e-Sportsという単語からどんなイメージが浮かぶだろうか。
electronic sports、ゲームを競技としてプレイすること。近年、ますます盛り上がりを見せるe-Sportsだが、具体的にどのようなタイトルを指すのかまで認知が広まっているとはまだ言えない。
e-Sportsは北米から新しく輸入された文化で、これまでに日本で受け入れられているスポーツとは異なる意味で「Sports」という単語が用いられている。
「たかがゲームがスポーツなんて」と思っても仕方がない。e-Sportsはゲームだ。どんなに巨額の賞金が積まれて多数のスタッフが関わろうとゲームであることに変わりはない。
それぞれのゲームタイトルにそれぞれの物語がある。e-Sportsと一括りにしてそれに目を向けなければ大切なことを見逃してしまう。
会場に詰めかけた観客や配信を見守る何万人かの視聴者が固唾を呑んで見守る先にあるのはゲーム画面だ。勝敗すら電気回路を走る0と1との点滅に過ぎない。
けれどその点滅が人を魅了する。勝敗を決する瞬間の熱狂にプレイヤーは焦がれる。その熱狂が観客を巻き込んで大きなうねりとなった。
各タイトルの紹介へ移る前にお断りを入れておく。今回、企画のバランスを考える上でいくつか紹介を見送ったタイトルがある。
特に『シャドウバース』や『Magic: The Gathering Arena』などのデジタルカードゲームについては筆者が知識不足のため紹介することができなかった、お許しいただきたい。それでは紹介していこう。フォートナイト - World Cupトレーラー
100人が生き残りをかけて競うバトルロワイヤルゲームに建築要素を組み合わせて、独自のゲームとして成立させている。
人気実況者・Ninjaさん(外部リンク)などの配信には、日々何万人もの視聴者が訪れているモンスタータイトルだ。
e-Sportsとしては、これまでも「ESL Katowice Royale 2019」にCrazy Raccoon所属のRizArt選手とCrazy Llama選手が参加するなどの動きがあった。
4月13日からは公式大会として10週間にわたって開催される「Fortnite World Cup」が始まっており、ついにe-Sportsに本腰を入れる構えだ。
他方、『Fortnite』はe-Sportsだけに留まるゲームではない。
世界的DJのMarshmello(マシュメロ)さんがゲーム内でおこなったライブには1000万人以上が参加したとされている。 遊び方をユーザーに委ねるクリエイティブモードや日々新しく追加されるイベントモードなど、さまざまな角度から遊ぶ楽しみがあるのが『Fortnite』の魅力だ。Apex Legends Gameplay Trailer
特徴的なのは個性豊かなプレイキャラクターと3人1チームというルール。味方との連携要素を強く意識させるつくりがゲーム実況者同士のコラボを生んでいる。
プレイヤーとしてもチーム内での連携を手軽にコミュニケーションを取れるシステムになっているのはありがたい。 3月30日にはゲーム実況サイト・Twitchの主催する「APEX Streamers Challenge」が開催された。
これにはケイン・コスギさんをはじめとする人気配信者が参加するなどの盛り上がりを見せた。
ところで『Apex Legends』は現状、チートという大きな問題を抱えている。
『Apex Legends』は60人20チームが対戦するゲームだ。1試合に1人でもチーターが紛れ込んでいればその試合は台無しになる。
競技シーンには直接関係ないのかもしれない。しかし、プレイしてうんざりするゲームでスーパープレイを見せられても感情のやり場に困ってしまう。
『Apex Legends』を運営するElectronic Artsもチート対策に乗り出しており、先日には50万規模のアカウントをゲームから除外している。
次から次へ湧いてくるチートは人気ゲームにつきまとう宿命のようなものだ。『Apex Legends』の発展の鍵を握るのはチート対策だろう。
個性あふれる使用キャラの多さやマップごとに覚える定石、チームとの連携要素など、プレイヤーに対してだけでなく視聴者に対しても優しいゲームではない。「Six Invitational 2019」アフタームービー
