画像は特設Webサイトのスクリーンショット

日本のテクノポップブームの先駆者、音楽グループ・P-MODELのメンバーで、現在はソロとして活動されている平沢進さんが、自身のTwitterアカウントのフォロワー数が70,000人に達してしまったことをきっかけに、譲りすぎた70,000歩を取り戻す旅に出ることが決定した。それに合わせて、本企画の特設Webサイトも公開された。

平沢進が、70,000歩進む……？

通常、70,000人ものフォロワーがいれば喜ぶべきことなのかもしれないが、断固としてマイナーな存在であることを貫いてきた平沢進さんにとって、フォロワー数が70,000人を突破したということは、人々はもう平沢さんのことをマイナーだと認めてくれなくなってしまったことを意味する。平沢さんは、これまでもメジャーでないことを証明するために、フォロワー数が増えるにつれて、100歩譲って、いや、そのフォロワー数にちなんで70,000歩譲って、「ステルス（ひっそりと活動すること）・メジャー」という枠に収まるように活動してきた。

しかし、「いくらなんでもメジャーでもないのに70,000歩も譲ってもよいのだろうか」という自責の念に駆られ、今回、平沢さんご自身が、なんとその譲ってしまった70,000歩を取り戻す旅に出ることが決定したのだ。公開された特設Webサイトでは、不定期で平沢進さんを追跡した様子を収めた動画が公開されていく。

「イントロダクション」中で企画の説明を行う平沢さん。歩数カウントには手に持つ万歩計を使用するとのこと。

現在特設Webサイトにて公開されている、「イントロダクション」と題された動画では、今回の企画を行うに至った経緯や、意気込みなどが語られている。本企画は、歩いた歩数が70,000歩に達するまで、その姿を収めた動画が順次特設Webサイトで公開されていくようだ。通常、都内で電車通勤されている方の1日当たりの平均歩数は5000歩～10000歩だと言われているので、大体1週間から10日間ほどで終わる大した企画ではないと思われる方もいるやもしれない。しかしながら、多忙を極める平沢進さんには、我々のように歩くために確保されている時間がないため、動画では70,000歩に達するのは、遠い未来なのかもしれないとも語っている。

「平沢唯」ではなく「平沢進」

平沢進さんは、これまでも2009年に、フォロワー数が3000人を超えた際にメジャーになってしまう危機を感じてか「間違えてないか？私は平沢進だぞ。平沢唯じゃない。」とツイートしたことをきっかけに、さらにフォロワー数が爆速で増えてしまうという珍事もあった。

間違えてないか？私は平沢進だぞ。平沢唯じゃない。
— Susumu Hirasawa (@hirasawa) October 26, 2009

フォロワーを増やすことに躍起になっている人々がいる中、フォロワーが減るようなツイートをすることが逆にツンデレだと受け止められてしまい、フォロワーが増えてしまうという不思議な魅力をもつ平沢進さん。ネット上では、平沢さんのことを師匠と崇めている方も多い。

ちなみに、平沢さんがこのようなツイートをしたきっかけは、平沢さんがとある大人気アニメの元ネタになっているのではないか、という噂があったからだ。そのアニメとは、女子高生軽音部の日常を描いた『けいおん！』という作品。P-MODELのメンバー、平沢進さん、秋山勝彦さん、田井中貞利さん、ことぶき光さんの名前が、『けいおん！』に登場する主要キャラクターの、平沢唯、秋山澪、田井中律、琴吹紬の姓に対応しているということで、ファンの間では「平沢唯の元ネタは平沢進」ともっぱらの噂だったのだ。

譲りすぎてしまった70,000歩を取り戻す旅にでた平沢進さん。わざわざその様子を公開するために、特設Webサイトまで作ってしまう、その爆ポップな姿勢に、ポップを追及する弊社編集部も思わず言葉を詰まらせた。この記事を読まれた方は、このポップな企画に思わず平沢さんのTwitterアカウントをフォローしたくなるかもしれない。しかし、その行為はマイナーな存在である平沢さんを困らせてしまうことになりかねないので、フォローすることはオススメしない……。