第8試合:佐藤将光● vs. ◯ダニー・サバテロ
佐藤将光 vs. ダニー・サバテロ
RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg)※バンタム級
結果:佐藤将光● vs. ◯ダニー・サバテロ ※判定1-2
RIZINバンタム級戦線の今後の行く末を占う一戦は、5月のRIZIN韓国大会でキム・スーチョル選手に勝利した佐藤選手と、5月の「RIZIN男祭り」で太田忍選手にTKO勝利を飾ったサバテロ選手が激突。38歳と32歳、共に経験豊かなファイター同士の一戦。勝者は現バンタム級王者・井上直樹選手と対決する可能性が高まる。トラッシュトークがお馴染みながら日本の格闘技ファンをリスペクトするサバテロ選手と、彼のトラッシュトークも暖簾に腕押し状態の佐藤選手。そんな両者の対決となった。
1R目。蹴りをキャッチして倒れ込んだサバテロ選手に佐藤選手が追い打ち。サバテロ選手にペースを握らせない。サバテロ選手がタックルからバックを取る。スタンドの攻防に戻るとパンチの連打からサバテロ選手がタックル、しかし切った佐藤選手の前蹴りが顎にヒット。サバテロ選手がふらつく。再びグラウンドの展開でサバテロ選手がトップポジションに。佐藤選手も下から小さなパンチを当てる。佐藤選手はまだ明確なダメージがないか。
2R目。サバテロ選手がジャブ、ハイキックの流れからテイクダウンを狙う。バックを取る。離れようとする佐藤選手だが、再びサバテロ選手がバックを取ってコーナーに。スタンドでサバテロ選手が左フックを当てていく。またタックルを仕掛けるも佐藤選手は落ち着いて対応、再びスタンドへ。サバテロ選手がタックルを仕掛けテイクダウン、佐藤選手が解除するという流れ。お互いに“次の”展開に持っていけないまま終了。
3R。明確なダメージを与えたい両者。サバテロ選手がギアを上げて攻めに出る。テイクダウンされるも佐藤選手もいなす。グラウンドで上になってパンチを当てるサバテロ選手。佐藤選手もコツコツと下からパンチを当てる。同じ展開が続く中でブレイク。再開するとサバテロ選手がテイクダウン、コーナーに佐藤選手の背中を付けるも、佐藤選手は立ち上がって耐える。残り1分、スタンドでも攻防……にはならず、サバテロ選手が何度もタックルを仕掛け、豊富なスタミナを見せつける。ここでゴング。
絶えず自らアクションを起こし続けたサバテロ選手が、2-1判定勝利。会場で現王者・井上選手が見つめる中で総合力の高さを見せつけた。
第9試合:ヘビー級トーナメント決勝 マレク・サモチュク● vs. ◯アレクサンダー・ソルダトキン
ヘビー級トーナメント決勝 マレク・サモチュク vs. アレクサンダー・ソルダトキン
ヘビー級トーナメント決勝
RIZIN MMAルール:5分3R(120.0kg)
結果:マレク・サモチュク● vs. ◯アレクサンダー・ソルダトキン ※判定0-3
ポーランドの格闘技団体・KSW推薦のサモチュク選手と、クロアチアを中心とした格闘技団体・FNC推薦のソルダトキン選手によるヘビー級トーナメント決勝戦。優勝者は、元Bellator世界ヘビー級王者であるライアン・ベイダー選手と、RIZINヘビー級王者のベルトをかけた一戦が決定している。
1R目。巨漢同士の一戦ながらスピーディなパンチを打ち合う両者。ソルダトキン選手が小刻みな左右のパンチの連打。サモチュク選手もガードしながらローキックで応戦する。ジャブの影響か、サモチュク選手が顔面から出血。一方のソルダトキン選手も足にカーフキックのダメージが蓄積している印象。終盤はソルダトキン選手が積極性で上回ったか。
