「ニコニコ動画」をはじめとしたドワンゴが運営するニコニコのサービスが、6月8日に大規模なサイバー攻撃を受け、サービスを停止している。
ドワンゴのニコニコ運営チームは公式サイトで、「影響を最小限に留めるべく、サービスを一時的に停止しています」と説明。
調査や対策を急ピッチで進めているものの「少なくともこの週末中は復旧の見込みがございません」と報告しており、最新の状況について6月10日(月)に改めてアナウンスするという。
なお、ドワンゴや親会社であるKADOKAWAの一部のWebサイトにも不具合が発生している。
ニコ動、ニコ生などがサイバー攻撃の影響で停止中
ニコニコ運営チームの発表によれば、各種サービスは6月8日6時頃から停止中。大規模なサイバー攻撃を受けており、影響を最小限にとどめるための措置と説明している。
停止中のサービスは、「ニコニコ動画」「ニコニコ生放送」「ニコニコチャンネル」などのニコニコファミリーサービスと、外部サービスでのニコニコアカウントログインが対象。
「サイバー攻撃の影響を完全に排除できたと確信し、安全が確認されるまで、復旧に着手することができません」とコメントしており、被害の深刻さがうかがえる。
現在、復旧作業と並行して、攻撃の経路および情報漏洩の可能性を調査中。なお、クレジットカード情報の漏洩は確認されていない(ニコニコは自社サーバーにクレジットカード情報を保存していない)。
「#がんばれニコニコ運営」がトレンド入り
各種ニコニコのサービスが利用できない中で、運営チームは他のSNSに避難所を設け、ユーザー同士の交流などを呼びかけている。
YouTubeでは「サイバー攻撃からのニコニコ復旧を見守る場所」と題したライブ配信を実施中。
Xでもコミュニティ機能を活用した「ニコニコふぁんくらぶ」を設けている(外部リンク)。
運営会社のドワンゴ取締役COOでニコニコ代表の栗田穣崇(くりたしげたか)さんも、自身のXで積極的に情報を発信。復旧のめどについて、「少なくともこの週末中での復旧は困難な状況」と説明している。
一方、ユーザーからニコニコ運営チームを応援するメッセージが投稿され、ハッシュタグ「#がんばれニコニコ運営」がXでトレンド入りした。
今後の状況については随時、ニコニコの公式Xやニコニコインフォ(外部リンク)などで発信される。
6月10日追記:サイバー攻撃の影響受けず、ニコニコのシステムを再構築すべく対応中
6月10日20時過ぎ、ニコニコは公式Xを更新。
「6月10日18時現在、被害状況の全容を把握するための調査と並行して、サイバー攻撃の影響を受けずにニコニコのシステム全体を再構築をするための対応を進めています」と発表した。
加えて、ユーザーからサービス停止期間中のプレミアム会員費・有料チャンネル会員費の請求の有無や、生放送のタイムシフト期限といった問い合わせがあると報告。
それらに対して、現時点では回答できないとしつつ「誠実に対応させていただきますので続報をお待ちください」と説明。
今週中には「弊社役員の栗田穣崇およびCTO鈴木圭一が、復旧までの見込みおよびその時点までの調査で分かった情報をご説明する予定です」としている。
また、6月11日(月)20時から予定されている公式番組「月刊ニコニコインフォ」は、規模を縮小してYouTubeおよびXで放送予定。同番組内では、現状を口頭で伝えるという。
土日を経て、KADOKAWAグループのサーバーを利用するアニメの公式サイトが閲覧できないなど、影響範囲の大きさが明らかになっている。今後の動向を注視したい。
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