「複数人疑惑」「AI疑惑」紫宮るながそう言われる理由とは?
好きなゲームの最新作が発表される。ゲーマーにとってはもっとも楽しみな瞬間のひとつであろう。それがオンライン対戦機能もある世界的にも有名なタイトルであれば、初日から一気に人が押し寄せて「我先に!」とプレイしたがるのも無理もない。
紫宮るなさんがもっとも得意とするゲームは「スプラトゥーン」だ。
以前であれば『Apex Legends』だと答えるファンも多かったはず。だが、たまに配信していた『スプラトゥーン2』ではX帯のなかで戦っており、オールXまであと少しというウデマエ。「ぶいすぽっ!」でも群を抜いたウデマエを見せつけており、異論を挟む余地がないレベルであった。
さっそくバンカラマッチ(ランクマッチ)をプレイし始めると、破竹の勢いで勝利を重ね続けていく。なにが末恐ろしいかというと、彼女の適応力。新しいマップ、新しいブキが多く登場し、愛用するチャージャーの使用感が変更されるなど、自分を含めたプレイヤー全員が新たな変化に慣れようとする環境にも関わらず、文字通りボッコボコにしていったのだ。
発売日初日という高揚感も相まって、配信時間は約12時間に及んだ。紫宮さんと同じタイミングで配信し始めた『スプラ』配信者は、すでに寝て、あるいはもう起きてきた頃だったろう。結果、B-からスタートしたウデマエは、配信が終わる頃にはA+まで一気に上昇していた。
彼女の特徴といえば、ほとんど声を荒げたりすることなく、あの細く震えるような声で低体温気味に、淡々とプレイしつづける点。このときの配信ではその調子で約12時間プレイし続けた。
ちなみに彼女の長時間配信はこれだけではない。一度ハマったら配信中どころか、配信外でもゲームし続けていると「ぶいすぽっ!」メンバーが口々に答えている。
あまりにもゲームしすぎる故に出不精、ご飯はつくらずカップ麺が大好き。日常用品すらネットショッピングで終わらせる紫宮さん。先輩である橘ひなのさんは「怖いよあたし、お前が」「お前1人じゃないだろ?3人ぐらいいるだろ?」と思わず口にしていたこともある。彼女こそ「ゲーム廃人」という称号がふさわしい。
優しい世界には優しい手ほどきがある(兎咲ミミの場合)
自分の好きなゲームを徹底的にプレイする。ゲーマーが持つどうしようもない性であろう。やりこみ要素をゲームがチラつかせると、黙って見過ごすことができない。「これはなんだろうか?」と期待と好奇心をもって進めてしまう。これがゲーマーの気質だ。「ぶいすぽっ!」にはそういったメンバーが数多い。得意・苦手は各々にあれど、ゲームへの挑戦心/好奇心という点では、どのVTuber/ストリーマーらにも負けない。
兎咲ミミさんが「ぶいすぽっ!」のなかでも多種多彩なゲームに手を付けてきたのは、アーカイブ動画や配信を覗けば伝わってくる。それもやりこみ要素があればなおのこと。グループ内で『ARK』シリーズが流行れば、誰よりも長い時間をかけてプレイする。
多くのやりこみ要素を持った『Minecraft』でも同様だ。「ぶいすぽっ!」内で専用サーバーが立てられたときは、誰よりも多くの時間を割いてプレイしていた。
先輩後輩の指南役となってアドバイスを送る姿は、同僚らの配信にも登場した。カジュアル大会を通してそれぞれのタレントを好きになったものの、「ぶいすぽっ!」全体を意識していなかった多くのファンに、自身の存在をハッキリと知らしめることになった。
2022年2月21日に配信されたのは、花芽すみれさん・小雀ととさん・藍沢エマさんと同企画の初挑戦者が一気に3人も登場した回だ。小雀さんが途中から参加し、珍しく「ぶいすぽっ!」メンバーと絡んでいる姿を見せてくれた上に、3人ともフワフワとした声色・会話内容ということも相まって普段とはちがった癒しムードが立ち込める。速くクリアするというよりも、ワイワイと楽しんでプレイする彼女たちの様子が楽しめた。
「ぶいすぽっ!」の『Minecraft』や『ARK』の配信では、オフで休んでいるはずのメンバーが配信中にも関わらずボイスチャンネルに入ってきて会話を始め、ひとしきり話したら離脱して……そんな光景がよく繰り広げられる。「メンバーとは裏でよく喋っているんだよね」とはよく聞く話だが、この配信ではそんな自由なムードも伝わってくるはずだ。
ふつうなことが貴重になる?神成きゅぴの歌配信
ここまでは「ゲーマー」「FPSプレイヤー」としての彼女たちの姿を記してきた。「e-Sportsの面白さを伝える」という「ぶいすぽっ!」の本分に則れば、彼女たちは他事務所・個人勢のVTuber/バーチャルタレントらと少しだけ異なる。分かりやすいところでいえば、e-Sportsの面白さを伝える彼女たちは、歌を歌う必要がない立場に置かれてはいる。
そんななかでも、積極的に「歌ってみた」動画を投稿する空澄セナさんや、逆にほとんど歌うことのない一ノ瀬うるはさんが、それぞれの温度感で自由に活動している。この幅広さ・懐の広さがこのプロジェクトの特徴でもある。
神成きゅぴさんの場合、積極的に歌枠を開き、持ち前の歌声を披露しているが、そのアーカイブを全体に公開する事は少なく、非公開やメンバー限定の公開へとシフトすることが多い。
彼女の歌が人気なのは、すこしザラついた高めの声色がセンチメンタルな感触を聴く者の心にたしかに残すからだ。全視聴者に公開されている数少ないこの歌枠では、「ごめーん!喉の調子が悪くてさ……」と謝っているが、ファルセットと地声をシームレスに切り替えつつ、メロディをあまり外すことなく歌う彼女の姿がある。
荒っぽく歌えばAdoさんのような力強さを、丁寧に歌えばやなぎなぎさんのような繊細さを、その声に上手く宿すことのできるのは才能なのかもしれない。
彼女以外にも小雀ととさん、橘ひなのさん、空澄セナさん、胡桃のあさんなどは自身の歌を披露することもある。他のVTuberグループでは当たり前の配信が、彼女たちにとっては貴重な配信となる。気になる方は聴いてみてほしい。
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