そのようなゲームが6万人の視聴者を集める。他のタイトルの関係者に希望を与え、挑戦を求める事実だろう。
2月の「Six Invitational 2019」でベスト4に輝いた野良連合が再び世界に向けて、まずはアジア大会「APAC Final」に挑む。 彼らのようなチームの活躍が日本でのシージ人気を支えていることは疑いようがない。Asia e-Sports Cup 2012 - Noppo vs Asking Questions
しかしながら、3月まで開催された「CS:GO JAPAN LEAGUE 宴」は1000人の参加者を集める成功を収めた。
この大会は年3回の開催を予定しており、主催者からは第1回を振り返ったコラムが投稿されている(外部リンク)。
引き続き1000人を超える参加者を集めるのか、視聴者は何人集まるのか期待していこう。
『ストリートファイターV』はそんな格ゲー文化の現在地だ。
黎明期からトップを走り続けるウメハラ選手や東大卒プロゲーマー・ときど選手など有名プレイヤーは数多い。獣道・弐本戦 PV
彼らの戦いの歴史、客や選手の心を熱くする名実況やプレイヤー同士の因縁は、どれだけ賞金を積もうとすぐに得られるものではない。
獣道・弐本戦 その2
「CAPCOM Pro Tour」で世界各地を飛び回る選手たちの活躍、Punk選手やProblem X選手などの海外選手の登場は、日本発の格ゲー文化が世界に広がっている様子を伝えてくれる。
格闘ゲームの祭典「EVO 2018」では大会最大の25万人を配信に集めたことからも人気は疑いようがない。「ドラゴンボール ファイターズ」第1弾PV
1月まで続いた「ドラゴンボールファイターズワールドツアー」は日本のGO1選手、アメリカのSonicFox選手のライバル関係にある二人をぶち抜いて、「ストリートファイター」シリーズでもお馴染み・かずのこ選手が優勝した。
盛り上がりとは裏腹に権利関係の問題で「Evo Japan 2019」のメイン種目に選ばれないという事態も発生したものの、今年も衰えない勢いと今作で名を馳せた二人がタイトルを再び勝ち取る姿に期待したい。RLCS - Season 6 World Championship Aftermovie (Edited by MinK)
全国高校eスポーツ選手権や国内リーグ「PRIMAL – Rocket League Japan Series」など、プレイヤーの活躍の場、視聴すべき大会という下地は整いつつある。
試合の見どころやチームの特徴、選手たちの個性が多くの人に広まれば、ロケットリーグのe-Sportsシーンはさらに盛り上がるだろう。
すでに5年の歴史を数える国内リーグ「League of Legends Japan League」(LJL)は渋谷のヨシモト∞ホールにて毎週末に開催され、連日新たなドラマを生んでいる。
2018年の世界大会「2018 World Championship」に出場した日本代表チーム・DetonatioN FocusMeは立派に戦い、アメリカの強豪・Cloud9相手にあと一歩のところまで迫った。
今年は日本からどのチームが代表として世界に挑むか、どこまで爪痕を残せるのかが注目のポイントだ。2018 League of Legends World Championship Moments and Memories
また、全国高校eスポーツ選手権以外にも「LeagueU」(外部リンク)という大学サークルの支援プログラムも提供されている。
各大学でサークル活動がおこなわれているため、始まったばかりの新生活におすすめのタイトルだ。
スマートフォンは世界で最も台数が出荷されているゲーム機とも言える。先日発表されたGoogleの「Stadia」などのゲームストリーミングサービスの影響を一番大きく受ける分野だろう。
その重要性は『荒野行動』の土俵であったスマホアプリの分野に『Fortnite』や『PUBG』が進出していることからもわかる。
そんなスマホゲームの中からは特にSupercellの『クラッシュロワイヤル』(クラロワ)に注目したい。
