高校生起業家が「ゲームに救われた」と語る思いとは?
イシイ 最後に「良いゲーム」とは何だと思いますか?小幡 コミュニケーションツールになれるゲームだと思います。カードゲームが好きな人たちと話が盛り上がったりとか、囲碁であれば、60代くらいの人とかとも話が通じたりとか。
イシイ ゲームの体験って人を深くつないでいく力がありますよね。たとえば『ポケモン』世代とか『ドラクエ』世代と言われている人たちは、まるで自分の人生のように語り合って仲良くなることってありますよね。普段会わないような人とも、ゲームをすると仲良くなれたりとか。この人を繋ぐ力は映画やアニメよりも強いと感じています。
小幡 僕は学校へ行ってなくて、ゲームにしか居場所がなかった。でも、ゲームをするためだったら外へ出ることができて、知らない人とも話せた。本当にゲームしか楽しい時間がまったくなくて、ゲームがなかったらこの世にいないんじゃないかというくらい、ゲームに救われたと思っています。
沼田 僕は、たとえば『戦国無双』とか『戦国BASARA』をやったことで歴史に興味を持つとか、何も知識がないけど、ゲームをすることで学ぶきっかけをつくってくれる、0をやってくれるゲームがいいんじゃないかなと思います。『シムシティ』をやってたら、原発の危険性がわかったりとか。
ゲームは悪じゃない
小幡 でも、よく「ゲームは悪」みたいな言われ方をしますよね。沼田 僕は悪ではないと思います。ただ、僕がクラスで言ってしまうと、生徒たちがゲームしかやらない状態になってしまうと思うと怖い(笑)。
やらなきゃいけないことはちゃんとやって、そのリラックスタイムにゲームをするのであれば、それって自由だし、目の疲れとかに気をつけてもらえれば全然いいと思います。
イシイ そこに関しては、経験をどう使うかという話でもあると思いますね。映画や小説も同じですけど、フワっと吸収していたら意味がない。経験や体験からどう学ぶかということが大事。
小幡 僕が3万時間ゲームをやり続けたというのは、普通に考えたら無駄だと思われるでしょうね(笑)。でもイシイさんの言う通り、3万時間という経験をどう使うかが重要だと思っています。3万時間もゲームを続けた人なんてほぼいないと思うし、結構特殊な蓄積をしていると思うので、僕は後悔はしてません。
イシイ 不登校だったり、家にずっといないければならない、時間が有り余っているというある意味地獄のような中で、ゲームは小幡さんにとっての救いのツールになれた。ゲームはコミュニケーションツールにもなるし、学びのツールにもなる。もちろん、ゲームと一定の距離を取ることも大切ですが、使い方さえ間違えなければ、とても優れたツールだと思います。
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番組情報
QREATOR'S calendar
- 放送日
- 2015年12月14日(月)・12月21日(月)
- 時間
- 22:30〜23:00
- 放送局
- TOKYO MX
- スタジオゲスト
- 西野亮廣、堀江貴文、椎木里佳
【内容】
現在最も活躍しているクリエイター3名を招き対談を通し、有名クリエイターのカレンダーはどうなっているのか?
時間の使い方やアイデアの生み出し方など、ビジネスや人生のヒントが得られる番組です。スタジオゲストは、キングコングの西野亮廣氏・堀江貴文氏・女子高生起業家の椎木里佳氏をお招きし、対談を展開します。今回の記事の模様はVTRで放送予定です。
関連リンク
イシイジロウ
ゲームクリエイター/原作・脚本家
1967年生まれ。日経映像(1994年入社)、チュンソフト(2000年入社)、レベルファイブ(2010年入社)において、おもにアドベンチャーゲームのシナリオ・監督・プロデュース、ディレクションを務めたのち、2014年に独立。2015年株式会社ストーリーテリング設立。
2015年10月YOUTUBEで配信開始されたアニメシリーズ『モンスターストライク』 のストーリー・プロジェクト構成を担当。同じく2015年12月に発売される3DS版『モンスターストライク』のストーリー・プロジェクト構成も担当している。2016年1月より放映されるTVアニメ『ブブキ・ブランキ』にシリーズ構成・脚本(北島行徳氏と共同)として参加する事が発表された。
Twitter:https://twitter.com/jiro_ishii
QREATORS:http://qreators.jp/qreator/ishiijiro
沼田晶弘
MC型今教師/小学校教諭
1975年、東京生まれ。国立大学法人 東京学芸大学附属世田谷小学校教諭、学校図書生活科教科書著者、ハハトコのグリーンパワー教室講師。東京学芸大学教育学部卒業後、インディアナ州立ボールステイト大学大学院で学び、アメリカ・インディアナ州マンシー市名誉市民賞を受賞。
スポーツ経営学の修士を修了後、同大学職員などを経て、2006年から東京学芸大学附属世田谷小学校へ。児童の自主性・自立性を引き出す斬新でユニークな授業が読売新聞「教育ルネッサンス」に取り上げられて話題に。教育関係のイベント企画を多数実施するほか、企業向けに「信頼関係構築プログラム」などの講演も精力的に行っている。
Twitter:https://twitter.com/88834
QREATORS:http://qreators.jp/qreator/numataakihiro
和ーなごみ/Social Study代表
1994年生まれ。10年近く不登校を経験。2013年2月にイベント制作会社和ーなごみを起業し高校生社長となり3月には日本初となる高校生だけで経営するカフェ「ESPOIR」を設立。4月より和歌山大学観光学部に進学。
同年11月には40校以上から500名以上の学生を集めた学生合同文化祭を主催し、5000人以上を集客した。学生と社長のマッチングメディア「社長訪問」を立ち上げるなど、自身の経験を話すことで「一歩踏み出す勇気。」を伝えるため、全国各地の学校やイベントでの講演活動やメディア出演も精力的に行っている。
Twitter:https://twitter.com/nagomiobata
QREATORS:http://qreators.jp/qreator/obatakazuki
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