逢坂冬馬さんの長編小説『歌われなかった海賊へ』(早川書房)が、10月18日に刊行された。
同作は、2022年本屋大賞を受賞した『同志少女よ、敵を撃て』に続く、逢坂冬馬さんのデビュー第2作。装画も前作に引き続き、雪下まゆさんが担当している。
舞台となるのは1944年、ナチ体制下のドイツ。父を処刑されて居場所をなくした少年・ヴェルナーが、体制に抵抗しヒトラー・ユーゲント(ナチ体制下唯一の青少年組織)に戦いを挑むエーデルヴァイス海賊団に出会うところから物語は始まる。
差別や分断が渦巻く世界での生き方を問う歴史青春小説となっている。
同作は第11回アガサ・クリスティー賞を受賞し、第166回直木賞候補にも選出され「2022年本屋大賞」にも輝いた。
本屋大賞のデビュー作での受賞は、2009年に刊行された湊かなえさんの『告白』以来のことであり、デビューして5カ月という記録は歴代最速。
『同志少女よ、敵を撃て』はソ連の狙撃手となった少女・セラフィマが主人公の作品だが、受賞した2022年4月はロシアのウクライナ侵攻開始から約1ヶ月という点でも注目を集めた。
本屋大賞受賞当時、逢坂冬馬さんはスピーチの中で、「私の描いた主人公・セラフィマがこのロシアを見たならば、悲しみはしても、おそらく絶望はしないのだと思います」とコメント。
「なので私も、絶望するのはやめます。戦争に反対し、平和構築のための努力をします。それは、小説を書く上でも、それ以外の場面でも、変わりはありません」という言葉を残している。
本作では、ナチスの支配するドイツで生き、体制に反抗した少年少女たちの姿が描かれる。
監修には『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』の共著者である甲南大学文学部教授・田野大輔さんがついている。
同作は、2022年本屋大賞を受賞した『同志少女よ、敵を撃て』に続く、逢坂冬馬さんのデビュー第2作。装画も前作に引き続き、雪下まゆさんが担当している。
舞台となるのは1944年、ナチ体制下のドイツ。父を処刑されて居場所をなくした少年・ヴェルナーが、体制に抵抗しヒトラー・ユーゲント(ナチ体制下唯一の青少年組織)に戦いを挑むエーデルヴァイス海賊団に出会うところから物語は始まる。
差別や分断が渦巻く世界での生き方を問う歴史青春小説となっている。
デビュー作『同志少女よ、敵を撃て』で本屋大賞を受賞した逢坂冬馬
逢坂冬馬さんは2021年に『同志少女よ、敵を撃て』でデビュー。同作は第11回アガサ・クリスティー賞を受賞し、第166回直木賞候補にも選出され「2022年本屋大賞」にも輝いた。
本屋大賞のデビュー作での受賞は、2009年に刊行された湊かなえさんの『告白』以来のことであり、デビューして5カ月という記録は歴代最速。
『同志少女よ、敵を撃て』はソ連の狙撃手となった少女・セラフィマが主人公の作品だが、受賞した2022年4月はロシアのウクライナ侵攻開始から約1ヶ月という点でも注目を集めた。
本屋大賞受賞当時、逢坂冬馬さんはスピーチの中で、「私の描いた主人公・セラフィマがこのロシアを見たならば、悲しみはしても、おそらく絶望はしないのだと思います」とコメント。
「なので私も、絶望するのはやめます。戦争に反対し、平和構築のための努力をします。それは、小説を書く上でも、それ以外の場面でも、変わりはありません」という言葉を残している。
ナチス支配のドイツで生き、体制に反抗した少年少女を描く『歌われなかった海賊へ』
『歌われなかった海賊へ』に登場するエーデルヴァイス海賊団は、第二次大戦時にナチ体制下唯一の青少年組織であるヒトラー・ユーゲントに反抗して実際に自然発生的に結成された少年少女たちのグループ。本作では、ナチスの支配するドイツで生き、体制に反抗した少年少女たちの姿が描かれる。
監修には『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』の共著者である甲南大学文学部教授・田野大輔さんがついている。
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