2R目。サモチュク選手のカーフキックが効いていそうだが、ソルダトキン選手も攻めるのをやめない。継続的に打撃を繰り出す両者だが、手数が多いのはソルダトキン選手。やや膠着した展開で3分が経過。ソルダトキン選手がバックスピンキックを放ったところでグラウンドの展開へ。、サモチュク選手がハーフガードから脇にパンチを当てていくも終了。ソルダトキン選手の腫れ上がった脛は大丈夫か。
3R目。ソルダトキン選手がカーフキックを返していく。サモチュク選手の右フックがヒット。スタンドで打撃の展開が続く中、サモチュク選手がタックルを仕掛けるも不発。立て続けにコンビネーションから膝蹴り。サモチュク選手がプレッシャーをかける展開。ソルダトキン選手もジャブで応戦。残り1分。ソルダトキン選手のジャブがヒット、サモチュク選手はややトーンダウン。3-0判定でソルダトキン選手が勝利、ヘビー級ベルトへの挑戦権を獲得した。
第10試合:フライ級トーナメント2回戦 リザーブマッチ 伊藤裕樹● vs. ◯山本アーセン
フライ級トーナメント2回戦 リザーブマッチ 伊藤裕樹 vs. 山本アーセン
フライ級トーナメント2回戦 リザーブマッチ
RIZIN MMAルール:5分3R(57.0kg)
結果:伊藤裕樹● vs. ◯山本アーセン ※判定0-3
後半戦スタートとなる第10試合は、伊藤選手と山本選手によるフライ級トーナメント2回戦のリザーブマッチ。賛否両論を呼んだフライ級GP総選挙を経て、トーナメントで勝利しながらもリザーブマッチに進んだ伊藤選手。対するは、トーナメント1回戦で神龍誠選手に敗れた山本選手。2023年5月(山本選手が勝利)以来の再戦に勝利して、本戦への可能性を繋げるのはどちらか。
1R目。膝蹴りで飛び込んでいった伊藤選手。山本選手がすかさずタックルからテイクダウンも伊藤選手も立ち上がる。しつこくテイクダウンを仕掛ける山本選手がグラウンドの展開に持ち込む。トップポジションからパウンドと肘の連打。シングルバックの体勢を取った山本選手が押さえ込む。伊藤選手が立ち上がるも山本選手は離れない。残り1分でスタンドの攻防へ、しかし山本選手がパンチをヒットさせながらテイクダウン。伊藤選手は鼻から出血。
2R目。ローキックからワンツーを放つ伊藤選手だが、再び山本選手がタックル。組みの勝負に持っていこうとする。組み付いた状態でパンチや肘をヒットさせていく。またもテイクダウンで山本選手が上の状態に。上下入れ替わると伊藤選手がバックを取るもすぐさま元の状態に。山本選手の上手さが際立つ。山本選手がパウンドの連打を浴びせる。スクランブルからスタンドへ。伊藤選手は打撃でダメージを与えたいが、焦りからかカウンターでタックルを仕掛けられる。グラウンドの攻防で粘りを見せるも山本選手がコントロールしたまま終了。
3R目。コーナーで組みの展開もブレイク。すぐさま山本選手がタックルを仕掛けるが不発。スタンドの攻防にしたい伊藤選手だが、山本選手に再び組み付かれてしまう。チャンスとみるやパウンドを繰り出す山本選手に伊藤選手は防戦一方。自分の形をつくれない。山本選手はバックを維持しながらパンチを放っていく。持ち上げて叩きつけてパウンド。終始自らの形でコントロールした山本選手が、3-0判定勝利を勝ち取った。
第11試合:フライ級トーナメント2回戦 元谷友貴◯ vs. ●神龍誠
フライ級トーナメント2回戦 元谷友貴 vs. 神龍誠
フライ級トーナメント2回戦
RIZIN MMAルール:5分3R(57.0kg)
結果:元谷友貴◯ vs. ●神龍誠 ※判定3-0
