『デュエマ』ZweiLance選手が語る、プロゲーマーの在るべき姿「強いだけではプロとは呼べない」

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都築 陵佑

ZweiLance選手が考えるプロプレイヤーとしての理想像

強く、楽しく、とにかくユーモラスに」──ZweiLance選手のモットーが色濃く表れているのが、YouTubeチャンネルのヘッダーに掲げられた「カードゲーム×エンタメで笑いと学びを届ける」という一文です。

競技志向というチャンネルとしての軸はありつつも、あくまでも見る者を楽しませ、『デュエマ』の面白さを伝えることに重点が置かれています。

ZweiLance選手のYouTubeチャンネルで最も再生されている動画

本来、業界が発展していくために必要なのは、競技シーンなどで得たノウハウを発信して、新規プレイヤーを増やせたり、既存プレイヤーに学びを届けられる人なんですよね

「そういった人材が不足しているからこそ、俺がその最前線を走りたいし、影響を受けた若い人たちに後を追ってほしいんです」

ZweiLance選手は力強くそう語ります。

筆者に『デュエマ』のコーチングを行うZweiLance選手

「これは、俺が望んでいる『デュエマ』プロプレイヤーの今後の在り方でもあります。そういった人材が増えていけば、『デュエマ』コミュニティもその競技シーンももっと盛り上がれると思っています」

新規層の定着を阻むトキシックさ、どう対策する?

ZweiLance選手の想いに呼応するかのように、2025年に入って『デュエマ』は、新規層に向けた商品展開や施策をさらに強化。

特に2月に発売されたVTuberグループ・にじさんじとのコラボパック「異次元の超獣使い」は、空前絶後の大反響を見せています。

その一方で、新規層の参入/定着を阻害する要因となっているのが、一部のトキシックなプレイヤーの存在

TCGは相手がいなければ成立しない遊びです。相手と直接コミュニケーションを交わしながら、ゲームを進行しなければいけません。だからこそ、プレイヤーやコミュニティのモラル/マナーや道徳性が、そのまま直接にコミュニティ全体やゲームそのものへの印象/評価に結びつきやすい側面があります。

例えば、対戦中やその前後に暴言を吐かれたり、高圧的な態度をとられたりすることで、競技シーンから足が遠のいたり、『デュエマ』自体が嫌いになってしまったりするケースは十分あり得ます。

そういったトキシックなプレイヤーの存在に対し、「そこへの危機感をもっとみんな持った方がいい」と、ZweiLance選手も懸念を示します。

「死活問題ですね。そういったコミュニティの外側からの評価を重く受け止めていますし、『何とかしたい』とも思っています。ただ、『その振る舞いは良くないぞ!』と叫んだところで、根本から改善できることではないとも同時に思うんです」

「特に若いと、対外的に見て自分の振る舞いがどう映っているのかわからなかったりしますし。無意識の悪意はなくせないので、いくら綺麗事を並べたってなくならないところがあるんですよ」

ではどうすればいいのか。元システムエンジニアのZweiLance選手は、構造的な解決を試みている最中だと言います。

「手の届く範囲での行動はありますが、自分の主宰しているイベントやDiscordコミュニティでは、『モラル/マナー違反をしたら損をする』構造や仕組みをつくることを意識しているんです」

配信でもしばしば、トキシックなプレイヤーの問題について触れている

「ちょっとでもそういった振る舞いを見かけたら、必ず声をかけるようにしていますし、トラブルの報告があれば必ず対応するようにしています。また、これは線引きが難しいのですが、一定のラインを超えたらイベントやコミュニティへの参加を制限することもあります」

しかしそれでも、現状ではイベント参加時に嫌な思いをしても、泣き寝入りしてしまう人が大多数とのこと。「声を上げることに全く抵抗がない空気感をつくっていきたい。主催/運営側の我々は味方なので」と語るZweiLance選手。その地道な努力はこれからも続きます。

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