掲載される造形作品は、『風の谷のナウシカ』に登場する腐海とそこに住む生物などをモチーフにしたもので、全国各地で開催された「ジブリの大博覧会」と「アニメージュとジブリ展」で展示された。
原作漫画やアニメから飛び出してきたかのような蟲や植物がどのように生まれたのか。本書では竹谷隆之さんの解説、作品のラフスケッチ、制作現場に密着し撮影された写真で紹介している。
『シン・ゴジラ』やジブリ作品の造形を手がける竹谷隆之
竹谷隆之さんは、1963年12月10日生まれ。北海道積丹町出身の造形作家。阿佐谷美術専門学校を卒業後、モデルアート社に入社。独立後の現在は映像、展示、ゲーム、トイ関連でキャラクターデザイン、アレンジ、造形を手がける。
特撮短編映画『巨神兵東京に現る』で巨神兵の雛形制作、映画『シン・ゴジラ』でキャラクターデザイン、「ジブリの大博覧会・王蟲の世界」の雛形制作・造形監修を歴任。 4月22日(土)から名古屋の松坂屋美術館で開催される巡回展「アニメージュとジブリ展」では、「風使いの腐海装束」などを制作した。
玩具メーカー・海洋堂のフィギュア「タケヤ式自在置物」シリーズでは、『風の谷のナウシカ』に登場するヘビケラ、王蟲、大王ヤンマ、トルメキア装甲兵などの企画・デザインアレンジを担当している。
【画像】竹谷隆之による圧巻の造形作品
竹谷隆之の『風の谷のナウシカ』との出会い
漫画『風の谷のナウシカ』 宮﨑 駿 ©Studio Ghibli竹谷隆之さんのコメント(書籍の「はじめに」より)
僕が北海道から東京に出てきて間もなく、美術の専門学校生だった頃に「月刊アニメージュ」(徳間書店刊)で宮﨑駿さんの「風の谷のナウシカ」の連載が始まりました。当時、その世界観の作り込み方や奥行き、テーマ、デザイン、そして何より、主人公ナウシカが世界のことわりを知ろうとする姿勢……など、どこから見ても衝撃的で高次元な作品に感じたワクワクはそれから40年近く経た今も変わらず…というよりむしろ“その世界の中で遊びたい”という造形欲求は強まってくるばかりです。
ここ数年、その欲求を仕事に利用できるという有り難い機会をいただいたので、その過程を本にして、できるだけお伝えすることによって、ひょっとしたら誰かの、絵や造形に限らずあらゆる“やりたいこと”に僅かでもプラスになって、その人の善き未来につながれば無上の幸せ……と、僭越ながらモウソウしております。
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出版社:徳間書店
発売日:2023年3月2日
大型本:152ページ
ISBN-10:4198654611
ISBN-13:978-4198654610
寸法:21 x 21 x 1.4 cm
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