第11試合はフライ級トーナメントの準決勝第1試合。36歳の元谷選手と25歳の神龍選手による新旧DEEP王者対決となった。共にDEEPで活躍、共にDEEP史上最年少王者を獲得、そして現在はRIZINでもポテンシャルの高さを発揮してきた両者。“DEEPの最高傑作”と呼ばれる二人が、フライ級の頂点を目指して対峙する。
1R目。開始早々、神龍選手がタックル。コーナーで元谷選手を追い詰める。バックを取りながら立ち上がり叩きつける。コーナーに押し込みながら膝蹴りを繰り出す。離れ際にパンチを出し合いながらスタンドの攻防へ。積極的にパンチを放つ神龍選手。元谷選手も強烈なインローで応戦。神龍選手が元谷選手の蹴りを掴んでテイクダウン、立ち上がり際に膝蹴りをヒットさせる。今度は元谷選手が組んでコーナーへ押し込む。スタンドで左フックを当て元谷選手が盛り返したところで終了。
2R目。元谷選手が積極的に前に出るとギロチンの形に。しかし神龍選手には決まらない。グラップリングに強みを持つ両者の攻防。バックに回った神龍選手がスクランブルからしつこく足を取るも切られる。スタンドでは近い距離感で打撃を出し合う。元谷選手がテイクダウン。バックに回ると四の字から首を絞めにかかる。神龍選手もディフェンス。グラウンドでの激しい攻守の切り替え。スタンドに戻るとノーガードで前に出ながら圧をかける元谷選手。神龍選手にも疲労の色が見える。
3R目。ローキックの応酬。神龍選手がテイクダウンを仕掛けるも元谷選手も対応。スクランブルから元谷選手が再びギロチンを仕掛けようとするもまだ決まらない。外した神龍選手はトップポジションから打撃を当てたいが、逆に元谷選手が下からパンチを放つ。三度ギロチンも三度抜ける。残り1分。バックを取った神龍選手が押さえ込もうとするも柔軟性を活かして逃げる元谷選手。激しいスクランブルのままゴング
互いに巧さと強さを見せつけながら死闘を繰り広げた試合は、3-0判定で元谷選手が勝利した。大晦日のフライ級トーナメント決勝へと駒を進めた。
第12試合:フライ級トーナメント2回戦 扇久保博正◯ vs. ●アリベク・ガジャマトフ
フライ級トーナメント2回戦 扇久保博正 vs. アリベク・ガジャマトフ
フライ級トーナメント2回戦
RIZIN MMAルール:5分3R(57.0kg)
結果:扇久保博正◯ vs. ●アリベク・ガジャマトフ ※判定3-0
フライ級トーナメントの準決勝第2試合は、フライ級屈指の実力者である38歳のベテラン・扇久保選手と、2024年11月のRIZINデビュー戦でTKO勝利を飾ったダゲスタン共和国の24歳の新鋭・ガジャマトフ選手が対決。現UFCフライ級王者のアレッシャンドリ・パントージャ選手に勝利した経験を持つ国内フライ級の雄と、フィニッシュ率100%を誇るバトルサイボーグの一戦は、優勝候補同士の対決と言っても過言ではない。
1R目。扇久保選手がタックルも切られるも、キックが掴んでテイクダウン。らしい展開でトップポジションからコントロールを狙う。パンチを当てるも、ガジャマトフ選手も下からのパンチで応戦。立ち上がってもしつこく組み付いていく扇久保選手。ガジャマトフ選手を逃がさない。テイクダウンを狙うがガジャマトフ選手が腰の強さを見せる。ブレイク。再開後、打撃でペースを掴みたいガジャマトフ選手が前に出る。パンチをヒットさせるも終了。
