黒史郎さんの小説『SCPハンター シャイガイを確保せよ!』が、ポプラ社の児童文庫レーベル・ポプラキミノベルから12月4日(水)に刊行される。
この小説は、ネット発の架空組織「SCP Foundation」(SCP財団)をモチーフとした作品。
SCP財団の施設から脱走した「シャイガイ」という異常存在を確保するため、特殊なスキルを持ったカケル、ヒナタ、アユムの3人の少年少女たちが、ミッションに挑む。
イラストは古澤あつしさんが手がけている。
異常な存在・物品を「確保、収容、保護」する架空の組織「SCP財団」
SCP財団は、都市伝説や現代ファンタジーをテーマにしたインターネット発の創作怪奇。
アメリカの匿名掲示板・4chanを起源とする有志たちが運営するWikiサイト上で、異常な存在・物品を「確保、収容、保護」する架空の組織を舞台とした共同創作が展開されている。
現在は日本語など様々な言語で、支部という形をとったサイトの運営が行われている。
今回『SCPハンター シャイガイを確保せよ!』で名前を挙げられている「シャイガイ」とは、「SCP-096」として知られる存在。
SCP財団Wiki(外部リンク)によれば、名前のとおり、目視や写真などを通して顔を見られたと認識すると襲いかかってくる危険な存在で、鋼鉄製の独房に収容されていると説明されている。
なお、今回の小説には「シャイガイのスペシャルカード」が付属するという。
クリエイティブ・コモンズの解釈を巡って物議も
SCP財団Wikiは、クリエイティブ・コモンズの定めるライセンスに沿って運用されており、掲載されている記事についてもクリエイティブ・コモンズの適用がおこなわれている。
クリエイティブ・コモンズとは、著作権者が作品の利用について意思表示するためのツール。
SCP財団Wikiの記事には「CC BY-SA 3.0」または「4.0」が付与されており、原作者のクレジットを明記すること(表示)と、利用した上で改変した作品にも同様のライセンスを付与すること(継承)を求めている。
このライセンスについては、SCP財団がクリエイティブ・コモンズ・ジャパンに問い合わせた内容を公開し、その解釈を巡って議論が紛糾。
二次創作作品が制作者たちそれぞれの判断で、非公開になる事例が相次いだ。
なお、今回の『SCPハンター シャイガイを確保せよ!』も、掲載内容はSCP財団を原作とし、CC BY-SA 3.0に準拠していると説明されている。
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