カードゲームとタワーディフェンスを組み合わせたこの戦略ゲームは、スマホゲームとして最も成功しているe-Sportsタイトルだ。クラロワリーグ Best Moments Ep.9
各ユニットのコストを考えたデッキの構築、相性を考えた手札を切るタイミング・配置など、3分間にこれでもかというほど駆け引きを詰め込んだゲームになっている。
2018年末には幕張メッセで公式大会・クラロワリーグの世界一決定戦がおこなわれ、チケットが2時間で完売する盛り上がりを見せた。
4月25日(木)からはクラロワリーグの新シーズンが開始されるほか、テレビ東京の主催する高校対抗の全国大会「Coca-Cola STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2019」(外部リンク)のタイトルに、前掲の『Fortnite』や『LoL』と共に選出されている。
スマブラもe-Sportsとしては特にアメリカで人気があり「Genesis」や「Frostbite」といった単独大会や、前述の「EVO」のタイトルに選ばれてきた長い歴史がある。【Frostbite2019】スマブラSP 海外大会 Top8 日本語中継 +アルファ
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』はそんなスマブラシリーズの待望の最新作として登場した。
任天堂がゲーム実況に一定の理解を示したガイドラインを打ち出したことも大きなニュースだった。
直近では5月11日(土)に予定されている「スマブラSP 日本選手権」の決勝戦に注目だ。
KAI-YOUに何度も登場しているもこうさんも、日本eスポーツ連合(JeSU)に認められた『ぷよぷよ』のプロライセンス持ちであるとご存知だろうか?【普通に10連鎖www】 明日ガチで引退する人と「ぷよぷよ対決」した。故・ぼくのりりっくのぼうよみ vs もこう【ぷよぷよ】
4つ同じ色を揃えて消す。誰もが知っているルールながら上級者同士の戦いは熾烈を極める。
積み方や相手を見るのか、自分の積み方に集中するのかの意識配分、どのタイミングで主な連鎖に火をつけるのか。ハイスピードでおこなわれる攻防は魅力に満ちている。
2018年の「EVO 2018」のサイドトーナメント「AnimEVO」のぷよぷよ部門で見事優勝を果たしたlive選手はぷよぷよ界のトップスターだ。
4月20日・21日にはランキング上位7名による公式大会「ぷよぷよランキングファイナルズ」が開催され、最有力候補と目されていたdelta選手が見事王座を勝ち取った。
delta選手は優勝後にコミュニティサイト「ぷよキャン」に記事を投稿。記事では今シーズンとランキングファイナルズを振り返りつつ「私も来シーズンのランキングファイナルズ目指して練習していきますので、一緒に最高の舞台で戦いましょう」とぷよぷよプレイヤーを鼓舞するメッセージをつづっている(外部リンク)。
ゲームを攻略するのは登山のようなものだ。物語に浸りながらゆっくり進んでもいいし、脇目も振らず登りつめてもいい。やろうと思えばどんなルールを己に課してクリアに挑んでもいい。
初期装備で『DARK SOULS3』を攻略しようとする人がいる。1時間半で『バイオハザード7』をクリアしようとする人がいる。『スーパーマリオオデッセイ』1時間クリアを目標にしてもいい。RTA in Japan 3 - スーパーマリオオデッセイ
新発売の『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』を誰よりも早く攻略してもいいし、MMORPGで前人未到の新ダンジョンを攻略する姿を配信してもいい。
RTAをオフライン会場でおこなう「RTA in Japan」(外部リンク)は現在3回を数え、少しづつ伝統をつくろうとしている。
勝者が決まるものではないかもしれない。けれどプレイする姿が観るものを魅了するのは変わりない。e-Sports以外にも、ゲームはさまざまなかたちで私たちをワクワクさせてくれる。
興味が湧くようなタイトルは見つかっただろうか。今はピンと来ない人もいるかも知れない。けれど覚えておいてほしい。
これからe-Sportsが盛り上がって派手な演出や賞金が注目されても、大事なところはそこではない。