2R目。カウンター気味にテイクダウンを狙った扇久保選手だがこれは切られる。再び同じ展開に。ガジャマトフ選手がタックルへの対応を見せはじめる。スタンドでの四つ組みの展開も振り払って膝蹴りを繰り出すガジャマトフ選手。スタンドでの攻防、隙を見るや扇久保選手がタックル。それでもテイクダウンまでは至らなず、スタンドで組んだ状態が続く。扇久保選手が何度も投げを試みてようやくグラウンドの展開に。ハーフガードポジションからパンチを繰り出す。マウントポジションからパウンド連打。ガジャマトフ選手は消耗が激しいか。
3R目。ガジャマトフ選手は打撃を当てていきたい。しかしカウンターで組み付かれる。ロープ際で投げられそうになるも、腰の強さで防いでいく。とはいえ攻撃に切り替えられない。扇久保選手がガジャマトフ選手を掴んだ状態で進んでいく。グラウンドの展開になると、再びハーフガードで扇久保選手が強さを見せる。ガジャマトフ選手は抜け出せない。そのまま残り1分に。肩固めを狙う扇久保選手、決まらないがそれでも上からパンチを繰り出し続けた。相手の強みである打撃を封じ、試合をコントロールした扇久保選手が3-0判定勝利。元谷選手と決勝での対戦が決まった。
第13試合:フェザー級タイトルマッチ ラジャブアリ・シェイドゥラエフ◯ vs. ●ビクター・コレスニック
フェザー級タイトルマッチ ラジャブアリ・シェイドゥラエフ vs. ビクター・コレスニック
フェザー級タイトルマッチ
RIZIN MMAルール:5分3R(66.0kg)
結果:ラジャブアリ・シェイドゥラエフ◯ vs. ●ビクター・コレスニック ※1R33秒KO
第13試合はサブメインカード。プロMMA全勝、全試合2R内フィニッシュというキルギス共和国のRIZIN現フェザー級王者・シェイドゥラエフ選手と、RIZIN連勝で王座への挑戦権を掴み取ったロシア出身・コレスニック選手によるフェザー級タイトルマッチ。2024年6月のRIZIN初参戦以降、圧倒的の強さを発揮しているシェイドゥラエフ選手だけに、初防衛戦とはいえ前評判はコレスニック選手不利。コレスニック選手はそんな状況を覆せるのか。
1R目。シェイドゥラエフ選手が前に出る。右ストレートがヒット。垂れ込んだコレスニック選手にロープ際で左の連打を当てると早くもレフェリーストップ。1R33秒でKO勝利……1R33秒でKO勝利。圧倒的な強さを見せつけると同時に、もはや誰が倒せるのかと畏怖せずにはいられない凄みを放ちながら、初防衛を成し遂げた。
第14試合:ライト級タイトルマッチ ホベルト・サトシ・ソウザ◯ vs. ●堀江圭功
ライト級タイトルマッチ ホベルト・サトシ・ソウザ vs. 堀江圭功
ライト級タイトルマッチ
RIZIN MMAルール:5分3R(71.0kg)
結果:ホベルト・サトシ・ソウザ◯ vs. ●堀江圭功 ※1R1分30秒KO
メインカードはライト級タイトルマッチ。ライト級の現王者として4度の防衛を果たしているサトシ選手に、6月の「RIZIN LANDMARK 11」でTKO勝利を飾った堀江選手が挑戦する。ライト級では絶対王者のサトシ選手は、近年は組み技だけでなく打撃でも強さを見せている。堀江選手はその強さをいかにして掻い潜り、勝機を掴むのか。
1R目。立ち上がりは堀江選手が先制パンチ。すぐさまサトシ選手が組み付くとバックを取る。四の字ロックから首を締め上げようとする。抜けようとする堀江選手を逃さない。仕掛けてからのスピード、巧みなグランプリングを見せつけ、サトシ選手が1R1分30秒リアネイキッドチョークで一本勝利。5戦連続の1Rフィニッシュを記録し、RIZIN史上最多となる5度目の王座防衛を成し遂げた。

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