メタバースを巡る「セクハラ」の実情 メディアの“過剰報道”に寄せて

メタバースを巡る「セクハラ」の実情 メディアの“過剰報道”に寄せて
メタバースを巡る「セクハラ」の実情 メディアの“過剰報道”に寄せて

読売新聞オンライン掲載記事のソース元となった調査レポート/画像は「メタバースでのハラスメント」より

読売新聞が運営するニュースサイト「読売新聞オンライン」が、11月21日に公開した記事「仮想空間『メタバース』でセクハラ横行…臨場感あり『とにかく気持ち悪い』」の取り下げを行なった。

該当記事では、バーチャルYouTuber/メタバース文化エバンジェリスト・バーチャル美少女ねむさんや、中央大国際情報学部教授・岡嶋裕史さんらの情報提供をもとに、仮想空間・メタバース上のセクシャルハラスメントについて取り上げられていた。

バーチャル美少女ねむさんのツイートによれば、「私のインタビューと共に掲載する約束を反古にされ、偏向した恣意的な取り上げ方だった」ため、情報提供者として取り下げ要請をしたとしている。 一連の騒動に際して、KAI-YOU編集部は当事者のひとりであるバーチャル美少女ねむさんに改めて話を聞いた。

情報提供者「『セクハラ横行』『対策急務』はさすがに煽りすぎ」

バーチャル美少女ねむさんが問題視したのは、11月に公開された調査レポート「メタバースでのハラスメントを元に書かれた、該当記事の以下の記述。

インターネット上の仮想空間「メタバース」で、ハラスメントが横行している。有志の調査では、利用者の半数が被害に遭ったことがあると答えた。メタバース市場は2026年度に1兆円を超えるとの試算もあり、子どもたちが利用する機会も増える。対策は急務だ。(大重真弓、隅谷真)

(中略)

3月の出版以来、6刷2万4000部を重ねている「メタバース進化論」(技術評論社)の著者「バーチャル美少女ねむ」さんと、スイスの人類学者は9月、ネット上でアンケート調査をした。

その結果、全回答者(876人)の約半数が「何らかのハラスメントを受けたことがある」と報告した。

回答の8割以上を占める日本の利用者では55・3%が「ある」と回答。内容は「性的な言葉」(60・1%)や「性的に触られる」(40・9%)などで、「悪口」(43・6%)なども目立った。「他人が何らかのハラスメントを受けたのを見たことがある」と答えた人も66・4%に上った。

ハラスメントを受けた理由は「女性型アバターでプレーしているため」と答える人が多く、52・8%。日常生活に及ぼした影響については、27%が「軽度」、9・5%が「中程度」、3・6%が「重い」、3・9%が「極めて重い」と答えた。 読売新聞オンライン「仮想空間『メタバース』でセクハラ横行…臨場感あり『とにかく気持ち悪い』」|Wayback Machine

これに対しバーチャル美少女ねむさんは、ツイートの中で「セクハラ経験は半数未満で、程度としても弱いものが多いですし、ユーザーも規制を望んでいません。思いやりは必要ですが「セクハラ横行」「対策急務」はさすがに煽りすぎかと思います」と批判。

その上で「共に掲載する約束」をしていたという、読売新聞の取材に対するインタビュー回答の全文を公開した(外部リンク)。

なお、該当記事は、11月21日(月)に刊行された紙媒体の夕刊読売新聞にも掲載。また、Yahoo!ニュースやライブドアニュースなど他のニュースプラットフォームでも配信されていた(執筆現在、ともに削除済み)。Yahoo!内スタッフが選ぶ「Yahoo! トピックス」にも掲載されていたことが確認されている。
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2件のコメント

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:6249)

この記事を読んだ時、
ちょっとヒステリックに感じて
どうせ朝日だろうと思ったら読売で、
驚いたと言うかガッカリした。

匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:6246)

【KAI-YOU】
メタバースを巡る「セクハラ」の実情 メディアの“過剰報道”に寄せて

【Yahoo!ニュース】
メタバース巡る「セクハラ」の過剰報道 読売新聞が批判うけ記事削除「煽りすぎ」

同じ内容の記事なのに、“掲載媒体で記事タイトルを変えている” のはなぜだろう?