2015.09.04 14:58
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さまざまな舞台装置と表現を駆使したミュージカル

公式Webサイトより

「テニミュ」では、かつては実写不可能とされていたテニスの試合を、音と光、ダンスと歌を駆使して見事に表現している。

俳優がラケットを振ったタイミングに合わせてピンスポットでボールを表現し、音響でラケットがボールを弾く打球音を表現することで、キャラクターが織りなす個性豊かな技を再現。時には映像やワイヤーアクションを使用し、あらゆる舞台展開で観客をテニミュの世界に引き込んでいく。

「ミュージカル」と聞くと、固いイメージを持ってしまう人も多いだろう。しかし、テニミュは耳に残りやすいキャッチーな楽曲が多く、テニスのフォームを取り入れたパワフルなダンスも見どころのひとつだ。

また、原作のストーリーに沿って行われる本公演以外にも、本公演の曲を使用したライブ「Dream Live（通称「ドリライ」）」や、キャストがそれぞれの役柄に扮して綱引きや応援合戦などの競技に挑む「大運動会」、大千秋楽を全国の映画館で同時生中継する「ライブビューイング」など、従来のミュージカルの枠組みを超越したさまざまなイベントで、ファンの注目を集めている。

「青春」としてのテニミュ

そんな「テニミュ」の大きな特徴として、「青春体感ミュージカル」という側面がある。

青学を中心にさまざまなライバル校との試合を描く「テニミュ」は、ひとつのカンパニーでありながら、学校ごとにチームとしての個性が色濃く表れる。

公演前には、俳優は実際にテニス合宿を行いテニスの基礎づくりを行うなど、ひとつひとつの学校がチームとして絆を深め、一致団結し試合に挑んでいく。

もちろん、すでにストーリー上では勝敗は決まっているのだが、舞台上で行われる試合にはシナリオは感じられない。それほどまでに舞台は臨場感にあふれ、それぞれのチームが試合に全力で挑む俳優たちの姿は、まさに部活に情熱を注いでいた青春時代そのもの。

観客は彼らの演技を通して、「青春」を体感することができる。

原点としての「テニミュ」、そしてその新たな挑戦

ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン青学vs不動峰 BD・DVDリリースCM

数ある2.5次元ミュージカルの中でも、「テニミュ」はその原点ともいえる作品。その公演数は50をゆうに超えており、出演俳優はそのロングラン公演のなかで役者として大きく成長し、「テニミュ」を卒業していった。

さまざまな2.5次元ミュージカルで活躍する俳優の中には「テニミュ」に出演していたという俳優も多く、そこで培った力を次の舞台で発揮している。

そんな「テニミュ」も、2014年11月より3rdシーズンに突入し、新たな挑戦が行われている。

本シーズンでは、今までのシーズンにはなかった「TEAM Live」という、各校にスポットを当てたライブが開催された。

「TEAM Live SEIGAKU」では、「都大会地区予選優勝報告・親睦会」というテーマで、「TEAM Live FUDOMINE」では、「マネージャー募集説明会」というテーマで、青学とそのライバル校である不動峰、各校の特色に合わせた演目となっている。

また、2ndシーズンでは地区大会の青学と聖ルドルフ、山吹との試合は1つの公演にまとめられていたが、3rdでは2つにわけて上演されるようになった。こちらも公演をわけることで、前シーズンよりも各校のストーリーに焦点を当てることができ、新たな楽曲の追加も期待される。

今回の聖ルドルフ単独公演は、1stシーズンの2004年の公演から実に11年ぶり。さらに、12月から2016年2月にかけて「青学vs山吹」の上演も決定しており、ますます各校のファンから注目を集めている。

「テニミュ」は2015年で12年目に突入したが、その人気はとどまることを知らない。その中でさらなる高みを目指し、これからも多くの観客を魅了していくだろう。

執筆者：こがかなえ

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公演情報

ミュージカルテニスの王子様 3rdシーズン青学vs聖ルドルフ

期間／劇場: 東京：2015年9月5日（土）～13日（日）; TOKYO DOME CITY HALL; 宮城：2015年9月19日（土）～20日（日）; 多賀城市民会館大ホール; 愛知：2015年9月25日（金）～27日（日）; 名古屋文理大学文化フォーラム大ホール; 大阪：2015年10月2日（金）～12日（月・祝）; 大阪メルパルクホール; 福岡：2015年10月23 日（金）～25日（日）; キャナルシティ劇場; 東京凱旋：2015年10月30日（金）～11月3日（火・祝）; TOKYO DOME CITY HALL
チケット料金: 5,800円（全席指定／税込み）
一般発売日: 2015年8月2日（日） 10：00～
お問い合わせ先: ネルケプランニング; TEL：03-3715-5624（平日11:00～18:00）
原作: 許斐剛『テニスの王子様』（集英社ジャンプ･コミックス刊）
オリジナル演出: 上島雪夫
脚本／作詞: 三ツ矢雄二
音楽: 佐橋俊彦／坂部剛
振付: 本山新之助／上島雪夫
演出: 富田昌則
主催: テニミュ製作委員会
後援: TOKYO FM
協賛: ファミリーマート