時代の趨勢 「忍者カウンター」など終了へ 個人ブログを支えたサービス

時代の趨勢 「忍者カウンター」など終了へ 個人ブログを支えたサービス
時代の趨勢 「忍者カウンター」など終了へ 個人ブログを支えたサービス

画像は、忍者ツールズ株式会社公式サイトより

POPなポイントを3行で

  • 「忍者カウンター」終了
  • 関連サービス8つが提供停止へ
  • 個人ブログを下支えしたサービスたち
忍者ツールズ株式会社が提供する「忍者カウンター」を中心とする8つのWebツールのサービス停止が発表された。

サービス終了が決まったのは、「忍者アナライズ」「忍者カウンター」「忍者サンドボックス」「忍者ビジター」「忍者バリアー」「忍者アンケートフォーム」「忍者メールフォーム」「忍者アクセスランキング」。

いずれも、個人のWebサイトやブログなどに用いられ、個人によるホームページ運営を下支えしてきたサービスだ。

サービス終了の理由について、忍者ツールズ株式会社は「現在のインターネットを取り巻く環境、技術的な運用課題がある」としている。

個人サイト、個人ブログを取り巻く状況の変化

2000年代中頃、個人によるホームページ制作は立ち上げや更新、カスタマイズ機能が充実した「ブログ」に取って代わられた。

Webサイト構築の知識や技術をほとんど必要とせずとも、ブログサービスを用いることで誰でも簡単に情報発信が行える状況となった。そのような情報環境の成立をオープンソース運動の支援者として知られるティム・オライリーさんは「Web2.0」と提唱。

しかし、2010年代以降はより簡単かつ、アカウントごとにインスタントに情報発信が行えるTwitterやInstagramといったSNSが台頭し、ブログや個人ホームページで情報発信していく人はさらに減少していくことになる。

「忍者カウンター」に代表されるように、個人サイトやブログの訪問者数を指しての「キリ番ゲット」という言葉も死語となって久しい。

現在、国内で流行しているブログサービス「note」も従来のブログのようなユーザー自身によるカスタマイズ性よりも、統一されたデザインやブランディングに重きが置かれており、「忍者カウンター」のような外部ツールを設置する余地はない。

時代の趨勢(すうせい)と言ってしまえばそれまでだが、個人による独自的な表現活動を下支えしてきたサービスはその役割を終えようとしているのかもしれない。

今後、忍者ツールズ株式会社は新規サービスの開発や主要サービスの拡充にリソースを割いていく方針だという。

「忍者カウンター」サービス終了予定日

「忍者カウンター」をはじめとする、8つのサービスの終了予定日は下記の通り。

・忍者ビジター、忍者バリアー、忍者アンケートフォーム、忍者メールフォーム、忍者アクセスランキング
2020年06月01日(月)

・忍者サンドボックス
2020年07月31日(金)

・忍者アナライズ、忍者カウンター
2021年03月01日(月)

なお、「忍者アクセス解析」「忍者ホームページ」「忍者ブログ」「忍者おまとめボタン」「忍者画像RSS」「忍者AdMax」などは運営を継続。

「現在以上に安定してご利用いただけるようインフラの刷新等、改善に取り組んでまいります」としている。

記事初出から一部表現を改めました。

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