ブログ掲載作品を加筆改稿、さらに書き下ろしの新ネタ11本を加えた作品集となっており、「J-POPによくある歌詞だらけの『桃太郎』」や、「おとぎ話の主人公が高田純次だったら」などの、ブラックな昔話や古典パロディ小説が、37作品収録されている。
YAZAWAご本人も読んだ!
星井さんは、ブログで発表した古典パロディ小説をきっかけに、雑誌やニュースサイトなど、さまざまなメディアから注目を集めた。自作の小説集『よいこの有害図書』は、Amazon電子書籍ランキング総合1位を獲得し、累計1万ダウンロードを突破。
また、「もしも矢沢永吉が『桃太郎』を朗読したら」の記事は、twitter上でも大きな話題となった。するとそれを知った矢沢永吉さんの娘で、歌手の矢沢洋子さんが、自身のTwitterとFacebookでこの記事を紹介。さらに矢沢永吉さんご本人にも送ってしまったそう。
矢沢洋子さんはTwitterで「最高!笑った!って返信きたよ」とつぶやき、矢沢永吉さん公認となったようだ。
桃太郎のレパートリーがやばい
今回発売された単行本の表題作である「もしも矢沢永吉が『桃太郎』を朗読したら」では、と、随所に「YAZAWA」感が溢れすぎて大変なことになっている。昔々あるところに、お爺さんとお婆さんがワオワオしてたんだけどさ。お爺さんが山へ柴刈りに、お婆さんが川で洗濯してたら、ビッグな桃が流れてきたわけ。
ドンブラコ、ドンブラコって。ノッてくれ、ノッてくれって。婆さんつい拾っちゃったのよ。んで、俺は言ったよね。いいね、その名前。いい名前なんだけどさ、俺はいいんだけど、YAZAWAがなんて言うかな?
結局、桃太郎に決まったんだけどさ。桃から生まれた子供。ヤバイ、って思ったよね。2013年11月24日 ナナオクプリーズ「もしも矢沢永吉が桃太郎を朗読したら」より
また、ブログ内で最近更新された「サブカルだらけの桃太郎」では、
と、なんとなく人によっては黒歴史を思い出してしまいそうな、「THEサブカル」感。おじいさんが山の隠れ家風カフェに、おばあさんが川へ一眼レフを持って日常を切り取りにいくと、川上から大きな桃がヴィレッジヴァンガードヴィレッジヴァンガードと流れてきたので、おばあさんの黒縁メガネがキラリと光りました。
桃太郎が指差す先には、マッシュルームカットの犬、ロッキンホースバレリーナを履いた猿、キューソネコカミの歌詞をブログに書いている最中のキジがいました。 2015年4月16日 ナナオクプリーズ「サブカルだらけの桃太郎」より
今回発売された単行本はもちろん、ブログでは新しいお話も更新されているので、気になった方はぜひ両方チェックしてほしい。
執筆者:きくちみずほ
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