エンジニアのKENくんが個人で開発するフリーの動画編集ソフト「AviUtl」が7月7日、2019年以来およそ6年ぶりに更新。
これまで対応していなかった64bitに対応した新バージョン「AviUtl ExEdit2 beta1」が公開された。
拡張性の高いフリーソフトとして愛される「AviUtl 」
「AviUtl」は1997年に公開された、動画編集やファイルのエンコードができるフリーソフト。
デフォルトではソフトの名前にもなっている「.avi」などの限られた拡張子しか読み込めないが、公式や有志が開発したプラグインをインストールすることで、様々な形式に対応できる。
有志によるプラグインは、動画にかけるエフェクトなども多数存在。その拡張性の高さや無料で使用できるという点から、ニコニコ動画などで重宝され、現在まで多くのユーザーに使われ続けている。
ニコニコ動画では収益化手段「クリエイター奨励プログラム」の一環として、素材やインスパイアを受けた作品などを「親作品」として設定することができる。
2021年にニコニコ動画公式が公開した「リスペクトを集めた親作品」ランキングでは、同じくフリーソフトの「ゆっくりMovieMaker」や「MikuMikuDance」を抑えて、「AviUtl」が1位に。子作品として登録された動画の数は約21万本にも上る。
機能を統合し、再設計された「AviUtl ExEdit2 beta1」
今回リリースされた「AviUtl ExEdit2 beta1」は、これまで分割して公開されていた本体と公式プラグイン「拡張編集Plugin」を統合し、ゼロから再設計されたもの。
ソフトに同梱された説明ファイルにも「Windows10(64bit)以降に対応」と記載されている通り、従来の32bitバージョンよりも処理速度が向上するよう、64bitに対応している。
2019年には、KENくんがX上で「64bit対応についてはだいぶ昔にお話したこともあるのですが、プラグインが利用できなくなってしまうので対応する予定はないです」と公言。それもあり、突然の64bit対応は、ユーザー間で驚きをもって迎えられている。
説明ファイルには、「以前の32bitDLLを利用しているプラグインやスクリプトは基本的に利用できません」と記載。
公式サイトでは「まだ実装が足りなかったり設計の違いから互換対応出来ない部分もありますが基本的な編集は出来るかなと思いますので、色々試してもらえると幸いです」とも説明されている(外部リンク)。
なお、新バージョンはあくまでテスト版である点には注意が必要だ。

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