それぞれのゲームに打ち込むプレイヤーの姿が見えない限り、きっと何もわかりはしないのだ。
electronic sports、ゲームを競技としてプレイすること。近年、ますます盛り上がりを見せるe-Sportsだが、具体的にどのようなタイトルを指すのかまで認知が広まっているとはまだ言えない。
e-Sportsは北米から新しく輸入された文化で、これまでに日本で受け入れられているスポーツとは異なる意味で「Sports」という単語が用いられている。
「たかがゲームがスポーツなんて」と思っても仕方がない。e-Sportsはゲームだ。どんなに巨額の賞金が積まれて多数のスタッフが関わろうとゲームであることに変わりはない。
それぞれのゲームタイトルにそれぞれの物語がある。e-Sportsと一括りにしてそれに目を向けなければ大切なことを見逃してしまう。
会場に詰めかけた観客や配信を見守る何万人かの視聴者が固唾を呑んで見守る先にあるのはゲーム画面だ。勝敗すら電気回路を走る0と1との点滅に過ぎない。
けれどその点滅が人を魅了する。勝敗を決する瞬間の熱狂にプレイヤーは焦がれる。その熱狂が観客を巻き込んで大きなうねりとなった。
各タイトルの紹介へ移る前にお断りを入れておく。今回、企画のバランスを考える上でいくつか紹介を見送ったタイトルがある。
特に『シャドウバース』や『Magic: The Gathering Arena』などのデジタルカードゲームについては筆者が知識不足のため紹介することができなかった、お許しいただきたい。それでは紹介していこう。
目次
1. Fortnite
2. Apex Legends
3. Rainbow Six Siege
4. CS:GO
5. ストリートファイターV
6. ドラゴンボール ファイターズ
7. ロケットリーグ
8. League of Legends
9. クラッシュロワイヤル
10. 大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
11. ぷよぷよeスポーツ
1. Fortnite(フォートナイト)
Epic Gamesが2017年に運営を開始した『Fortnite』(フォートナイト)は、e-Sportsのみならずゲーム業界のほとんど中心にいると言っていい。人気実況者・Ninjaさん(外部リンク)などの配信には、日々何万人もの視聴者が訪れているモンスタータイトルだ。
e-Sportsとしては、これまでも「ESL Katowice Royale 2019」にCrazy Raccoon所属のRizArt選手とCrazy Llama選手が参加するなどの動きがあった。
4月13日からは公式大会として10週間にわたって開催される「Fortnite World Cup」が始まっており、ついにe-Sportsに本腰を入れる構えだ。
他方、『Fortnite』はe-Sportsだけに留まるゲームではない。
世界的DJのMarshmello(マシュメロ)さんがゲーム内でおこなったライブには1000万人以上が参加したとされている。 遊び方をユーザーに委ねるクリエイティブモードや日々新しく追加されるイベントモードなど、さまざまな角度から遊ぶ楽しみがあるのが『Fortnite』の魅力だ。
2. Apex Legends
2019年2月に彗星のごとく登場したバトルロワイヤルゲーム『Apex Legends』は、一気にゲーム実況の定番に躍り出た。プレイヤーとしてもチーム内での連携を手軽にコミュニケーションを取れるシステムになっているのはありがたい。 3月30日にはゲーム実況サイト・Twitchの主催する「APEX Streamers Challenge」が開催された。
これにはケイン・コスギさんをはじめとする人気配信者が参加するなどの盛り上がりを見せた。
ところで『Apex Legends』は現状、チートという大きな問題を抱えている。
『Apex Legends』は60人20チームが対戦するゲームだ。1試合に1人でもチーターが紛れ込んでいればその試合は台無しになる。
競技シーンには直接関係ないのかもしれない。しかし、プレイしてうんざりするゲームでスーパープレイを見せられても感情のやり場に困ってしまう。
