インディーアニメ『轍を越えてゆけ』クラファン実施 岩井澤健治、シャノンらも応援

インディーアニメ『轍を越えてゆけ』クラファン実施 岩井澤健治、シャノンらも応援
インディーアニメ『轍を越えてゆけ』クラファン実施 岩井澤健治、シャノンらも応援

クラウドファンディングをスタートするインディーアニメ作品『轍を越えてゆけ』

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商業アニメとは異なる自主制作アニメのムーブメントとして、動画文化の隆盛によって作家性に富んだ作品が生まれているインディーアニメ

商業へと活動の場を移す者、アニメMVを軸に活動する者、そして独自の自主制作を続ける者と、シーンが輩出してきたクリエイターはそれぞれのフィールドで活躍している。

そんな中、インディーアニメ制作チーム・スタジオDOT(ドット)が、9月20日(金)から、長編アニメ映画『轍を越えてゆけ』の制作に向けたクラウドファンディングを専門プラットフォーム・CAMPFIREでスタートする。

自主制作アニメ映画『轍を越えてゆけ』トレーラー

同作は大戦後、大量の生物兵器「鉄傀(てっかい)」が放置された世界を舞台に、敗戦国から戦争犯罪への償いとして連れてこられたキャラクターたちによる物語。

クラウドファンディング期間は10月31日(木)まで。目標金額は190万円のAll-in形式。2025年6月の公開を目指す。制作期間およそ11ヶ月、制作スタッフは約30人と、インディーアニメとしては珍しい大型作品の挑戦が幕を開ける。

『轍を越えてゆけ』クラウドファンディング告知ビジュアル

【画像19点】『轍を越えてゆけ』設定画や背景美術を見る

新鋭インディーアニメスタジオ「スタジオDOT」とは?

スタジオDOTは2022年に誕生。法人化されたスタジオではなく、有志によって構成される自主制作アニメーションチーム。数人のコアメンバー以外は、作品ごとにスタッフを募集して制作している。

監督であるVab.pngさんの作業用Discordサーバーがきっかけとなり、アニメの制作経験がないイラストレーター、映像作家、学生らが集まりアニメ制作をスタート。

ショートアニメ『ライヒト調査録』

これまでに、ショートアニメ『ライヒト調査録』、ボカロP・ZEROKUさんとの合作であるアニメMV『アビオン』、1900年代のアメリカ西部を舞台にした長編アニメ企画『荒野のメルヘノ』のパイロットフィルムなどを制作している。

なお、人間兵器と兵士との戦いを描いた『ライヒト調査録』は、インディーアニメの映画祭「HashTagAnimationFes2022」にて優秀作品賞、協賛賞を受賞した。

ZEROKUさんとの合作『アビオン』アニメMV
『荒野のメルヘノ』パイロットフィルム

【スタジオDOT中心メンバー】

・Vab.png(企画/監督/作画)
フリーのイラストレーターとして2020年から活動。アートブック『ILLUSTRATION 2023』や『VISIONS 2023』に掲載。2022年から自主制作アニメーションの制作を開始し、企画や監督のほかキャラクターデザインや作画など広く担当。

・CloA(プロデューサー/撮影/音響)
フリーの映像作家として2019年から活動。アニメーションMVのコンポジットやCGを多く手掛ける。2023年には映像スタジオ「PRISM STUDIO」を立ち上げる。2022年からスタジオDOTにて撮影や音響を担当。

スタジオDOT『轍を越えてゆけ』は、監督自身の喪失感と向き合った作品

スタジオDOTの新作長編アニメ映画『轍を越えてゆけ』は、監督のVab.pngさんの「親友の死別を直視できなかった」経験から、自らの心の内にある“失われたものへ思い”というテーマを乗り越えるべく企画された。

『轍を越えてゆけ』ビジュアル

Vab.pngさんが学生時代に経験した親友の死。「クリエイターとしての自分があるのは親友のおかげ」と話すVab.pngさんが、これまでアニメ制作時に避けてきた自身の核となる経験を、正面から描こうとする作品だ。

物語の舞台は、第二次世界大戦後、大量の生物兵器である怪物「鉄傀」が放置された一帯にぽつんと立つシビル基地。敗戦国から連れてこられたライヒト、グロース、エススたちは、雪原に日々現れる怪物・鉄傀を退治する仕事を任されていた。

ライヒト

グロース

エスス

ある日、見知らぬ男を見てから、エススは何かに引っ張られるように行方不明に。

男は何者なのか? エススの行方は? ライヒトたちはなぜここにいる? そして鉄塊はどこから生まれてくるのか? ライヒトたちはいくつもの謎を追う中で、失われたものたちへの思いを募らせていく。

キャラクター名から気づいた人も多いかもしれない。『轍を越えてゆけ』は、スタジオDOTがこれまで発表してきた『ライヒト調査録』や『荒野のメルヘノ』の流れを汲む作品だ。

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