バーチャル美少女ねむ「メタバースのイメージを不当に悪化させかねない」
──読売新聞の掲載記事に関して、どのように思われ、削除要請を行ったのでしょうか?バーチャル美少女ねむ 近年、メディアがメタバースの危険性を過剰に煽ったり、政府がやけに規制に前向きだったりと、実際のユーザーの感覚からかけ離れた議論があちこちで起こっていることに、一ユーザーとして強い危機感を持っていました。
私たちが公開した調査レポート「メタバースでのハラスメント」(外部リンク)は、そういった状況に一石を投じ、地に足がついた議論のきっかけとなることを祈って、全世界876名のユーザーの協力のもと実施した調査結果をまとめたものです。
このことは、取材を受けた際に読売新聞の記者の方にも繰り返し説明をしました。それにも関わらず、「セクハラ横行」「対策急務」「とにかく気持ち悪い」と過剰にメタバースの危険性を煽り、メタバースのイメージを不当に悪化させかねない記事にされてしまったこと、非常に悲しいです。
──バーチャル美少女ねむさんから見た、メタバースにおけるハラスメントの実情を教えてください。
バーチャル美少女ねむ 残念ながら、メタバースにハラスメントは存在します。しかし、それは人と人とが触れあう世界である以上ゼロにすることは難しい。
調査レポートでは、その程度に関わらず「他のユーザーから不快な思いをさせられる不適切な行為」をすべて「ハラスメント」として定義しています。
現実世界でこの条件で統計を取ったらハラスメントの経験率はほぼ100%に近い値になるはずですし、それと比べたらメタバースにおけるハラスメントの経験率は決して高いものとはいえないと私は考えます。ハラスメントの程度としても、重大な影響を与えるほどのものの割合は決して多くはありません。 ──一連の騒動の中、バーチャル美少女ねむさんは、「思いやりは必要ですが『セクハラ横行』『対策急務』はさすがに煽りすぎかと思います」と批判の声を上げられていました。
バーチャル美少女ねむ メタバースではミュートやブロックなど現実世界にはない自己防衛手段が充実しており、そういった機能を駆使してユーザーが自分を守っていることもレポートから明らかになりました。「セクハラ横行」と過度に危険性を煽るような状況ではないと思います。 バーチャル美少女ねむ もちろん、だからといってメタバースでのハラスメントに課題がない訳ではありません。現実以上に様々な人種・性別・国籍の方が交流することが可能な世界であり、「互いに思いやりをもち、相手の立場に立って行動することが大事」だと数多くのユーザーが答えていました。
同時に、「自由を妨げる規制をメタバースに持ち込まないでほしい」と懸念する声が非常に多く、規制に対しては非常に慎重に議論を進めるべきで、「対策急務」というような緊急性のある状況ではないと思います。
──最後に、読者に向けたメッセージをお願いします。
バーチャル美少女ねむ 今回読売新聞には、私のインタビューと共に掲載するという約束を反古にされ、偏向した恣意的な取り上げ方だと感じたため、情報提供者として取り下げを要請しましたが、担当記者に問い合わせても全く相手にされませんでした。
数多くのメタバースユーザーの方がTwitterで挙げてくれた数多くの懸念の声を直接伝えることで、はじめて読売新聞を動かすことができました。みなさん本当にありがとうございます。
また、メディアの方には、仮想世界といえどそこで生きる人々にとってはかけがえのないものであることを改めてしっかりと認識し、アクセス数稼ぎの悪質な印象操作を止めて、公正な報道を心がけていただきたいです。
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2件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:6249)
この記事を読んだ時、
ちょっとヒステリックに感じて
どうせ朝日だろうと思ったら読売で、
驚いたと言うかガッカリした。
匿名ハッコウくん(ID:6246)
【KAI-YOU】
メタバースを巡る「セクハラ」の実情 メディアの“過剰報道”に寄せて
【Yahoo!ニュース】
メタバース巡る「セクハラ」の過剰報道 読売新聞が批判うけ記事削除「煽りすぎ」
同じ内容の記事なのに、“掲載媒体で記事タイトルを変えている” のはなぜだろう?