連載 | #4 カルピス ゲンエキ[現役]インタビュー

サイクルフィギュア・佐藤凪沙のゲンエキインタビュー「支えがあるから世界に挑戦できる」

サイクルフィギュアに対するこれからの自分

技名:スタンドウィリー

━━何度か技のお話が出ましたが、サイクルフィギュアではどんな技があるのでしょうか?

佐藤 例えば、最近出来るようになった技で、スタンドウィリーというのがあります。

自転車の後輪のみで自立し、前輪を持ち上げながらハンドルの上に座ります。それでタイヤを持ちながら走る技などがあります。

━━今後、より難易度が高い技で挑戦してみたいものはありますか?

佐藤 半分冗談ですが、父といつかはハンドスタンドという逆立ちをやりたいと言っています(笑)。

━━初めて出来た技ってどのようなものですか?

佐藤 自転車の前輪と後輪にチョボみたいなのが付いているんですが、そこに脚をかけて立ち、手を離す初歩的な技ですね。

そもそもの技の種類が現在は200程度あり、まだまだ増えているかもしれないです。体操のように自ら技をつくることができるので、競技としてはまだまだ発展中ですし、難しいアクロバティックな技を組み合わせ、自分の演技を披露できるのが魅力的ですね。

━━最後に、今、サイクルフィギュアという競技でゲンエキとして世界で戦っていますが、今後の思いについて教えてください。

佐藤 あと2年で大学を卒業し、仮に就職するとしたらこの競技を続けていくのは難しいかなと思っています。

かといって指導者として人に教えるのもすごく苦手で……伝えたいことが伝わらないみたいな。

なので、将来のことはわからないけど、今この瞬間、競技に打ち込めることに感謝して、できることは全力でやりきりたいです。

今年8月には3週間程度ドイツに短期留学をするので、よりサイクルフィギュアに集中できる環境で自分を高めてきたいと思います。

結果で言えば、世界選手権で10位以内に入ることが目標です。毎年、上位層の点数を見ていると、10位以内は100点を超えているのですが、練習を積めば目指せると思っています。

圧倒的な技の数々に思わず拍手

サイクルフィギュアという、国内ではまだまだ認知度の低いスポーツ。百聞は一見に如かずということで、取材後に京都産業大学の体育館をお借りし、佐藤さんに演技を披露してもらいました

技名:ウィリーヘッドチューブフリーハンド

技名:フロントハンドルバースタンド

技名:ウィリーヘッドチューブリバースフリーハンド

技名:サドルサポートストラドル

演技では、写真のようにアクロバティックな技を披露し続け、それを外から見ていた佐藤さんの次に体育館を利用する予定の学生からも自然と歓声と拍手が涌き上がりました。

また、佐藤さんはこのインタビューの数週間後に行われた日本国内チャンピオンシップで、見事7年連続となる世界選手権の切符を獲得しました。

2015年11月にマレーシアで開催される世界選手権で、世界10位以内を目指して練習に励む佐藤さんとこの競技に関わる方々を今後も応援したいと思います。
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佐藤凪沙

サイクルフィギュア選手

2015年現在、京都産業大学の3回生(21歳)でありながら、自転車を使って制限時間内により難度の高い課題を、いかに正確に行えるかを競う室内自転車競技「サイクルフィギュア」で世界選手権に6年連続で出場している。

2015年11月20から22日まで、マレーシアで開催される世界選手権「UCI Indoor Cycling World Championships 2015」にも出場予定。

連載

カルピス ゲンエキ[現役]インタビュー

全9回まで展開したカルピスの「ゲンエキインタビュー」では、様々なジャンルで活躍する現役の方々をゲストに、ロングインタビューを敢行。 声優の内田真礼さん、諏訪部順一さん、水瀬いのりさん、Pileさん、アニソンを中心に活動する歌手のLiSAさん、プロ棋士の橋本崇載さん、ラテアーティストの松野浩平さん、サイクルフィギュアの佐藤凪沙さん、プロレスラーの丸藤正道さんにご出演いただきました。 それぞれの来歴や仕事への意識、そして他ではなかなか聞けなかったら青春や初恋についてのぶっちゃけトークまで、カルピスを飲みながら赤裸々にお話いただきました!

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