もう一度、子どものためのジブリ作品を──新作『思い出のマーニー』

もう一度、子どものためのジブリ作品を──新作『思い出のマーニー』
もう一度、子どものためのジブリ作品を──新作『思い出のマーニー』

『思い出のマーニー』7月19日(土)より全国ロードショー/(C)2014 GNDHDDTK

7月19日(土)より全国ロードショーされるスタジオジブリ最新作品『思い出のマーニー』の声優や企画意図が明らかになった。

今作では、2013年にスタジオジブリより公開された『風立ちぬ』と『かぐや姫の物語』が少し大人向けの内容だったことに対し、子どもを意識した内容ということでも話題を呼んでいる。

監督を務める米林宏昌さんは、今作の企画意図のなかで「もう一度、子どものためのスタジオジブリ作品を作りたい」と語っている。ほかにも、ジブリ作品初のダブルヒロインや海外アーティストが主題歌に選ばれたことでも注目を集めている。

ジブリ初のダブルヒロイン

『思い出のマーニー』は、思春期で孤独な少女・杏奈が、屋敷で出会った不思議な少女・マーニーと出会うことで、心を開いていく様子など、2人のひと夏の出会いを描いたファンタジー作品。原作の舞台はイギリスだが、今作では日本の北海道を舞台に置き換えられている。

さらに今作では、ジブリ作品として初めてとなる2人のヒロインが登場する。杏奈役をアイドルグループ・bump.yの高月彩良さん、マーニー役をNHK連続テレビ小説『あまちゃん』で一躍人気となった有村架純さんが演じる。2人ともオーディションの中から選ばれ、声優を演じるのは今作が初めてだという。

最終オーディションは緊張の連続でした。結果はまた後日と言われるのかなと思っていたら、その場で米林監督から「あなたが杏奈です」と言われ、一瞬何の事だかよくわかりませんでした。ですが、周りの方々からおめでとうと言われ、台本を渡されたとき「杏奈が私!?」と一気に鳥肌が立ちました。夢なら醒めないでと心から願いました。夢じゃないとわかった今は、声優も初挑戦の中、こんなに大きな役が私に務まるのかという不安と、絶対に素敵な作品にしたい!という気持ちが入り混じった状態です。一生懸命に杏奈を知って、杏奈に命を吹き込むことができたらいいなと思っています。ちなみに、私は『もののけ姫』が公開された年に生まれました。ですが、生まれる前のスタジオジブリ作品も全て見て、どれも大好きな作品です。『思い出のマーニー』も、世代を超えて、深く長く愛される作品になるように、精一杯頑張りたいと思います。 高月彩良さんのコメント

オーディションを受けた時、正直受からないだろうな。でも思い切って演じよう!と思ってその時初めて目を通した台本を読みました。声だけで表現しなくてはいけない難しさを、その瞬間でも感じましたが、自分なりに表現してみたことが結果に繋がったことが本当に本当に嬉しく思っています。スタジオジブリ作品は小さい頃から見てきた作品です。数々の役者さんがアフレコをしてきた中、自分もその憧れの世界に飛び込んでいけることに、不安ももちろんありますが、今は監督やキャストの方々と、素晴らしい作品を作るぞ!という前向きな気持ちでいっぱいです。初めてのアフレコでわからないことばかりですが、全力で挑んでいきます。 有村架純さんのコメント

主題歌には、アメリカのシンガーソングライターであるプリシラ・アーンさんの「Fine On The Outside」が起用。この曲は、プリシラ・アーンさんが自分自身のことを書いて数年前にジブリに持ち込んだ1曲だ。

【次のページ】『思い出のマーニー』に込められた米林監督の思い
1
2
この記事どう思う?

この記事どう思う?

関連キーフレーズ

0件のコメント

※非ログインユーザーのコメントは編集部の承認を経て掲載されます。

※コメントの投稿前には利用規約の確認をお願いします。