『Apex Legends』を運営するElectronic Artsもチート対策に乗り出しており、先日には50万規模のアカウントをゲームから除外している。
次から次へ湧いてくるチートは人気ゲームにつきまとう宿命のようなものだ。『Apex Legends』の発展の鍵を握るのはチート対策だろう。
3. Rainbow Six Siege
特殊部隊とテロリストとの戦いを描いたFPSゲーム『レインボーシックスシージ』(シージ)が、日本でここまでの人気を誇っているのはある意味で驚きだ。個性あふれる使用キャラの多さやマップごとに覚える定石、チームとの連携要素など、プレイヤーに対してだけでなく視聴者に対しても優しいゲームではない。
2月の「Six Invitational 2019」でベスト4に輝いた野良連合が再び世界に向けて、まずはアジア大会「APAC Final」に挑む。 彼らのようなチームの活躍が日本でのシージ人気を支えていることは疑いようがない。
4. CS:GO
シージと同じく攻撃側と防衛側に分かれて戦う『Counter-Strike: Global Offensive』(CS:GO)は、海外では人気のFPSタイトルだが、日本では大きなコミュニティがつくられているわけではない。引き続き1000人を超える参加者を集めるのか、視聴者は何人集まるのか期待していこう。
5. ストリートファイターV
e-Sportsという単語が広まる以前から格闘ゲームの文化はアーケード、ゲームセンターの中で育まれてきた。『ストリートファイターV』はそんな格ゲー文化の現在地だ。
黎明期からトップを走り続けるウメハラ選手や東大卒プロゲーマー・ときど選手など有名プレイヤーは数多い。
6. ドラゴンボール ファイターズ
『ドラゴンボール ファイターズ』はいわゆるキャラゲーながらしっかりとしたゲーム内容で支持を集め、原作ファンも満足させる迫力あふれる演出で海外のプレイヤーの心をつかんだ。格闘ゲームの祭典「EVO 2018」では大会最大の25万人を配信に集めたことからも人気は疑いようがない。
盛り上がりとは裏腹に権利関係の問題で「Evo Japan 2019」のメイン種目に選ばれないという事態も発生したものの、今年も衰えない勢いと今作で名を馳せた二人がタイトルを再び勝ち取る姿に期待したい。
7. ロケットリーグ
今年は車のフットサルゲーム『ロケットリーグ』にとって真価が問われる1年になる。8. League of Legends
『League of Legends』(LoL)は世界的に人気の戦略ゲームだ。すでに5年の歴史を数える国内リーグ「League of Legends Japan League」(LJL)は渋谷のヨシモト∞ホールにて毎週末に開催され、連日新たなドラマを生んでいる。
2018年の世界大会「2018 World Championship」に出場した日本代表チーム・DetonatioN FocusMeは立派に戦い、アメリカの強豪・Cloud9相手にあと一歩のところまで迫った。
今年は日本からどのチームが代表として世界に挑むか、どこまで爪痕を残せるのかが注目のポイントだ。
各大学でサークル活動がおこなわれているため、始まったばかりの新生活におすすめのタイトルだ。
9. クラッシュロワイヤル
ゲームの盛り上がりを語るときにスマホゲームは欠かすことはできない。スマートフォンは世界で最も台数が出荷されているゲーム機とも言える。先日発表されたGoogleの「Stadia」などのゲームストリーミングサービスの影響を一番大きく受ける分野だろう。
その重要性は『荒野行動』の土俵であったスマホアプリの分野に『Fortnite』や『PUBG』が進出していることからもわかる。
そんなスマホゲームの中からは特にSupercellの『クラッシュロワイヤル』(クラロワ)に注目したい。
カードゲームとタワーディフェンスを組み合わせたこの戦略ゲームは、スマホゲームとして最も成功しているe-Sportsタイトルだ。
2018年末には幕張メッセで公式大会・クラロワリーグの世界一決定戦がおこなわれ、チケットが2時間で完売する盛り上がりを見せた。
