなくてもストーリーを感じる曲があったりして面白いんですよ。

──今後はBGMにも注目して配信を楽しませていただきます。ちなみに、樋口さんはにじさんじ以外の方とコラボをすることも多いですが、仲の良い方や注目されているVTuberさんはいますか?

樋口楓 よく遊んでいるのは飯団四季のメンバー(富士葵さん、YuNiさん、天神子兎音さん)ですね。それぞれ企業所属VTuberなのでいろんな事情があるんですが、苦労を分かち合いつつ仲良くしてます。

注目というか、尊敬しているのは燦鳥ノムさんです。一緒にご飯食べにいったりもしたんですが、動画で見せる雰囲気そのままの方で、態度もものすごく大人なんですよ。

共演させてもらった時に生で歌う姿を見たのですが、あまりの迫力に圧倒されてしまいました。私にはないオーラもありますし、ノムさんの活動は常に気にかけてますね。

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