連載 | #54 渋谷万歳

暴動の渋谷ハロウィン、区長が異例の声明「到底許せるものではない」

暴動の渋谷ハロウィン、区長が異例の声明「到底許せるものではない」
暴動の渋谷ハロウィン、区長が異例の声明「到底許せるものではない」

10月28日の渋谷ハロウィンの様子 提供:新井秀美

POPなポイントを3行で

  • 週末の渋谷ハロウィンが大騒ぎ、逮捕者続出
  • 渋谷区が異例の声明を発表
  • 「一連の行為は、到底許せるものではありません。」
渋谷のハロウィンが物議を呼んでいる。

例年、10月31日のハロウィン当日はもちろん、週末も盛り上がる東京・渋谷のハロウィンだが、10月27日と28日の週末、大騒ぎのすえに多数の逮捕者も出してしまった。
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この騒動は大きく報道され、10月29日(月)、渋谷区は「10月31日のハロウィーンに向けたお願い」と題した異例の声明を公式サイトで発表。

一部の暴徒化した人たちへ向けて、「ハロウィーンにおいて、周囲に迷惑をかけることなく、健全に楽しんでいる方たちはきちんといらっしゃいます。(中略)そういった方たちの努力や思いを踏みにじる一連の行為は、到底許せるものではありません。」と憤りをあらわに。

そして、当日に向けて、「重ねてのお願いになりますが、10月31日のハロウィーンにおきましては、決して周囲に迷惑をかけることなく、モラルやマナー、法令を守り、健全にお楽しみいただくよう、よろしくお願いいたします。」と締めくくった(外部リンク)。

2018年は、事前に自粛要請

さまざまな仮装に身を包んだ参加者が、渋谷の街を練り歩くハロウィンはもはや定番となっている。

交通規制や警察を動員しての警備など、渋谷区はさまざまな対策を行ってきたが、2018年は異例の自粛要請が話題を呼んでいた。

10月23日、盛り上がるハロウィンに向けて記者会見を開き、渋谷区観光大使ナイトアンバサダーのZeebraさんらと共に出席した長谷部健渋谷区長。

参加者には「節度を持っての行動」や「できるだけ終電までに帰ってほしい」と呼びかけ、駅周辺のコンビニエンスストアなどには酒類(瓶)の販売自粛依頼を要請していた(外部リンク)。

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願いは届かず、ハロウィンはじまって以来の大騒ぎに

しかし、その呼びかけも虚しく、2018年のハロウィン当日を控えた直前の週末は、これまで以上の大騒動となった。

不幸にも乱痴気騒ぎ中の渋谷を通りかかったトラックは、ほとんど暴徒と化したハロウィンの仮装参加者によって横転させられる事態に。 渋谷のラーメン屋では、券売機を故意に壊されたことを受けて防犯カメラの映像を公開。のちに犯人が謝罪に現れたため被害届は取り下げるとしている。 数年来続く、渋谷ハロウィンの熱狂。

3年ほど渋谷に住んでいる筆者の体感として、昨年あたりから盛り上がりは落ち着いてきたように思えていたが、今年に入ってあらぬ方向で盛り上がり始めているのかもしれない。

一部では、異例の自粛要請が裏目に出たという指摘もある。

今回の騒動は大きく報道されているため、31日の参加を見合わせる人たちも増えると予想できるが、果たしてハロウィン当日、渋谷ではどのような光景が繰り広げられるのだろうか。

正直、昨年のハロウィンは穏やかだった

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渋谷万歳

日本が世界に誇るべき最高のポップシティ、渋谷。 あらゆるカルチャーと人種が集まるこの街で、毎日のように繰り広げられるパーティー、愛のはじまり、夢の終わり、高揚感と喧噪、その捉えがたきポップの断片をかき集める人気連続企画。 2010年代は渋谷から発信されていく、と思う。

1件のコメント

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:2355)

マッドマックスかよ