4月25日(木)からはクラロワリーグの新シーズンが開始されるほか、テレビ東京の主催する高校対抗の全国大会「Coca-Cola STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2019」(外部リンク)のタイトルに、前掲の『Fortnite』や『LoL』と共に選出されている。
10. 大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
友人の家に集まればスマブラばかりやっていた。そんな人も多いはずだ。スマブラもe-Sportsとしては特にアメリカで人気があり「Genesis」や「Frostbite」といった単独大会や、前述の「EVO」のタイトルに選ばれてきた長い歴史がある。
任天堂がゲーム実況に一定の理解を示したガイドラインを打ち出したことも大きなニュースだった。
直近では5月11日(土)に予定されている「スマブラSP 日本選手権」の決勝戦に注目だ。
11. ぷよぷよeスポーツ
『ぷよぷよ』は誰もが知っている落ち物パズルゲームのはず。KAI-YOUに何度も登場しているもこうさんも、日本eスポーツ連合(JeSU)に認められた『ぷよぷよ』のプロライセンス持ちであるとご存知だろうか?
積み方や相手を見るのか、自分の積み方に集中するのかの意識配分、どのタイミングで主な連鎖に火をつけるのか。ハイスピードでおこなわれる攻防は魅力に満ちている。
2018年の「EVO 2018」のサイドトーナメント「AnimEVO」のぷよぷよ部門で見事優勝を果たしたlive選手はぷよぷよ界のトップスターだ。
4月20日・21日にはランキング上位7名による公式大会「ぷよぷよランキングファイナルズ」が開催され、最有力候補と目されていたdelta選手が見事王座を勝ち取った。
delta選手は優勝後にコミュニティサイト「ぷよキャン」に記事を投稿。記事では今シーズンとランキングファイナルズを振り返りつつ「私も来シーズンのランキングファイナルズ目指して練習していきますので、一緒に最高の舞台で戦いましょう」とぷよぷよプレイヤーを鼓舞するメッセージをつづっている(外部リンク)。
番外編 Real Time Attack(リアルタイムアタック)
「ゲームのスタートからゴールまでの時間を競うこと」であるReal Time Attack(RTA)は、本来ここで紹介すべきものではないかもしれない。ゲームを攻略するのは登山のようなものだ。物語に浸りながらゆっくり進んでもいいし、脇目も振らず登りつめてもいい。やろうと思えばどんなルールを己に課してクリアに挑んでもいい。
初期装備で『DARK SOULS3』を攻略しようとする人がいる。1時間半で『バイオハザード7』をクリアしようとする人がいる。『スーパーマリオオデッセイ』1時間クリアを目標にしてもいい。
RTAをオフライン会場でおこなう「RTA in Japan」(外部リンク)は現在3回を数え、少しづつ伝統をつくろうとしている。
勝者が決まるものではないかもしれない。けれどプレイする姿が観るものを魅了するのは変わりない。e-Sports以外にも、ゲームはさまざまなかたちで私たちをワクワクさせてくれる。
e-Sportsは止まらない
以上、11のe-Sportsタイトルを紹介した。興味が湧くようなタイトルは見つかっただろうか。今はピンと来ない人もいるかも知れない。けれど覚えておいてほしい。
これからe-Sportsが盛り上がって派手な演出や賞金が注目されても、大事なところはそこではない。
それぞれのゲームに打ち込むプレイヤーの姿が見えない限り、きっと何もわかりはしないのだ。
変革を止めないゲームの世界
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1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:3044)
プレイ人口が最も多いFIFA
賞金総額額が最も多いDota2
本物のレースチームがゲーム選手を雇い、興業化成功が一番早そうなレースゲーム
マイナーで下火な格ゲーよりも、優先して入りそうなゲームはいくらでもあるでしょうに